仕事が終わってアトリエに戻り
あまりの蒸し暑さからエアコンを掛けて
下着姿で過ごしていたら腹が痛くなった。
明日明後日と連休
木の車のタイヤを作ったり
好きな事をして過ごす。
今日は出向でトイレ清掃の仕事をした。
私は清掃の仕事も嫌いではない。
清掃員になりきることで
別の自分になれる楽しさを味わえるから。
目の前でタバコを投げ捨てていく奴
ご苦労様と労ってくれる人
家庭ゴミを捨てていく奴
トイレを汚したまま去る奴
トイレを住み家に決めて子育てするツバメたち
トイレという物を介して見えてくる景色は
別の自分に新しい感覚を植え付けてくれる。
連休を控えているので気が抜けている。
こんな時は昔の事を思い出す。
今日は「Bunkamuraザ・ミュージアム」
に行った時の景色が走馬燈のように浮かんでいる。
自分は記憶に焼き付けた風景は写真のように鮮明に
頭の中に残っている。
大切な方と待ち合わせた美術館で
私は吐息を爽やかにしようとガムを噛んでいた。
でも会場に入る前にガムを捨てるのを忘れて
美術館の係員に注意された。
ガムを噛みながらの鑑賞なんて
自分でも不本意だったので失敗したと思ったが
その係員を責める言葉を言っていた待ち合わせ人の心遣いを
苦笑しながら聞いていた想い出。
そのフェアーにはピカソやモネなどの
あまり知られていない作品が並んでいて
画家の技量の素晴らしさに
この素地が有っての表現なんだなと感心した。
待ち合わせ人との会話は退屈で
私は美術館の絵のことばかり考えていた。
絵を見た興奮を家に帰ってから反芻しようと
頭に焼き付けていた。
今日は いわさきちひろの話をしたので
絵の想い出が蘇ったのかもしれない。
いわさきちひろの絵は画集では表現しきれない。
淡く消えそうな心許ない綺麗な色に
千尋はどれだけの想いを託したのだろう。
また上井草に行ってみたい。
ちひろ美術館を ゆっくり楽しんだ後に
アストラーザで生姜焼き定食を食べたい。
アストまだ有るだろうか?
今日は記憶の連鎖を眠くなるまで楽しめる。