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iPhoneアプリ開発者のSHIKIBUさんが、歴史・文化・オカルトその他の雑学をいろいろ呟きます

【超古代文明?】謎の古代コンピューターは実在したか?

2017-07-16 01:19:51 | 歴史

2608

(担当S)

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※本記事は2016/12/03に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。
 
■マルコ・ポーロも見たとされる謎の古代コンピューター
 
[写真]マルコ・ポーロが見たとされる元の古代コンピューター
イメージ 1
 皆さんおはようございます。いかがお過ごしでしょうか?
 ブログ担当の担当Sです。
 今回は、マルコ・ポーロが見たとされる、古代中国のコンピューターについて、お話しさせていただきたいと思います。
 多くの人が知ってる通り、マルコ・ポーロは、かの有名な「東方見聞録」の著者です。
 その「東方見聞録」によると、マルコ・ポーロは何人かの仲間と共に元(現在の中国)に渡り、時の皇帝クビライに謁見することになります。その時、マルコ・ポーロはクビライに、どうした訳か痛く気に入られます。
 なぜ、マルコ・ポーロがクビライに気に入られたのかは分かりません。単に馬があっただけなのか、それともクビライが思わず感心するような事をマルコ・ポーロが言ったのか。
 「東方見聞録」をマルコ・ポーロの創作だとする説がありますから、このクビライとの一件も、もしかしたら作り話かもしれません。
 で、とりあえず話を続けますが、クビライに気に入られたマルコ・ポーロは、元の役人に召し抱えられ数々の要職をこなすようになります。
 そんなある時、マルコ・ポーロは元の官吏ら数名と共に、開封(現在の河南省)への派遣を命じられます。
 現地に着くと、開封の役人は大都(元の首都で現在の北京)から遠路はるばる来てくれた事に対して痛く感激し、一行は早速、宮殿の中へと招かれ歓迎を受けます。
 開封の役人に言われるままマルコ・ポーロは宮殿の中へ入ろうとしますが、宮殿の建物の横に設置された、とても奇妙で巨大な機械に、彼の目が止まります。
 その機械は一辺がおよそ10~15mはある箱のような形をしており、機械の隙間からは歯車のような物が顔を覗かせていました。
 そして機械の上部には、天球を摸したと思われる直径2mほどの大きさの球が据えられており、その球をジッと見てると、微かにですが動いているようにも見えます。
 初めて見るこの奇妙な機械に、強い好奇心を覚えたマルコ・ポーロは、傍にいた開封の役人に何の機械なのかと尋ねると、役人はこう答えました。
 「これは天球の動きを正確に計算する機械で、天の動きに狂いがないかを、この機械を使って毎日、確認しているのです」
 役人の話によれば、この世の吉凶というのは全て天の動きと連動しているので、災いが起こるときには、必ず天の動きに乱れが生じるが、その乱れを知る為には、この機械は欠かせないのだと言う。
 役人は更に話を続けます。この機械は昔、開封に住んでいた、とある高名な学者が作ったもので、作られてから既に数世紀は経っているのだという事も、マルコ・ポーロに教えてくれました。
 その後、マルコ・ポーロは開封の宮殿に三日ほど滞在しますが、例の機械が朝と昼と夕と三回、必ず決まった時間にドラを鳴らしたので、マルコ・ポーロは驚きました。
 機械の仕組みがどうなっているのか、とても気になったマルコ・ポーロは、開封の役人に中を見せてもらえないかと頼みますが「機械の仕組は門外不出にせよとの伝承が伝わっているので、お見せする事が出来ません。仮にあなたが皇帝であったしても、それは一緒の事です」と言われて断られてしまいます。
 謎を抱えたまま、マルコ・ポーロ一行は開封を後にしますが、その後、この一種のコンピューターとも言える奇妙な機械は、1世紀を待たずして戦火で失われてしまいます。
 現代、この機械について残っているものと言えば、マルコ・ポーロが見たと言う伝承と、当時の中国人が書き残したと思われる数枚のスケッチだけです。
 このような機械が、本当に古代の中国に存在したのでしょうか?
 この謎が解ける日が、いつやってくるのかについては、誰も知る術がありません。
 
 
■千年の時を経て解かれる古代コンピューターの謎!
 
[写真]復元された「水運儀象台」
イメージ 2
 前章では、なんだかオカルトちっくな、古代コンピュータなるものが出てきましね。
 先に断っておきますが、前章の話には、だいぶ創作が混ざっています。スンマセンm(_ _)m
 マルコ・ポーロについての資料が手元にあまりないので、彼が謎の機械を知るに至った経緯について不明な箇所については、思いっきり創作を挿し混んでいます。
 とりあえず、創作の部分を列記すると…
①開封(現在の河南省)の役人らから熱烈な歓迎を受けたと言う話はウソ。
②謎の機械が数世紀も開封に存在したと言う話はウソ
③機械の内部を門外不出だから見せられないと言われた話はウソ。
④そもそもマルコ・ポーロの傍にいたとされる開封の役人の存在自体がウソ。
⑤そもそもマルコ・ポーロが開封への派遣を命じられたこと自体がウソ。
 「なんや、ウソばっかりかい!」とお叱りを受けそうですが、ちゃんと本当の部分もあります。
 本当の部分を列記すると…
①当時の中国の人が、天球の動きを非常に気にしていたと言う話はホント。
②謎の機械が決まった時間にドラを鳴らしたのもホント。
③謎の機械で天球の動きを監視してたと言うのもホント。
 ちょっと本当の部分が少ないような気がしますけど、謎の機械が実在したと言うのは、どうやら本当みたいです。
 マルコ・ポーロが、この謎の機械を中国にいた時に見たと言う話は、何かの資料で見た記憶があるので、そういう伝承があるのは事実みたいなんですけど、「マルコ・ポーロ、実は中国に行ってない説」が存在したりもするので、マルコ・ポーロが貿易商人とかから聞いた話を、あたかも自分が中国に行って見てきたように語っていただけなのかも知れません。
 実は、この謎の機械の資料はちゃんと残っていて、11世紀の宋(昔の中国の王朝)の学者、蘇頌が「新儀象法要」と言う書物に設計図を書き残してくれてます。
 前章の話では「数枚のスケッチ」しか残っていない事になっていましたが、スンマセン、これもウソでしたm(_ _)m
 このマルコ・ポーロが見たとされる、謎の機械の正体は何なのかと言うと、それはズバリ天文時計です。
 天文時計をコンピューターに含めるのは、議論の分かれるところだとは思いますが、電子式のコンピューターが現れる前は、機械仕掛けの計算機と言うものが数多く存在しましたし、また人間に代わって何かを予測したりする機械などを計算機と呼ぶ場合もあるので、この記事では天文時計の事を一種のコンピューターであるとして扱わさせて頂きます。
 問題は、そんな昔の中国に、本当に天文時計を作るだけの技術があったのかと言う点です。
 ヨーロッパで、このような天文時計が現れたのは14世紀頃ですから、マルコ・ポーロが生きた時代から実に100年も後の事です。
 あまり知られていませんが、中世の中国は世界でもトップクラスの工学技術を持っており、機械時計にとって重要な機構である脱進機なども、723年に一行と言う名の僧と梁令?(?は王に賛)と言う人物の手によって発明されていましたから、マルコ・ポーロが生きた時代の何百年も前から、大掛かりな天文時計を作る技術的な下地が既にできていました。
 実物は残っていませんが1088年から1092年にかけて、前述した蘇頌などを含めた数名の学者の手によって、宋の都である開封の宮殿に「水運儀象台」と呼ばれる、大掛かりな天文時計が作られます。
 何故、宮殿内に大掛かりな天文時計が作られたかと言えば、当時は政治と占星術が密接に関わっており、何か災いが起こる前には、必ず天体の運行が狂うと信じられていたからです。
 天体の運行が狂うとかと聞くと、何かとてつもない事でも起きるのではないかと思ってしまいますが、そうではなくて、夜空に突然現れる彗星や超新星の事を、天体の運行の狂いだと捉えていたのでした。
 特に彗星は、洋の東西を問わず長い間、不吉な出来事の前触れだと信じられていましたから、当時の人達の目に天体の運行が狂ったように見えても、決しておかしくはありません。
 こう言った占星術以外にも、「水運儀象台」のような機械があれば、農業で種を蒔く時期なども正確に把握する事ができたでしょう。
 農業で種を蒔く時期を知るには正確な暦が必要になりますが、その暦を作るのには天文学の知識が欠かせません。
 昔の占星術は天文学的な要素を多分に含んでいましたから、天体の運行を知るために作られた「水運儀象台」は、暦を知る上でも役に立ったはずです。
 暦の知識がまだ乏しかった時代に、こう言う機械で種蒔きの時期を正確に把握できれば、皇帝の権力の強化などにも一役買ってたのではないでしょうか。
 その「水運儀象台」ですが、形式的には機械仕掛けの天文時計に分類されますが、西洋の振り子やテンプを使った機械時計とは異なり、ししおどし(水の流入により、一定間隔で「カコーン!」と鳴る竹で出来たアレ)のような仕組みを応用して、時を刻んでいました。
 この仕組みだと正確な時を刻むのには限界がありますが、それでも蘇頌らが開封の宮殿内に作ったとされる「水運儀象台」は、1日に2分程しかズレませんでした。
 この話を聞いて「えっ?実物が残ってないのに、なんでそんな事がわかんねん?」と思ったそこのあなた。あなたは鋭いですよ!
 実は、この「水運儀象台」を、京大とセイコーの共同チームが、残された設計図から再現する事に成功しているのです(この章の冒頭の写真がそれです)。
 ちなみにこの時、世界中で同じような「水運儀象台」を再現する試みが実施されましたが見事、再現に成功したのは京大とセイコーの共同チームだけでした。
 この再現によって、当時の中国が今まで考えられていたよりも、遥かに高い工学技術を持っていた事が実証されたのです。
 中国は19世紀以降は一方的に西欧列強に押され続け、現代においても、ある意味ネタ国家的な扱いを受けていますが、古代中国は真に偉大な国家だったようです(※古代限定です)。
 世の中には「これぞ、オーパーツ(その時代の技術レベルではとても作れそうもない、古代遺物の事)」と噂されるものが沢山存在しますけど、案外、古代人の技術レベルを過小評価しているだけなのかもしれませんね。
 
 今回はオカルトネタのように見せかけて中国史を扱ってみました。
 次回以降から、少しおもむきを変えてみようかと思います。
 担当Sでした!
 
 
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 [gooブログ]【超古代文明?】謎の古代コンピューターは実在したか?
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【海の怪奇現象!⑤】未解決、海難事故5選【ミステリー】完結回(5回シリーズ)

2017-07-16 01:19:49 | 歴史
3329
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(担当S)
 
 
※本記事は2016/12/06に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。


 昔から幽霊船の伝説は洋の東西を問わず存在しますが、その多くは原因不明の事故により無人で漂流していた船などが、伝説の元になっていると言われています。
 科学技術が進歩した近代以降、そういう事故は全く無くなったと思われがちですが、19世紀後半から現代にかけて、原因がよく分からない謎の海難事故と言うものは、数多く発生しています。
 そこで今回は、代表的な謎の海難事故5選を、担当Sの独断と偏見で選んで紹介していきます。
 
 
 
■世界は謎に満ちている!謎の海難事故5選 完結回(※但しネタバレあり)
 
 
●アメリカ海軍給炭艦サイクロプス号、謎の失踪事故
 第1回目で紹介したマリー・セレステ号と並んでミステリアスな事件(と、いうか事故)と言えるのが、このサイクロプス号の失踪事故でしょう。
 ここで少し、給炭艦と言う艦種について説明します。
 サイプロプス号が進水した1910年当時の軍艦は多くの場合、燃料に石炭を使っていたのですが、サイプロプス号を始めとした給炭艦は、それらの軍艦に対して燃料である石炭を供給するのが主な任務でした。
 このサイクロプス号の失踪事故は、第一次世界大戦末期の1918年3月に起こります。
 失踪した日時が3月とだけしか記されていないのは、サイクロプス号がSOS信号を発信せずに忽然と姿を消した為に、いつ何処で事故に遭遇したのか現在でもよく分かっていないからです。
 事故が発生したのはプエルトリコからバミューダ諸島の辺りとだとされていますが、これもハッキリとは場所が特定されているわけではありません。
 分かっている事と言えば、サイクロプス号が西インド諸島のジョージ・タウンからボルチモアに向かう航海の途中で姿を消したと言うことだけです。
 西インド諸島のジョージ・タウンを出港した3月13日の2日後に、サイクロプス号は消息を絶っていることから、もし何らかの事故に遭遇しているとすれば、それは3月15日以降と言う事になります。
 石炭の補給が主な任務だとは言え軍艦であるサイクロプス号には、当時としてままだ珍しかった無線が積まれており、何か異常事態が発生すれば無線で知らせてくるはずです。
 しかも、消息を絶った時の同海域の当時の天気は、極めて良好であり波も静かで、時化による波浪とかによって遭難した可能性は有りえませんでした。
 消息不明になった後、直ちにアメリカ海軍による捜索活動が行われましたが、サイクロプス号の物と思われる残骸や遺体などは一切発見できず、また、何の信号も発することなる忽然と姿を消した事から、謎の失踪事故として世間の注目を浴びることになります。
 サイクロプス号の積荷であったマンガン鉱石(※給炭艦は貨物船のように使われる事が度々あった)が、当時の敵国であったドイツにとって貴重な戦略物資であった為、サイクロプス号は何者かに乗っ取られドイツに向かったのではないか、とする説が浮上します。
 艦長を務めていたフランク・ウォーレイ艦長がドイツ移民であり、なおかつ熱心なドイツ皇帝支持者であった事から、この説を強く裏付けることになります。
 この事を重く見たアメリカ政府は、第一次世界大戦が終わると早速ドイツにサイクロプス号のような船が停泊していないか調査を開始しますが、結局そのような船は発見できず、文書の調査からもサイクロプス号がドイツに向かったとする証拠も何一つ発見できませんでした。
 このサイクロプス号の失踪事故は長い間、謎の海難事故として原因究明が手付かずでしたが、1970年代に解決の糸口が見えてきました。
 それは、サイクロプス号が消息を絶ったのがバミューダトライアングルだったので、この海域で消息を絶った多くの船と同様な理由と原因により、行方不明になったのではないかと言うものです。
 以前からバミューダトライアングルでは、時間の捻じれとも言えるような不思議な現象が度々、報告されていた事から、サイクロプス号は時間の狭間に落ち込んでしまったのでは無いかと言う、新たな説が浮上します。
 一見、馬鹿げた説のように思われますが、サイクロプス号は14,000トンもの排水量を誇る巨船であり、失踪事故が起きた時もマンガン鉱石10,000トンと305人の乗員が乗り込んでいました。
 そんな巨大な船が一欠片の残骸を残すことなく消息を絶つとは非常に不可解ですが、時間の狭間に落ち込んだとすれば、サイクロプス号の残骸が一切発見されない謎も上手く説明する事ができます。
 さらに近年では、バミューダトライアングの海底にメタンハイドレードが眠っている可能性が示唆され、そのメタンハイドレードが火柱となって時折、海上に現れて、多くの船を飲み込んだのではないかと言う説も提唱されています。
 これなら時間の狭間などの説を持ち出さなくても、サイクロプス号が消息を絶った理由を上手く説明できます。
 サイクロプス号はバミューダトライアングを航行中に、運悪くこの火柱と遭遇してしまい、恐らく跡形もなく焼き尽くされてしまったのでしょう。
 真偽はハッキリしませんが、サイクロプス号が消息を絶ってから100年以上の時が経つと言うのに、未だに何一つ残骸が発見されていない事から、この説は非常に有力な事故原因だと思われます。

 …と、なんだか、途中からすごい話に発展してしまいましたが、まずバミューダトライアングルの話については、マリー・セレスト号の章でも説明しましたが、チャールズ・バーリッツと言う人物による全くの作り話です。
 時間の狭間とかメタンハイドレードの火柱とかも、これは何の科学的根拠もない単なる空想の話です。
 サイクロプス号が消息を絶った時の当時の海域は天候が良かったと言う話ですが、これがどうやら、そうでは無かったようなんです。
 事故当時の天候は結構、波が高く荒れていたとする説があります。但しこれは、あくまで当時の気象情報などのデーターから導き出された仮説です。
 昔は気象レーダーなどは無かったので、仮にサイクロプス号が外洋で発生した局地的な嵐などに遭遇していたとしても、当時の人達はそれを知る術はありませんでした。
 ですから事故当時の天候については、今後も真相がハッキリする事はないでしょう(※ただし有力な事故原因の一つとしては十分、考えられますが)。
 と、ここで、サイクロプス号の事故原因を決定づける、非常に重要でかなりトホホな事実をお話ししなければなりません。
 実はサイクロプス号と言う船は、かなりのトップヘビーな船で転覆しやすかったのです。
 トップヘビーが何なのか言うと、それは船の重心が上の方に偏っている事ですが、手漕ぎのボートに乗った時の事を想像してもらえれば、トップヘビーという言葉を知らない人にとっても、それがどう言う意味なのか理解するのが容易いと思います。
 ボートに乗ってる人がボート上で立ち上がると、ボートがグラグラして不安定になりますが、それは乗っている人も含めたボート全体の重心が上の方に移るからです。これが船におけるトップヘビーと言う意味です。
 この章の冒頭の、サイクロプス号の写真を見てもらえれば分かりますが、船の上部に何やらゴチャゴチャとたくさん柱のようなものが設置されていますよね。これらの構造物のせいで、サイクロプス号は重心が上へと移ってしまい、安定性が悪い船となっていました。
 戦前の日本の旧海軍でも、歴史に名を残す友鶴事件と言う海難事故が起きてますが、これも設計に不備のあったトップヘビーの軍艦が起こした転覆事故でした。
 この様にトップヘビーというのは船にとっては非常に危険なものなのですが、急な舵の操作を禁止したり、あるいは波の静かな海でしか航海を行わない等の処置を講じれば、大きな問題にならない場合もあるので、危険な欠陥がある事が分かっていても騙し騙し使われることが多いです。
 サイクロプス号も恐らくは、そんな感じで騙し騙し使われていたと思われます。ですが、サイクロプス号は本来、波の荒い外洋を航海する為に作られた船なので、そんな用途の船にとってトップヘビーであると言うことは、いつ爆発するか分からない時限爆弾を抱えているようなものでした。
 ここからは推測になりますが、恐らくサイクロプス号は高い横波を受けてSOSを発する間もなく、海の底へと沈んでいったのでしょう。
 横波を受けた際、積んでいた荷物が荷崩れした可能性もあります。普通の船なら致命傷にはならないような荷崩れでも、もともとトップヘビーで船体が不安定だったサイクロプス号にとっては致命傷になった可能性も十分考えられます。
 いずれにせよ、サイクロプス号のようなトップヘビーな船が外洋を航行するのは、安全性の観点から見ればあってはならない事です。
 時間の狭間とかメタンハイドレードとかの突飛な説を打ち出す前に、まずこう言った常識的な原因から検証していくのが先ではないかと思います。
 
 
 あきませ~ん!
 今回は無茶苦茶、文章が長くなってしまいましたので、記事を5話構成に変更しました。
 最初は事件の紹介だけに留めようと思ったのですが、事件が起きた歴史的背景とか噂とかを書き足して言ったら無茶苦茶、長くなってしまいました。
 次は未解決の事件とかのミステリーをネタにしてみようと思っています。
 担当Sでした!
 
 
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 [gooブログ] 【なんじゃこりゃ?】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第5回(10回シリーズ)
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【海の怪奇現象!④】未解決、海難事故5選【ミステリー】第4回(5回シリーズ)

2017-07-16 01:19:48 | 歴史
0245
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(担当S)


※本記事は2016/12/04に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。

 
 
 昔から幽霊船の伝説は洋の東西を問わず存在しますが、その多くは原因不明の事故により無人で漂流していた船などが、伝説の元になっていると言われています。
 科学技術が進歩した近代以降、そういう事故は全く無くなったと思われがちですが、19世紀後半から現代にかけて、原因がよく分からない謎の海難事故と言うものは、数多く発生しています。
 そこで今回は、代表的な謎の海難事故5選を、担当Sの独断と偏見で選んで紹介していきます。
 
 
 
■世界は謎に満ちている!謎の海難事故5選 第4回(※但しネタバレあり)
 
 
●ソ連潜水艦コムソモレツ号、謎の沈没事故
 まだ世界が東西陣営に分かれて対立していた、冷戦真っ只中に起こった、ミステリアスな潜水艦の沈没事故が、ソ連原子力潜水艦のコムソモレツ号の沈没事故です。
 当時、この事故が注目されたのは、沈没した原潜コムソモレツが、アメリカ海軍の原潜よりもかなり優れた能力(※但し、その多くは冷戦後の調査によって否定される)持つ原潜だと見られていたからでした。
 1985年に同潜水艦は最大深度1027mの潜航を成功させますが、この記録は今でも破られていません。
 この優れた潜航能力をもたらしていた秘訣は、船体の多くがチタン合金で作られていたからです。
 非常に優れた技術的特徴が見られた為にアメリカ海軍は、コムソモレツ号には液体金属を冷却材に用いた高性能の原子炉が使われていると推測していました(※後に通常の原子炉が使われている事が判明)。
 液体金属とは鉛やビスマスのような、融点の低い金属が溶けて液状になったもののことですが、この液体金属を原子炉に使うと冷却能力が大幅に向上するため、原子炉の性能を飛躍的に上げる事ができます(※ソ連には「アルファ級」と言う名前の、原子炉の冷却材に液体金属を使った攻撃型潜水艦が、実際に存在しました)。
 当時のソ連は徹底した秘密主義の国で、例えばソ連の国民の間ではどんなファッションが流行っていて、どんなテレビ番組が人気があるのか?その程度の情報も国外には漏れないように機密扱いにしていたので、アメリカを始めとした西側陣営の国々にとって、ソ連はとても謎の多い国でした。
 そのせいか当時のアメリカは、「もしかしたらソ連は、自分達の国にはない超科学力を持っているかもしれない」と言う、強い恐れを持っていました。
 宇宙開発競争の初期に、アメリカはソ連の圧倒的なリードを許してしまった苦い経験があることから、ソ連が崩壊して今のロシアになるまで、アメリカの恐怖心は決して消えることはありませんでした。
 そんな時代でしたから、1989年の4月7日にコムソモレツ号がノルウェー沖で沈没事故を起こしたと言うニュースが入ると、その筋の専門家の間で様々な憶測が飛び交いました。
 コムソモレツ号が西側諸国が知らない新技術を駆使して造られた実験艦だった事も、憶測に拍車をかけました。
 当時は既に冷戦末期で、グラスノスチと言う名の情報開示政策をソ連自らが行っていたので、コムソモレツ号の沈没原因は電気回線のショートであると、そんなに時間を置かずに発表されましたが、この発表を素直に信じる西側の専門家は誰一人いませんでした。
 「何か特殊な実験任務についていて、その実験が失敗した事からコムソモレツ号は沈んだのでは?」と言う憶測は、事故の直後から、ずっと囁かれ続けました。
 一度、そう言う憶測が生まれると「じゃぁ、その特殊な実験任務とは何だったのか?」と、新たな憶測が芋づる式に生まれる事になります。
 「新しい推進システムの実験をしていたに違いない」とか「新兵器の実験中に事故を起こして沈んだのだろう」とか、いろんな説が囁かれました。
 軍艦であったコムソモレツ号には様々な軍事機密があり、今でも全ての情報がロシアから開示されているわけではありません。
 しかもソ連崩壊のドタバタで、貴重な情報が色々と失われてしまったので、現在では更に謎は深まっています。
 秘密のベールで覆われたコムソモレツ号の艦内の中で、一体何が行われていたのか?
 ソ連邦崩壊によって失われた、謎の科学技術の実験を行っていたのでしょうか。
 事故による生存者が誰一人いない以上、今後も真相がハッキリする事はないでしょう。

 …ネタバラシすると、実はソ連の原子力潜水艦は度々、沈没事故を起こしています。
 それはアメリカの原子力潜水艦と比べて原子炉の安全性が低かった事と、搭載していたミサイルに海水と混ざると爆発を起こす危険な液体燃料を使っていたからでした。 
 ハッキリ分かってる沈没事故だけでも4件、原子炉の事故に至っては11件も発生しています。
 アメリカ海軍で、致命的な原子力潜水艦の事故が2件(※いずれも、原潜が開発された初期の頃の事故)しか起きていないのと比べると、これは異常な数値だと言えます。
 ソ連の原子力潜水艦がアメリカの原子力潜水艦と同等の安全性を得るには、冷戦末期に現れたタイフーン級(※旧ソ連が作った世界最大の潜水艦)の登場まで待たなければなりませんでした。
 冷戦期にはミステリアスな沈没事故だと騒がれたコムソモレツ号の沈没事故ですが、冷戦後にソ連の原子力潜水艦の安全性の低さが明るみに出ると、コムソモレツ号もその例に洩れず、単に安全性が低かったから沈んだのでは?と言う観測が広がります。
 実際、コムソモレツ号の沈没原因は、電気回路のショートによる原子炉のオーバーヒートだと公表されていますから、安全性に何らかの問題を抱えていたのは明らかだと思われます。
 当初は生存者がゼロだと言われていたコムソモレツ号の沈没事故ですが、実は22名の生存者がいます。
 その為、コムソモレツ号の事故原因は、現在では、ほぼハッキリしています。
 冷戦期に囁かれた極秘実験説ですが、これは何処の国の海軍でも同様な機密実験を行っていますから、コムソモレツ号にだけ限った話ではありません。
 そもそも自国の軍事機密を軽々しく公表する馬鹿な国は、世界中どこを探してもありません。コムソモレツ号で何らかの極秘実験が行われていたとしても、それは軍事機密として公表されなくて当然です。
 旧ソ連の過剰とも言える秘密主義な体質が、事故を謎めいたものにしてしまいましたが、事故原因については既にケリがついていると考えるのが妥当でしょう。
 
 
 
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 [gooブログ] 【歴史に残る】未解決、海難事故5選【ミステリー】第4回(5回シリーズ)
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【海の怪奇現象!③】未解決、海難事故5選【ミステリー】第3回(5回シリーズ)

2017-07-16 01:19:47 | 歴史
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※本記事は2016/12/03に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。


 昔から幽霊船の伝説は洋の東西を問わず存在しますが、その多くは原因不明の事故により無人で漂流していた船などが、伝説の元になっていると言われています。
 科学技術が進歩した近代以降、そういう事故は全く無くなったと思われがちですが、19世紀後半から現代にかけて、原因がよく分からない謎の海難事故と言うものは、数多く発生しています。
 そこで今回は、代表的な謎の海難事故5選を、担当Sの独断と偏見で選んで紹介していきます。
 
 
 
■世界は謎に満ちている!謎の海難事故5選 第3回(※但しネタバレあり)
 
 
戦艦陸奥、謎の爆沈事件
 戦艦陸奥は旧日本海軍が作った日本を代表する戦艦の一つで、建鑑された当時は「ビッグ7」と呼ばれ、世界でも最も大きい戦艦の一つでした。
 その為、当時の日本国内での知名度も高く、戦争が終わるまでは戦艦大和よりも陸奥の方が遥かに有名でした。
 ですが、そんな陸奥が、原因不明の事故により爆沈した事実が日本国内に知れ渡るのは、戦後になってからでした。
 戦争が終わる2年前の1943年6月8日、瀬戸内海の柱島泊地に停泊していた陸奥が突如爆発し、そのまま轟沈します。
 最初は、アメリカ海軍の犯行説を唱える声もありました。
 当初、勝ち戦だった太平洋での戦いでしたが、この事故が起こった頃には、旧日本海軍はアメリカ軍相手にだいぶ苦戦しており、徐々に敗勢が濃厚になりつつある時期でした。
 しかし内地である瀬戸内海には、まだ敵軍の手は伸びておらず、陸奥が敵軍の手により沈められた可能性は否定されました。
 ハッキリした事故原因については未だに不明で、火薬の自然発火説、待遇に不満を持った乗員による放火説、挙句はコミンテルンによる陰謀説まで飛び出します。
 戦前に行われた旧日本海軍の調査結果が釈然としなかったことから、戦後になって「やはりアメリカ海軍の仕業ではないか?」と再びアメリカ軍犯行説を唱えるものもいましたが、アメリカが公表している公文書には、陸奥を攻撃して沈めたような記録は一切なく、現在ではこの説はかなり否定的に見られています。
 しかし、陸奥を爆沈させた真犯人らしき人物が目撃されていた事実は余り知られていません。
 陸奥は三番砲塔の爆発によって艦内の爆薬や弾薬に誘爆し、そして爆沈に至ったのですが、事故の前夜に不審な人物が、この三番砲塔で目撃されています。
 その不審な人物は着物を着た女性で、三番砲塔の上で踊り狂っている姿を、複数の陸奥の乗組員が目撃しています。
 余りに常軌を逸した話なので、乗組員から報告を受けた当直の士官は、乗組員らが酔っ払っていたか夢か幻覚でも見たのだろうと思いマトモに取り合わず、何の行動も起こしませんでした。
 そして、そのまま朝を迎えてしまいます。
 陸奥はその日の正午過ぎに突然、三番砲塔が爆発し、大勢の犠牲者と共に海の底へと沈んでしまいます。
 戦時中、あまり注目されなかったこの目撃談ですが、戦後になってから大いに注目を集める事となります。
 実はミッドウェイ海戦の時にも、巡洋艦利根で不審な人物が目撃されていたのですが、旅客船ならともかく警備が厳重な軍艦内で、このような不審人物が目撃されたのは殆ど前例がありません。
 その為に戦後、この話が明るみになると、陸奥の事故とミッドウェイ海戦での出来事には何らかの共通点があるのではないか、と指摘される事となります。
 利根で目撃された不審人物はカタパルトに何かしようとしていたのですが、その様子を目撃した乗組員が「オイ!」と声をかけると、いきなり甲板の端まで駈け出して、そのまま海の中へと飛び込み姿を消しました。
 他にも陸奥の爆沈とミッドウェイ海戦には共通点があります。
 それは霧です。
 ミッドウェイ海戦で日本海軍は正規空母4隻を失いますが、その時にも濃い霧が出ていた事は公式の文書にも記録が残されています。
 実は陸奥が爆沈した日の朝も、停泊地には霧雨が降っていました。
 これは一体、何を意味するのでしょうか?
 霧は電磁波によって発生することが知られています。「霧箱」と呼ばれる水蒸気が飽和した状態の空気を閉じ込めた装置に、電磁波を照射すると霧が発生します。
 ミッドウェイ海戦の時にも陸奥が爆沈した時にも霧が発生していますが、これらの事実は、なんらかの電磁波が近くから放射されていたと言う事に他なりません。
 状況だけ見ると、アメリカ海軍が犯人のようにも思えますが、当時のアメリカには霧を発生させるほどの強力な電磁波を作り出す技術はなく、また、不審人物が目撃された事実についてもアメリカ海軍犯行説では上手く説明がつきません。
 そこで考えられるのは、未来人犯行説です。
 突飛な説のように思われますが、既にアメリカでは物理学者のマレット教授が、過去へのタイムトラベルを可能にする装置を実用段階の一歩手前まで完成させていますし、タイムトラベルを行った時には大量の電磁波が発生する事は確実ですから、霧が立ち込めた事実についても、これで説明がつきます。
 陸奥で目撃されたと言われる着物を着た不審な女性は、三番砲塔に何らかの破壊工作をしていた時に船員に見つかってしまったので、無事に逃げおおせる為に敢えて狂人のようなフリをしていたのでしょう。事実、当直士官は目撃者が幻覚を見たのだろうと思い込みましたから。
 それに未来の世界にも、この陸奥の目撃談は伝わっているでしょうから、三番砲塔に破壊工作をしていた謎の女性が、(未来人である謎の女性にとっては過去の話になる)「戦艦陸奥、爆沈事件」の話を基にして、このような奇怪な行動をとったとしても何ら不思議ではありません。 
 更にミッドウェイ海戦での利根で目撃された不審人物も、タイムマシーンを海中に隠していたから海の中へと飛び込んだと考えれば、説明がつきます。
 これらの事実を統合して考えると、既に未来世界からの侵略が始まっていると言えるのではないでしょうか?
 この未曾有の危機に際し、世界の各国の政府は英知を結集して、未来からの侵略者から世界を守る為に対処していかなければなりません。

 …戦艦陸奥の爆沈事件は、未だに解明されない謎の多い事件なので、今後も色々な説が出てきそうです。
 戦時中の日本で起きた原因がわからない謎の軍艦爆沈事件ということで知名度が高く、そのため戦後に生まれた都市伝説などもかなりあります。
 そしてネットの普及によって、この手の話は今後ますます増えると予想されます。
 しかし未来人がどうだとかタイムトラベルがどうだとかという話は、都市伝説として見ても話が少々ぶっ飛び過ぎて信じる人は誰もいないと思います。
 ただし、このぶっ飛び過ぎた話の中にも、ほんの1%か2%だけ真実が含まれています。
 このブログでも以前、紹介した事がありますが、アメリカにマレット教授と言う名前の物理学者がいて、教授が実用的なタイムマシーンの開発を進めているのは事実です。
 ただしマレット教授のタイムマシーンは動作原理上、そのタイムマシーンが発明される以前の過去には行くことができません。
 更に教授が作ろうとしているタイムマシーンは、開発費が捻出できないためにアイデアの段階で止まっています。
 実験が一度も行われていないので、本当にマレット教授が提唱する理論でタイムトラベルが出来るかどうかは不明ですが、それを誰よりも実験により実証したいと心から願っているのは、マレット教授その人でしょう。
 開発費などの問題で、タイムマシーンの研究開発は一時中断を余儀なくされているのに、実在する人物を引っ張ってきて未来人の犯行だとする説は余りに滑稽です。
 目撃談に関しては、戦艦陸奥やミッドウェイ海戦時の巡洋艦利根で、その様な目撃報告があるのは事実ですが、信ぴょう性については何とも言えません。
 何かの見間違いの可能性もありますし、薬物によって幻覚を見てた可能性も考えられます。
 実は当時の日本の海軍は、現在では麻薬だとされる薬を元気が出る薬だとして、多くの兵士に投与していました。
 これは悪意があった訳ではなく、当時の医学では兵士達に投与していた薬は麻薬だとは考えられていなかったのです。
 そんな状況ですから、当時の軍艦の乗組員の目撃談をそのまま鵜呑みにする訳にはいきません。
 戦艦陸奥が爆沈した原因については、これからも色んな説が生まれるでしょうが、眉に唾をつけて聞いたほうがいいでしょう。
 
 
 
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 [gooブログ] 【歴史に残る】未解決、海難事故5選【ミステリー】第3回(5回シリーズ)
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【海の怪奇現象!②】未解決、海難事故5選【ミステリー】第2回(5回シリーズ)

2017-07-16 01:19:46 | 歴史
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  iPhone用ゲームアプリ(iOS6.0以上)

(担当S)


※本記事は2016/12/03に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。

 
 昔から幽霊船の伝説は洋の東西を問わず存在しますが、その多くは原因不明の事故により無人で漂流していた船などが、伝説の元になっていると言われています。
 科学技術が進歩した近代以降、そういう事故は全く無くなったと思われがちですが、19世紀後半から現代にかけて、原因がよく分からない謎の海難事故と言うものは、数多く発生しています。
 そこで今回は、代表的な謎の海難事故5選を、担当Sの独断と偏見で選んで紹介していきます。
 
 
 
■世界は謎に満ちている!謎の海難事故5選 第2回(※但しネタバレあり)
 
 
●豪華客船タイタニック号の沈没の謎
 タイタニック号の事故は非常に有名なので、わざわざ説明しなくても、多くの人が知っていると思います。
 この事故が起きた1912年当時、タイタニック号は世界最大の豪華客船として知られ、絶対に沈まない船として最新の技術を駆使して造られた事から「不沈船」と言う異名を持っていました。
 北大西洋航路の花形客船に成る事を期待され、1912年4月10日に英国サウサンプトンからニューヨークに向けて処女航海に出ますが、出港から4日後の4月14日にニューファウンドランド、セント・ジョンズ沖で氷山と衝突し、あっけない最期を迎えます。
 当時としては最悪の犠牲者1522人を出したことから、多くの人々の記憶に残る事故となり、現代でも過去に起きた最悪の海難事故の一つとしてメディアを通して度々、紹介され続けています。
 1522人もの犠牲者を出したものの、771人の生存者がおり、事故が起きた当時の事は、生存者の証言により詳しくわかっています。
 一見すると、全く謎めいた部分はなさそうなタイタニック号の事故ですが、ある一冊の小説によって、非常に謎めいた事故へと変わっていきます。
 その小説とはモーガン・ロバートソンと言う人物が、タイタニック号の事故が起こる14年前に書いた「フューティリティ」と言う小説です。
 この小説にはタイタニック号に特徴や大きさが非常によく似た豪華客船が出てくるのですが、その船の名がなんとタイタン号。
 タイタニック号の事故では、救命ボートの不足が犠牲者を増やしたと言われていますが、それもこの小説に出てくるタイタン号と状況がよく似ており、小説の中でタイタン号は処女航海で事故を起こして沈むと言う設定になっているのですが、その沈んだ原因と言うのが、なんと氷山との衝突です。
 不気味なほど、タイタン号とタイタニック号は似通っていますが、余りに共通点が多いので、小説の作者であるモーガン・ロバートソンには未来を予知する能力があったのではないとする「予言説」を唱える者がいます。
 この「予言説」とは逆に、実際のタイタニック号の事故の方が、この小説にヒントを得て引き起こされたとする「陰謀説」が存在します。
 何故、そんな事故を意図的に起こす必要があるのかと言うと、タイタニック号を所有していたホワイトスターライン社の経営状態の悪化が理由として挙げられます。
 タイタニック号には二隻の姉妹船、オリンピック号とブリタニック号が存在します。
 その姉妹船の一隻であるオリンピック号は、タイタニック号の事故の2ヶ月前に巡洋艦ホークと衝突事故を起こしており、事故による耐久性の低下から海難保険を却下され、度重なる豪華客船の建造で資金繰りが悪化していたホワイトスターライン社を更に困窮させる事となりました。
 そこでキズ物のオリンピック号をタイタニック号とすり替えた上で、意図的に事故を発生させて、まんまと保険金だけをせしめた、と言うのが、この「陰謀説」の大まかな概要です。
 当時の最新鋭の技術で作られ「不沈船」の異名を持っていたタイタニック号が、氷山と衝突したくらいで沈没するのは不自然です。
 実は船主であるJ・ブルース・イズメイが船長に対して繰り返し「速度を上げろ!」と命令していたと言う証言が残っており、その他にも何者かの手によって、氷山を見張る為の双眼鏡が何処かに持ち去られていたりと、そう言う話も記録として残されています。
 決定的なのは、無線で氷山警報を受け取っていたにも関わらず、前述した船主のJ・ブルース・イズメイがその警報を握り潰したと言う事実です。それらの証言や証拠から、現在でもJ・ブルース・イズメイが意図的にタイタニック号を沈めたとする「陰謀説」を唱えるものは後を絶ちません(※ちなみに船主のJ・ブルース・イズメイは、この事故の生存者の一人です)。
 意図的な事故であったとする「陰謀説」、それに前述したモーガン・ロバートソンの小説による「予言説」、この二つの説がタイタニック号の事故には現在でも付きまとっています。

 …と、タイタニック号の事故に関する、不思議な話を紹介していきましたが、これらの話には結構、間違いがあります。
 まず「陰謀説」についてですが、『タイタニック号は当時、最新の技術で作られた「不沈船」だから氷山とぶつかったくらいで沈むはずがない』と言う仮説が、そもそも間違っています。
 タイタニック号は、どちらかと言えば保守的な設計思想で作られた船であり、ホワイトスターライン社(※タイタニック号を作った会社)のライバルであったキューナードライン社の方が、新技術の採用には積極的でした。
 2004年に海底に沈んでいるタイタニック号の調査が行われましたが、この調査によりタイタニック号の船体に使われていた鋼板の品質が、当初予想されていたよりもかなり低かった事実が判明します。
 これが、当時の技術の限界によるものだったのか、それともたまたまタイタニック号に使われた鋼板の品質が低かったのかはハッキリと分かっていません。いずれにせよ、品質の低い鋼板で作られた船体が氷山との激突に耐えられなかった事は、歴史が証明しています。
 タイタニック号は、就航当時に盛んに宣伝されていた「不沈船」などでは決してなくて、沈没を防ぐ水密隔壁の設計に未熟な点があるなど、現代の基準で見れば多くの欠陥を抱えている船でした。
 「陰謀説」の根拠の一つになっている、船首であるJ・ブルース・イズメイが「速度を上げろ!」と繰り返し船長に迫ったと言う話ですが、実はタイタニック号のエドワード・スミス船長の方がJ・ブルース・イズメイよりも船の速度を上げる事に対しては積極的でした。
 タイタニック号のエドワード・スミス船長にとっては、この航海が現役最後の航海であり、引退を華々しくブルーリボン賞(※大西洋航路を最速で航行した客船に送られる名誉ある賞)で飾ろうと考えていました。
 タイタニック号にはモーリタニア号と言うライバルがいて、オリンピック号(※タイタニック号の姉妹船)が建造されるより前は、モーリタニア号が世界最大の豪華客船として名を馳せていました。
 設計面でもモーリタニア号はタイタニック号よりも優れていた客船で、大きさではタイタニック号に抜かれてしまったものの、速度面では依然としてタイタニック号に対して優位を保っており、その優れた速度性能からブルーリボン賞を総なめにしていました。
 モーリタニア号が就航した頃から、船の旅にもある程度のスピードが求められるようになったのですが、タイタニック号はその変革期の中で産まれた客船でした。
 ライバルであるモーリタニア号よりも性能で劣るタイタニック号がスピードで勝とうと思ったら、とにかく性能ギリギリの速度を維持して突っ走るしかありませんでした。
 一度でも速度を落としたら性能的に勝るモーリタニア号の記録を破る事は、殆ど不可能になってしまいます。
 スミス船長は、無線係が他の船から氷山警報を受けとっていた事を知っていましたが、「不沈船」との異名を持つタイタニック号が沈むはずがないと考え、警報を無視し続けます。
 そうした無茶な航海を続けた結果、1522人の犠牲者を出したタイタニック号の大惨事へと繋がったのです。
 双眼鏡が何者かの手によって持ち去られた事によって氷山の発見が遅れ、それによって事故が引き起こされたと言う主張がありますが、そんな瑣末事よりも無茶な航海を続けたスミス船長のヒューマンエラーによってこの事故は引き起こされたと見る方が妥当でしょう。
 もう一つ、タイタニック号事故に付きまとっている伝説である「予言説」についても、実はかなり怪しい伝説である事が分かっています。
 「予言説」の元となったモーガン・ロバートソンの小説は、実はタイタニックの事故が起きた直後にモーガン・ロバートソン自らの手によって大幅に加筆されている事が分かっています。
 この時、小説のタイトルも「フューティリティ」と言う名前から「フューティリティ タイタン号の遭難」へと改題されています。
 実は小説中に出てくるタイタン号と言う船の名は、タイタニック号の事故が起きた後につけられた名前なのです。
 小説での話が現実の世界で起こったタイタニック号の事故と似ていて当然です。事故が起こった後に作られた話なのですから。
 こういう不思議な話を信じている人にとっては非常に残念な結論ですが、「陰謀説」も「予言説」も実は作り話なのです。
 
 
 
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