反骨精神! 長い物に巻かれるな(そのうち踏まれちゃうゾ!)
新たに「薩摩反骨(スピーカー維新)」なるコーナーを始めたいと思います。薩摩反骨とは薩摩隼人の反骨精神の事です。今日は、このタイトルに込める思いをご紹介します。
さて、株式会社薩摩島津の先祖とも言える 島津斉彬 は、「鎖国に安住している日本は、やがて海外列強に侵略されてしまう」という危機感で当時の幕府に物申し、海外の先進技術や制度の導入研究を始めました。後にこれが明治維新に繋がったという話は、歴史上の有名なエピソードです。
ところで私は、現代のハイエンドスピーカーは、スペック上は進化している様に見えて、しかし本当は「音楽性の劣化」、或いは「原音の有機的な部分を再現出来ない」という危機的状況にあると感じています。そして、その本質原因を探りつつ、本来の「音楽を愉しむための音の質感」を向上したスピーカー製品を提供したいと望んでおります。
そのためには、従来の常識をガラガラポンして、問題の本質を見直し、ブレークスルー(突破口)を得る事が必要だと考えています。たとえそれが従来の常識と相いれないものであっても、「薩摩隼人の反骨精神」で訴求したいと思います。このコーナーでは、その様な「スピーカー維新」の構想をご紹介したいと思います。実現できずに立ち消えになるものもあるかもしれませんし、新たな発見で軌道修正になる場合もあるかもしれません。公式発表ではなく、未だ実現していない夢も含んだお話ですから、その点はご了承下さい。とにかく、そもそも論で押しまくりますのでお楽しみに。
次回の連載第一回は、「良い音とは何か」について考察します。
追伸
専門用語は極力使わない様にして、音楽愛好家にも分かり易い内容にしたいと思います。オーディオというものは、解明されていない音質問題が多いので、例えば「解像度」という言葉一つとっても技術的な定義が存在しておらず、各人の捉え方も様々です。また反対に、定義の確立されている、例えば周波数特性といったスペックだけで議論したとしても、良い音の本質に迫る事が出来ない事は周知の事実だと思います。
従いまして、専門用語を並べて、理論通りに作れば良い音がするのだ、と言う論法は、聴覚の奥深さを無視した健全とは言えないものと考えております。そこで、私の考える良い音とは何かという前提をできるだけ具体的に述べた上で、スペックではなく、聴こえ方についての議論とするように努力してみます。
その他、特許や社外秘の都合で、ぼやかした話の場合もあるかもしれませんが、この点もご容赦ください。