「暑いのに,今日も買い物ですか?」
坂道を上がってくる,お爺さんに気付き,声を掛けます。
買い物袋を手に持ったお爺さんは,この暑さで少し息が弾んでいます。
立ち止まり,汗を拭き拭き,お爺さんは言います。
『買い物に行かにゃあ,身体が干上がるんでなぁ』
お爺さんは数年前に連れ合いを亡くし,一人暮らしです。
『わしゃー,料理をようせんけぇなぁ(料理ができない)
毎日,気に入ったものをこうて来て(買って来て)食べるんよぅ』
買い置きは,殆どしないそうです。
その日食べたいものを,コンビニかスーパーで調達してくるそうです。
どちらに行くにも,往復4km弱の距離が有ります。
『いきは,ええん(良い)じゃけど,かえりがなぁ』
お爺さんの家は,我が家よりもっと山側です。
「往」は下りでも,「復」はずーっと上りなんです。
『これやあれや・・・・ あれやこれや・・・・』
日頃は,挨拶程度の会話しかしないお爺さんですが,一度話が弾むと止まりません。
“長―い”話の中で,お爺さんは言います。
『この間,ヨーカドーで,孫におおて(会って)なぁ』
帰りは「車で送ってやろう」言うてくれたんじゃけど,断ったんよ』
「えっ,あんなに遠くまで」
『たまにゃあ,違う店ものぞいてみたいしなぁ,遠出したんよう』
ヨーカドーとは,ショッピングセンターに有る「nanako」の使える店の事です。
いくら近道をしても,往復12km以上は有ります。
「店に着くまで,どのくらいかかります?」
『時計は持って行かんのんよ,
時間はなんぼでも(いくらでも)有るんじゃけぇ』
『へえじゃ(それでは)』
休憩したお爺さんは,元気が出たようです。
買い物袋を片手にし,足取り軽く,坂道を登って行きました。
“20年後,お爺さんと同じ86歳になったとして,
あの「歩きっぷり」の様には・・・・・・無理だろうなぁ”
坂道を上がってくる,お爺さんに気付き,声を掛けます。
買い物袋を手に持ったお爺さんは,この暑さで少し息が弾んでいます。
立ち止まり,汗を拭き拭き,お爺さんは言います。
『買い物に行かにゃあ,身体が干上がるんでなぁ』
お爺さんは数年前に連れ合いを亡くし,一人暮らしです。
『わしゃー,料理をようせんけぇなぁ(料理ができない)
毎日,気に入ったものをこうて来て(買って来て)食べるんよぅ』
買い置きは,殆どしないそうです。
その日食べたいものを,コンビニかスーパーで調達してくるそうです。
どちらに行くにも,往復4km弱の距離が有ります。
『いきは,ええん(良い)じゃけど,かえりがなぁ』
お爺さんの家は,我が家よりもっと山側です。
「往」は下りでも,「復」はずーっと上りなんです。
『これやあれや・・・・ あれやこれや・・・・』
日頃は,挨拶程度の会話しかしないお爺さんですが,一度話が弾むと止まりません。
“長―い”話の中で,お爺さんは言います。
『この間,ヨーカドーで,孫におおて(会って)なぁ』
帰りは「車で送ってやろう」言うてくれたんじゃけど,断ったんよ』
「えっ,あんなに遠くまで」
『たまにゃあ,違う店ものぞいてみたいしなぁ,遠出したんよう』
ヨーカドーとは,ショッピングセンターに有る「nanako」の使える店の事です。
いくら近道をしても,往復12km以上は有ります。
「店に着くまで,どのくらいかかります?」
『時計は持って行かんのんよ,
時間はなんぼでも(いくらでも)有るんじゃけぇ』
『へえじゃ(それでは)』
休憩したお爺さんは,元気が出たようです。
買い物袋を片手にし,足取り軽く,坂道を登って行きました。
“20年後,お爺さんと同じ86歳になったとして,
あの「歩きっぷり」の様には・・・・・・無理だろうなぁ”