SHIKIBUさんのブログ 別館

iPhoneアプリ開発者のSHIKIBUさんが、歴史・文化・オカルトその他の雑学をいろいろ呟きます

【なんじゃこりゃ?④】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第4回(10回シリーズ)

2017-07-16 01:19:56 | 歴史

3313

  iPhone用ゲームアプリ(iOS6.0以上)

(担当S)
 

※本記事は2016/12/04に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。


 世の中の発明品の中には、作っている本人は大真面目でも、端から見ると「……」としか言いようの無い発明品が数限りなくあります。
 そこで今回は、そう言った発明品の中でも、特にぶっ飛んだ発明品を、担当Sが独断と偏見で選んで紹介していきたいと思います。
 
 
 
■「これはアカンやろぉ…」思わずドン引きする世界のぶっ飛んだ発明品10選 (10回シリーズ 第4回)
 
 
●イギリス料理
 「おい、ちょっと待てや!?なんで料理が発明やねん!」と言う批判の声が聞こえてきそうですが、実は現在のイギリス料理のレシピの多くが、産業革命が起きた時に生まれた、一種の発明と呼べるようなものなのです。
 その経緯をお話しする前に、まずイギリス料理について説明させて頂きたいと思います。
 海外のジョークでイギリス料理を揶揄したものにこんなものがあります(※三段オチなので、イギリス以外の料理の事も出てきます)。
「日本は豊かな国だと聞いていたのに、海藻なんかを食べている。よほど食べる物に困っているんだな。
 フランスは豊かな国だと聞いていたのに、カタツムリなんかを食べている。よほど食べる物に困っているんだな。
 イギリスは豊かな国だと聞いていたのに、イギリス料理なんかを食べている。よほど食べる物に困っているんだな」。
 このジョークの中で否定的に紹介されている日本の海藻(わかめ、昆布、海苔)やフランスのカタツムリ(エスカルゴ)は、その国の食文化の一つでしかありませんが、イギリスの場合は「イギリスの食文化」そのものが完全に否定されています。
 こんな感じで海外では、しばしばジョークのネタにされているイギリス料理ですが、紅茶やウィスキー、ローストビーフはイギリスが世界に誇る食文化であり、イギリス料理の全てを否定できるものではありません。
 しかし大半のイギリス料理は、日本人の味覚からすれば食用に適さないような代物であり、同じヨーロッパの国であるフランス、イタリア、スペインからもイギリス料理に対する評価は「…(えっ!?これ食べ物なの?)」と散々です。
 どうしてイギリス料理がこうなってしまっったのかと言うと、前述した産業革命と深い関係があります。
 産業革命が起こる前のイギリスには、どこの農村にも郷土料理と呼べるものが存在していました。
 それが産業革命が起こった事により、大きな変化が起きます。それまでイギリスの人口の75%が農村部に住んでいたのですが、産業革命が起こった事により人口の75%が都市部に住むようになります。
 農村部から都市部への人口の大移動が起きたわけですが、その都市部へ移っていった人達の殆どが今の日本で言う中学生くらいの年齢の若者でした。
 そんな歳で農村を離れていますから、その村に代々伝わる郷土料理などはキチンと教わらずに都市部で生活するようになります。
 料理もロクに作れないような若者達が腹を満たすために食べた物といえば、ジャガイモの素揚げだったり、血抜きもしてないタラのフライだったりと「とにかく空腹を満たせればいい」と言う発想の元に、料理の作り方を知らない人間がインスタントに作ったような料理ばかりでした。
 こんなインスタントな料理では当然の事ながら味が悪かったり生臭かったりしますが、そこは塩と大量のビネガーをかけて味と臭いを誤魔化すことにしました。
 こうして、かつてイギリスに数多く存在していた考えられる郷土料理のレシピの多くが失われてしまい、代わりに産業革命後に生まれたインスタントな料理が新たなイギリス料理として、幅を利かせるようになったのです。
 現代に伝わっているイギリス料理の多くは、この時代に安価でカロリー豊富な食料源として"発明"されたモノなのです。
 その後、イギリスはあっという間に世界で一番豊かな国になったのですが、イギリス人の価値観を支配していたイギリス清教(※キリスト教の一派)の価値観に「食べる物に贅沢を凝らすなんてケシカラン」と言うものがあったせいで、その当時から既に失われつつあった郷土料理のレシピを復興させるような運動が起こることはなく、ほぼ全てが永遠に失われてしまいました。
 ヨーロッパでもカトリック系の価値観が強いフランス、イタリア、スペインでは料理が非常に美味しいのに対して、プロテスタント系の価値観が強いドイツ、オランダ、そしてイギリスでは料理があまり美味しくない(※その中でもイギリス料理は別次元の不味さ)のは、宗教的な価値観が大きく影響しています。
 プロテスタントもイギリス清教も「食べる物に贅沢を凝らすなんてケシカラン」と言う共通の価値観があるので、食文化の発達を阻害し美食文化が余り発達しませんでした。
 日本でも国民的人気がある洋菓子のバームクーヘンは、言うまでもなくドイツ生まれのお菓子ですが、本国ドイツでは余り食べられていないのに対して、日本のバームクーヘンの消費量はダントツで世界一です。
 このあたりの事情も、ヨーロッパが持つ宗教的価値観と大きな関わりがあると言えるでしょう。
 イギリスでも近年は美食に対する関心が高まり、諸外国から劣悪だと言われ続けてきた料理事情も急速に改善されつつありますが、もともと美食が盛んなフランス、イタリア、スペインなどと肩を並べるのは、相当先の話になるでしょう。
 
 
 
+++++アプリの宣伝です+++++
イメージ 3
 5月1日よりAppStoreから配信となりました、カラフルなサイコロが印象的なアクションパズルゲーム「ダイスポップ」。
 ゲームのジャンル的には落ちもの系ゲーム(いわゆる、落ちげー)になります。
 指一本で遊べるとても簡単な操作性ながら、ぷよぷよの様な「連鎖反応消し」等のテクニックも使えます。
 興味のある方は下記のリンクからどうぞ。


   CODE 3313

【なんじゃこりゃ?③】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第3回(10回シリーズ)

2017-07-16 01:19:54 | 歴史

0541

  iPhone用ゲームアプリ(iOS6.0以上)

(担当S)
 

※本記事は2016/12/03に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。


 世の中の発明品の中には、作っている本人は大真面目でも、端から見ると「……」としか言いようの無い発明品が数限りなくあります。
 そこで今回は、そう言った発明品の中でも、特にぶっ飛んだ発明品を、担当Sが独断と偏見で選んで紹介していきたいと思います。
 
 
 
■「これはアカンやろぉ…」思わずドン引きする世界のぶっ飛んだ発明品10選 (10回シリーズ 第3回)
 
 
●関節船「SSコネクター号」
 冒頭のイラストから何やら怪しい雰囲気がプンプンしてますが、イラストの船は決して事故とかで分解してしまっている訳でもなければ、スクラップとして廃棄されている訳でもありません。
 元々、こう言う特殊な形状で作られた船なのです。
 このイラストは、19世紀のイギリスで作られた、関節船と呼ばれる種類の船を描いたものです。
 ちなみに実在した関節船は、イラストの「SSコネクター号」のみで、他に仲間はいません。
 見た目からして全てがおかしい「SSコネクター号」ですが、実は大真面目な理由で作られた船なのです。
 「SSコネクター号」が作られた19世紀は船舶の大型化が進み、それまでの余り大きいとは言えなかった船では起きなかった数々の問題が、船舶の大型化によって起こるようになります。
 船は大きくなればなるほど、波の影響を強く受けて船体が伸ばされたり圧縮されたりするので、それらのストレスに負けないように船体を頑丈に作らなければなりません。
 また、船体が長い船が波の強い海を航海すれば、船全体が上下に激しく揺さぶられ船尾が持ち上げらてしまい、スクリューが海面に顔を覗かせる事があります。
 スクリューは船を前に進ませようとしている大事な部品ですが、このスクリューが海面に出てしまうと推進力が海中へ伝わらなくなるので船が前へと進めなくなります。
 当時、世界で最も海運が盛んだったイギリスでは、これらの船舶の大型化によって生じた問題にどう対処するか、解決策が求められるようになります。
 そこで、あるイギリスのエライ人が「それやったら、波の力を船全体で受け流したらええんとちゃう?」と言う発想の元、船体を三つか四つに分断し、それらをジョイント部品(関節)で繋げると言う方法を思いつきます。
 この異常とも言えるアイデアは速やかに実行に移され、それが冒頭のイラストの関節船「SSコネクター号」として具現化します。
 関節船はジョイント部品(関節)で繋がれた船体が波の力を受け流すので、船体が伸ばされたり圧縮されたりすると言ったストレスに強くなり、尚且つ、波の強い海を航海しても船尾が持ち上がったりしないので、スクリューが海面に顔を覗かせる事がなくなり船の推進効率が上がる、と当初は考えられていました。
 ですが関節船である「SSコネクター号」を実際に運用してみると、そうは問屋が卸しませんでした。
 波によって船体が受けるストレスに対しては、確かに狙った通りジョイント部品(関節)によって大幅に緩和できたのですが、今度はジョイント部品(関節)が船全体のストレスを集中して受けてしまい、そのせいでジョイント部品(関節)が作動不良を起こしたり破損すると言ったトラブルに見舞われます。
 期待されていた推進効率の向上は全くの期待外れで、船全体がジョイント部品(関節)によりグニャグニャした感じになってしまったことにより、スクリューで作り出された推進力が上手く船全体に伝わらくなって、推進効率はかえって低下してしまいました。
 そんなトホホな性能の「SSコネクター号」でしたから、まともに使われる事もなく、すぐに歴史の舞台から姿を消してしまいます。
 ネットスラングに英国面(※英国が作る工業製品や兵器、または文化・習慣には、普通の国では考えつかないような奇妙なアイデアや思想が沢山盛り込まれており、それを揶揄する言葉)というのがありますが、正に英国面全開の船だったと言えるのが、この「SSコネクター号」でした。
 ただ英国面って、いい方向に作用すると、他の国では考えもつかないような名品を生み出すこともあるんですけどねぇ…
 
 
 
+++++アプリの宣伝です+++++
イメージ 3
 5月1日よりAppStoreから配信となりました、カラフルなサイコロが印象的なアクションパズルゲーム「ダイスポップ」。
 ゲームのジャンル的には落ちもの系ゲーム(いわゆる、落ちげー)になります。
 指一本で遊べるとても簡単な操作性ながら、ぷよぷよの様な「連鎖反応消し」等のテクニックも使えます。
 興味のある方は下記のリンクからどうぞ。


 [gooブログ] 【なんじゃこりゃ?】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第3回(10回シリーズ)
   1418

【なんじゃこりゃ?②】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第2回(10回シリーズ)

2017-07-16 01:19:53 | 歴史

4836

  iPhone用ゲームアプリ(iOS6.0以上)

(担当S)


※本記事は2016/12/03に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。
 

 世の中の発明品の中には、作っている本人は大真面目でも、端から見ると「……」としか言いようの無い発明品が数限りなくあります。
 そこで今回は、そう言った発明品の中でも、特にぶっ飛んだ発明品を、担当Sが独断と偏見で選んで紹介していきたいと思います。
 
 
 
■「これはアカンやろぉ…」思わずドン引きする世界のぶっ飛んだ発明品10選 (10回シリーズ 第2回)
 
 
●アメリカ海軍が作ったテイルシッター式垂直離着陸機
 飛行機は1903年にアメリカのライト兄弟によって発明されましたが、飛行機は発明されて以来、地面を滑走してから飛び立つと言う方法で、大空へと舞い上がってきました。
 この飛び立ち方は、現在でも殆どの飛行機が採用している、非常に一般的な離陸方法です。
 何故、地面を滑走する必要があるのかと言うと、飛行機は翼で作られた揚力(ようりょく)によって空中に浮かんでいるのですが、その揚力(ようりょく)を得るのには翼に風を当てなければなりません。
 そこで手っ取り早く翼に風を当てるには、スピードをつけて地面を滑走するのが、一番簡単で経済的な方法なのです。
 ちなみにヘリコプターは、翼そのものを回転させる事によって、滑走しなくても空中に浮かぶために必要な揚力(ようりょく)を得ています。
 ヘリコプターの頭上でグルグル回っているのはプロペラではなくて、実は翼そのものなんですね。
 航空機というものが発明されて以来長い間、飛行機が大空へ舞い上がろうと思えば滑走して揚力(ようりょく)を得るか、あるいはヘリコプターのように翼そのものを回転させて揚力(ようりょく)を得るか、いずれかの方法しかありませんでした。
 しかし、どっちの方法にも一長一短があって、滑走する方法の場合にはスピードや経済性は優れているものの、空へと飛び立つのには長大な滑走路を必要とし、一方のヘリコプターの様に翼を回転させる方法は、滑走路を必要とはしないものの、スピードや経済背では劣っていました。
 そこで「滑走しなくても大空へ飛び立つ事が出来て、しかもスピードや経済性にも優れた飛行機は作れないものか?」と幾人もの技術者が考えるようになります。
 このような、いいとこ取りしたような飛行機の事を「垂直離着陸機」と呼びます。
 しかし、実際にそのような飛行機を作るのは、想像した以上に技術的な困難が待ち受けており、沢山の失敗作が作られる事となりました。
 前振りが長くなりましたが、今回、紹介するティルシッター式の「垂直離着陸機」も、そんな多くの失敗作の一つに数えられる飛行機です。
 冒頭の連続写真のようなイラストは「X-13」と呼ばれる、ティルシッター式の「垂直離着陸機」の飛び立つ様子が描かれたイラストですが、このイラストで見ても分かるように「X-13」は非常な奇妙な離着陸方式を採用していました。
 「X-13」は、ジェットエンジンが機体の後部に付いているレイアウトで、この部分は普通の飛行機と一緒なのですが、空へと飛び立つ時は、冒頭のイラストの一番下に描かれているような感じで垂直な姿勢に立たせ、その垂直に立ったままの姿勢でジェットエンジンを全開にし、あたかもロケットが飛び立つような感じで空へと上昇していました。
 そして、ある程度の高さまで上昇したら、今度は普通の飛行機のように機体を水平にして、そのまま大空を飛び回ります。
 なんか、すごい空への舞い上がり方ですが、確かにこの方法なら滑走しなくても大空へ飛び立てますし、一度、空へ舞い上がってしまえば普通の飛行機と一緒ですから、スピードや経済性に関しても普通の飛行機と大差ありません。
 しかし、問題は着陸する時です。
 「X-13」は大空へと飛び立った時と同じように、垂直な姿勢で着陸するのですが、これには非常に多くの困難が付きまといました。
 恐らく殆どの人は、どうして「X-13」の着陸が困難なのかについては既に想像がついているでしょうが、イラストで見ても分かる通り「X-13」はコクピットが機体の前部にあるために、着陸の時は全く下が見えません。
 この欠点については「X-13」を作った人達もちゃんと理解していて、下が見えなくても着陸がしやすいようにと「X-13」専用の"着陸フック"(※冒頭のイラストの一番下の「X-13」の左に写っているのが、"着陸フック")と言うものを作ったのですが、これは全く効果がなくて、むしろ逆効果でした。
 この"着陸フック"のせいで、もともと着陸が困難だった「X-13」は、より一層、着陸が困難な飛行機へとなってしまいました。
 こんな致命的とも言える欠点がありましたから、初飛行が成功した僅か3ヶ月後には「X-13」は開発中止へ追い込まれ、更に「X-13」の開発中止の数年後に、イギリスで常識的な姿勢で大空へと飛び立てる「垂直離着陸機」(※「垂直離着陸機」の草分け的存在「ハリアー」の事です)が開発されると、「X-13」がこの世に存在した事実そのものが忘れ去られてしまいました。
 なんか、作る前に「こんなの、絶対、上手くいかへんって!」って言う人はいなかったのかなぁ、と思ってしまいますが、当時は「垂直離着陸機」の開発は全くの未知の分野であり、実際に空を飛ぶ機体を作り実験してみて初めて「これはアカンなぁ…」と言う事実が分かる事も多かったようです。
 しかし、それにしてもなぁ、とは思いますが…
 
 
 
++++アプリの宣伝です+++++
イメージ 3
 5月1日よりAppStoreから配信となりました、カラフルなサイコロが印象的なアクションパズルゲーム「ダイスポップ」。
 ゲームのジャンル的には落ちもの系ゲーム(いわゆる、落ちげー)になります。
 指一本で遊べるとても簡単な操作性ながら、ぷよぷよの様な「連鎖反応消し」等のテクニックも使えます。
 興味のある方は下記のリンクからどうぞ。


 [gooブログ] 【なんじゃこりゃ?】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第2回(10回シリーズ)
   4846

【お笑い発明】世に出るのが早すぎた発明品たち

2017-07-16 01:19:52 | 歴史

3224

(担当S)

  iPhone用ゲームアプリ(iOS6.0以上)


 
※本記事は2016/12/03に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。


■時代を先取りしすぎて、トホホな結果に終わった発明10選
 今では当たり前の様に使っている便利な発明品も、生まれて来る時期を間違えると、世間から全く受け入れない場合があります。
 今回は、そんなトホホな結果で終わってしまった、世に出てくるのが早すぎた発明を紹介していきます。
 
 
(1)戦前のドイツの「テレビ電話」
イメージ 1
 戦前に開催された、ベルリン・オリンピックに合わせて開発されたテレビ電話です。
 現在では、Skypeなどのテレビ電話アプリが浸透していますが、このテレビ電話はナチス政権の国威発揚という、なにぶん政治色が強い意図で作られていたので、広く普及する事はなく、歴史から姿を消しました。
 テレビの画質を決定する捜査線も約300本と、後に現れるアナログテレビと異なる部分もありました(※アナログテレビの捜査線は約500本)。
 
 
 
 
(2)戦前のイタリアに存在した「カーナビ」
イメージ 2
 「イーターAVTO」と呼ばれる、戦前のイタリアで発明された、一種のカーナビみたいな装置。
 巻物みたいな紙の上に書かれた地図を機械の中にセットして、車の速度に合わせて地図をスクロールさせると言う仕組みでした。
 この仕組みだと、行き先ごとに地図が必要になるので、実用性はほとんどありませんでした。


 
 
 
 
 
 


(3)1950年代のフランスで作られた「エコカー」
イメージ 3
 パナール社と言う、現在では主に軍用車両を作っている、フランスの自動車メーカーが作った低燃費車。
 「ディナZ」と言う名前で売られ、今でも名車の一つに数えられていますが、かなり特殊な構造をしていました。
 大人が6人乗れるサイズと最高時速130km/hの性能を誇っておきながら、車重は700kg未満(普通の乗用車は1トン強)しかなく、排気量も850ccしかありませんでした。
 軽さの秘密は、ボディの殆どを鉄よりも軽いアルミ合金で作ってるから。
 この、かなり特殊な設計は効率を追求したものですが、結果的に燃費も良くなりました。
 
 
 
(4)戦前に作られた「iPod」
イメージ 4
 姿形はiPodとは似ても似つかないですが、共通点は音楽を持ち歩けること。
 この機械が何なのかというと、携帯式の蓄音機です。
 当時はSP盤と呼ばれるレコード(※写真手前の黒い円盤)が主流でしたから、音楽が録音されたレコードも一緒に持ち歩かなければいけませんでした。
 いろんなメーカーが同じような蓄音機を作ってましたから、当時はそこそこ需要があったようです。
 しかし、持ち運び可能なラジオが開発されると、人々はラジオで音楽を楽しむようになり、急速に姿を消しました。
 
 
 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

(5)1980年代の「ワンセグテレビ」
イメージ 5
 ワンセグなんてタイトルがついていますが、当時はアナログ放送全盛期ですから、テレビの方も当然アナログ方式です。
 似たような製品が、幾つかのメーカーから販売されていましたが、当時は今のような液晶はなくてブラウン管方式でしたから、電池の持ちが悪かったのと、画質が家庭用のテレビに比べてかなり劣っていたので、ひっそりと歴史から姿を消しました。
 
 
 
 


 
(6)1980年代の「スマートウォッチ」テレビ編
イメージ 6
 見た目的には現在でも通用しそうなデザインですが、当時の技術では、腕時計の中に収まるような超小型のTVチューナーを作るのは不可能だったので、TVチューナーは時計の部分とは分けて作られていました(※写真後ろの黒い箱がTVチューナー)。
 テレビを見たいときには、TVチューナーをわざわざ時計の部分と接続する必要があり、広く普及することなく姿を消しました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 
 
(7)1980年代の「スマートウォッチ」デバイス編
イメージ 7
 写真ではキーボードと一体になっていますが、通常は腕時計の部分だけを外して使います。
 住所録、メモ、電話帳などの機能を持っていて、キーボードはそれらのデーターを時計の部分に入力する時に使います。
 腕時計の部分だけではデーターの入力ができないのと(※データーの閲覧は可)、日本語入力はカタカナでしか入力できないチープさも相まって、これも広く普及することなく姿を消しました。
 
 
 
 
 
(8)1980年代の「携帯電話」
 
イメージ 9 これは、NTTが1985年に発表した、ショルダーフォンと呼ばれる携帯電話。
 ガラケーのようなデザインの電話機と、黒い箱とがケーブルで繋がっていますが、実は黒い箱の方が本体で、電話機の部分は受話器の機能しかありません。
 この当時としては珍しく、電池にリチウムイオンバッテリーを使っていましたが、当時のリチウムイオンバッテリーは非常に不安定であり、何度か発火事故を起こしています。
 電池をニッケル水素バッテリーに変えるなどの改善を施しますが、料金が非常に高額だったのと3kgもある重量が災いし、一部のマスコミ関係者に利用される以外は、殆ど誰も利用しませんでした。
 
 
(9)第一次世界大戦前に開発された「ジェット機」
イメージ 8
 「コアンダ効果」の発見者で知られる、アンリ・コアンダが1910年に制作した世界初のジェット機。
 ジェット機と言っても、現在のような「ターボジェット方式」ではなく、レシプロエンジンなどで圧縮した空気に燃料を噴射して燃焼させる「モータージェット方式」でした。
 残念ながら地上試験中に大破・炎上し、大空を羽ばたくことはありませんでした。
 
 
 
 
 
(10)未来を先取りしすぎた「一人のりジェット機」
イメージ 10
 なんだかスター・ウォーズなんかに出てきそうな乗り物ですが、1974年にアメリカ陸軍の要請によって開発された「X-Jet」と言う乗り物です。
 ヘリのように垂直に離陸したり着陸したりができ、最高速度96km/hで30~45分、空を飛べたようです。
 アメリカ陸軍は、兵器を持った兵士を「X-Jet」に乗せ、上空から敵軍へ攻撃を仕掛けると言うことを考えていたようですが、同じ目的をヘリでも行えることと、無人攻撃機の開発の目処が立ったため、「X-Jet」はお蔵入りとなりました。
 高度3,000mまで上昇できるそうですが、個人的には「X-Jet」で、そんな高い所を飛ぶのは勘弁して欲しいです。
 
 
 
 
 
 
 
 いかがだったでしょうか?
 紹介したモノの中には、(3)の「ディナZ」のような商業的にはある程度の成功を収めたものや、(4)の携帯式の蓄音機のように、一時期はそれなりに普及したと思われるものも混ざっていますが、大半のモノは技術的・経済的な理由により、現れた当時は広く普及しませんでした。
 (10)の「一人のりジェット機」なんかは余りにも未来を先取りしすぎて、現在でも現れる兆しが一向にありません。
 こういう失敗の上で現在の製品が存在していると考えると、なかなか感慨深いですね。
 担当Sでした!
 
 
 
+++++アプリの宣伝です+++++
イメージ 3
 5月1日よりAppStoreから配信となりました、カラフルなサイコロが印象的なアクションパズルゲーム「ダイスポップ」。
 ゲームのジャンル的には落ちもの系ゲーム(いわゆる、落ちげー)になります。
 指一本で遊べるとても簡単な操作性ながら、ぷよぷよの様な「連鎖反応消し」等のテクニックも使えます。
 興味のある方は下記のリンクからどうぞ。


 [gooブログ] 【お笑い発明】世に出るのが早すぎた発明品たち
   3224

【なんじゃこりゃ?①】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第1回(10回シリーズ)

2017-07-16 01:19:52 | 歴史

1418

  iPhone用ゲームアプリ(iOS6.0以上)


※本記事は2016/12/03に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。


(担当S)

 
 世の中の発明品の中には、作っている本人は大真面目でも、端から見ると「……」としか言いようの無い発明品が数限りなくあります。
 そこで今回は、そう言った発明品の中でも、特にぶっ飛んだ発明品を、担当Sが独断と偏見で選んで紹介していきたいと思います。
 
 
 
■「これはアカンやろぉ…」思わずドン引きする世界のぶっ飛んだ発明品10選 (10回シリーズ 第1回)
 
 
●旧ソ連の宇宙原子炉
 名前からして怪しい臭いがプンプンしていますが、実際に使ってみても、やっぱりトホホだった発明品が、旧ソ連が作った宇宙原子炉です。
 なんで旧ソ連が宇宙原子炉なるものを作ったのかと言うと、それにはしっかりした理由があります。
 旧ソ連は1960年代半ばまでは、宇宙開発競争で大差をつけてアメリカに勝っていたのですが、基礎工業力で遥かに勝るアメリカが本腰を入れて宇宙開発を始めたら、あっという間にソ連はアメリカに追い抜かれてしまいました。
 この米ソの宇宙開発競争が始まった頃にソ連の書記長(※大統領に相当する国家元首)を務めていたフルシチョフなんかは、工業力でソ連がアメリカに相当劣っていることを自覚していたみたいで、ソ連のショボい実態をアメリカに悟られない様にかなり苦労していたみたいです。
 だからロケットの開発とかでも、ソ連はエンジンとかには持てる力の殆ど全てを注ぎ込んで、それなりのモノは作っていましたが、ロケットの制御を行うコンピューターとかの開発までは手が回りませんでした。
 そのせいで、アメリカと同じくらいの性能のコンピューターをソ連の技術で作ると遥かに重くバカでかくなってしまい、電力もバカ食いしました。
 それでも地上で使う分には大きな問題にはならなかったのですが、問題は人工衛星に搭載する場合です。
 衛星に搭載するコンピューターもとにかく重くてバカでいので、打ち上げるロケットのエンジンを強化する必要がありました。そして、なんと言っても最大の問題は電力です。
 普通、人工衛星は、太陽電池パネルで発電した電力で動いてますが、ソ連製のコンピューターは電力をバカ食いしたので、太陽電池パネルで発電できる程度の電力ではウンともスンとも言いません。
 冷戦当時の事を知らない人は「それやったら、アメリカにお願いしてアメリカの技術を導入すればええやん」と思うでしょうが、当時のアメリカにとってソ連は不倶戴天の敵。アメリカが自国のコンピューター技術をソ連に提供するなんてことは、絶対にあり得ませんでした。
 そのような状況で、ソ連のエライ人が思いついた解決法は「人工衛星に原子炉を積んだら、ええんとちゃう?」と言う、常人ではまず思いつかない、かなり斜め上を行くものでした。
 原子炉で発電されたパワフルな電力を使えば、電力をバカ食いするソ連製のコンピューターでも「大丈夫だ、問題ない」と言う訳です。
 なんか、なんの解決にもなってないように思えますが、このアイデアは速やかに実行に移され(※本当に原子炉を積んだ人工衛星が打ち上げられています)、ソ連のロケット技術者を散々悩ませた電力不足の問題も、これで無事(?)解決されました。メデタシ、メデタシ…
 とは、なりませんでした。
 原子炉を搭載した人工衛星が故障して制御不能になった時の事を、ソ連の技術者は全く考えていませんでした。
 1978年に悲劇が起こります。
 宇宙原子炉を搭載したソ連の偵察衛星コスモス954号(※冒頭の写真がコスモス954号です)が軌道投入に失敗。同衛星はそのまま地球の大気圏に突入して1978年1月24日にカナダ北西部に墜落します。
 誰も住んでいない荒野に墜落したので人的被害はなかったものの、広範囲に放射生物質を撒き散らした為、国際問題になりました。
 1988年にも偵察衛星コスモス1900号が同様の事故を起こしますが、今度は原子炉の分離に成功したため、前回の事故のような広範囲に放射性物質を撒き散らす最悪の事態だけは免れました。
 この様に、運用上の問題がとてつもなく大きかった宇宙原子炉ですが、ソ連が崩壊してロシアになると、アメリカや日本の優れたコンピューター技術がロシアにも入ってきた為に、宇宙原子炉の存在意義そのものがなくなりました。
 現在でも、宇宙原子炉に似ている原子力電池と言うものが人工衛星に搭載される場合がありますが、それらは決まって火星よりも遠い深宇宙を探査する衛星に搭載され(※深宇宙では太陽の光が非常に弱いので、太陽電池パネルが使えない)、しかも安全面には十分過ぎる配慮がされています。
 ちなみに、宇宙原子炉と原子力電池は、同じ原子力を動力として使っていても、形状も大きさも異なり、技術的にも全く別の物です。
 そう考えると、旧ソ連が作った宇宙原子炉とは何だったのか?と言う、気がしてなりません。
 
 
 
+++++アプリの宣伝です+++++
イメージ 3
 5月1日よりAppStoreから配信となりました、カラフルなサイコロが印象的なアクションパズルゲーム「ダイスポップ」。
 ゲームのジャンル的には落ちもの系ゲーム(いわゆる、落ちげー)になります。
 指一本で遊べるとても簡単な操作性ながら、ぷよぷよの様な「連鎖反応消し」等のテクニックも使えます。
 興味のある方は下記のリンクからどうぞ。


 [gooブログ] 【なんじゃこりゃ?】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第1回(10回シリーズ)
   1418