里山・燦のものがたり

瀬戸内海の里山で生息する里山犬・燦(ダルメシアン)の活動
ものがたりです

時計と紙切り

2016年07月11日 | 
道路下の用水沿いに小さな三角地のブッシュが有ります。
こんなところで花が有るとは誰も思いませんが、オイラは知っているのです。
毎年今頃になるとちゃんと間違いなく時を刻んで咲いてくれるのです。
ブッシュの中でひっそりと、

或は、仲間と共にブッシュの表面に出て来て次々と花を咲かせていきます。

緑のブッシュの中でそれなりに大きく色彩といいデザインといい、
間違いなく目が引き付けられます。
長針、短針、秒針を備えた時計草は誰に対してアピールしているのでしょうか。
この色彩、デザインを好む虫とか鳥とかが居るのでしょうね。

場所を変えまして我が家の玄関先です。
午後のアウトドア読書で勝手口の影の所で椅子に座って陣取っていますと、
直ぐ横の枝垂れ紅葉の枝に何やら動いているものが居ました、それも二匹も。
虫の世界であの白黒のドットと言えば言わずと知れた「カミキリムシ」です。
そしてその枝を見ますと白く剥がされています。



これは大変です。
追剥ぎに枝の皮を全て剥がされてしまいそうな勢いです。
二匹を捕まえて何処かへ捨ててやろうと捕獲にかかりました。
ところがアヤツ目等は意外とスバシッコクてするりと身体をかわします。
下の方にポトリと落ちたり次の枝に移ったりと身軽です。

どうにかして親指と人差し指で頭の直ぐ下の肩の辺りを両方から掴みました。
敵も易々とは捕まってはいません。
もの凄い力で手足をわなわなと動かして逃げようとします。
指で挟んでいても力を入れて居ないと逃げられそうになります。
それだけでも結構痛いですが、更にギーギーギーと嫌な鳴き声を発します。
顔を見るとその鳴き声といい、正しくエイリアンそのものでした。

取り敢えず玄関先の道路目がけて放り投げてやりました。
一匹は道路の端に一旦着地してそこから直ぐに何処かへ飛び去って行きました。
もう一匹は道路の真ん中辺りに着地して暫くじっとして居ましたが、
そこから道路を歩きだしました。

田舎の幹線では無い道路とは言え車は時々通ります。
まあ、その内ピシャット敷かれるだろうと思って居ました。

ところが暫くして、駐車場の車の屋根に何かが飛んで来てポトリと落ちました。
大きな眉の様な触角をアンテナ代わりに、
段々と屋根の上を歩いてこちらに近づいてきました。
そして一番後ろの屋根の辺りで止まり、
アンテナを左右に動かしながら何かを探している感じでした。

アイル・ビ・バツクやんけ。
間違いなくアヤツ目です。

アンテナがロックオンしたのか羽根を広げて立ち泳ぎみたいにして屋根から飛んで来ました。
ロックオン先は紅葉の直ぐ横に有る小さな松の葉先です。
暫し松の葉先を移動して今度は間違いなく紅葉の枝に飛び移りました。


またしてもと思い直ぐにギーギー言うヤツを捕まえて、
今度は道路の下の用水目がげて放り込みました。
用水は道路から2~3m下に有りあまり水量は無く浅い感じでしたが流れはありました。
どうにか岸にしがみ付きそうな感じではありました。(ちょっと嫌な感じがしました)

読書タイムで暫くページを稼いでいたその時、
立ち泳ぎのアヤツ目が紅葉の上を通り過ぎ、オイラの頭の上も通り過ぎたかと思うと、
急にUターンして間違いなくあのお目当ての紅葉に着地しました。
アイル・ビッビッビッビッ・バックやんかいさぁー。

何と言う執着心というか、紅葉の皮の味が忘れられないというのか。
それにしてもお目当ての紅葉をどの様にしてキャッチしているのか。
飛行技術はイマイチだけどあのセンサー技術は、北朝鮮でも欲しがるに違いないと思われる。

そして今度は間違いなくもっと遠くの用水で、
水量流量共に豊かな所へ放り込みバイバイしたのでありました。

めでたしめでたし。



ん!!


数日後の事でございます。
急に時空を超えてその空間に突如天使の様な飛び方で悪魔がひらひら漂って来ました。

まさか、アンタ、あの時の、アンタとちゃいますねんやろうなねんねん。
何か思考が可笑しくなりました。(笑うしかない)

そひてまたまたあのもみひにとうひゃくでふ。

今度は間違いなくタンクの中に放り込み上からフタをして熱中の猛暑の中一日中置きました。
翌朝間違いなく水死或は熱中症でお亡くなりになっていました。

今回の観察で、
カミキリムシは枝垂れ紅葉の枝が好物と言う事が分かりました。
また、その執着心は尋常の者では無い事も分かりました。

最後に、
カミキリムシの観察に4度となく付き合ったオイラの執着心も、
ちょっとは捨てたもんではないんでないの。

単なるヒマジンと言うお言葉もちらほらとか。

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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
多摩NTの住人 さんへ ()
2016-07-19 19:42:37
自生するぐらいだから、自然環境にも強いんでしょうね。
でも里山でもこれだけ目立つ奴は他にはいないと思いますね。
カミキリムシの鳴き声と言うか絞り出す様な音は、何か威圧的な物に聴こえますね。
結構不気味です。
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こんにちは (多摩NTの住人)
2016-07-18 15:55:31
トケイソウは本当に面白い構造ですね。カミキリムシは私も以前捕まえたことがありましたが、その鳴き声に驚きました。カミキリムシも鳴くんですね。
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ととろ さんへ ()
2016-07-17 17:32:13
自然の色や形は様々で面白いですね。
時計草もその内の1つですね。
庭木を手入れしている人にとってはカミキリは完全な悪党ですね。
捨てては置けないです。
即見つけたら死刑ですね。
最近は、スダチとかイチジクの所でよく見かけますが、即刻あの世へ行って貰ってます。
弱虫も害虫相手では無視無しで行かないと駄目ですね。
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カミキリムシとの遭遇、攻防、 (ととろ)
2016-07-16 21:08:15
燦さま、時計草、ご近所の垣根に咲いていますが、
ほんとに誰が創ったのでしょう、神様?
オモシロイ不思議な花の色模様、自然の中には
??と思える物が色々ありますね。

カミキリムシ、舅が健在の頃、カミキリムシを見つけた私に一言「害虫だから殺せ」と。私は弱虫で虫を殺すことも出来ません。根切り虫も殺せなかった・・・。
モタモタしている間にどこかに。舅が大事にしている松が有るのですが、カミキリムシがぐるりと樹木をかじる?ったら樹木は枯れてしまうのだとか。
 幸いその松の木は、舅亡きあとも健在で、
綺麗な枝ぶりで小さな庭に風情を添えてくれています。庭いじりが好きだった舅でした。
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polo181 さんへ ()
2016-07-15 16:58:29
子供の頃はカミキリムシを見つけると何か宝物を見つけた感じで遊んでいました。
即刻殺す様な事はしなかったと思います。
害虫という考えは無かったのではと思います。
自然界では何が害虫で何が害動物で何が害植物で、一番厄介そうなのが害人間みたいでよく分かりませんね。
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燦さん、こんにちは (polo181)
2016-07-15 16:44:08
大変な目にあいましたね。皮を食べられると確実にその植物はお陀仏です。
だから、死刑はやむを得ないでしょう。しかし、なんだか、カミキリムシが可哀想になってきました。
彼らだって、生きる権利はある。、もっともっと遠くへ連れてゆけば良かったのかもしれません。
八ヶ岳で経験したことだけれど、どの家もレンギョウを守るために、網を巡らせていました。
そんなことを知らなかった私たちは、全部枯らしてしまいました。
それと、鹿が増えすぎたので、間引く(捕獲kする)という話でした。
世の中、なかなか、うまく回りませんね。
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ブラ・ニンです さんへ ()
2016-07-15 16:40:38
そう言えば八朔の枝が一部枯れかけているのが見えます。
犯人、犯虫はアヤツ目かもしれません。
仏の心も四度程で今は、鬼平になっておりまする。
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Unknown (ブラ・ニンです)
2016-07-15 01:44:32
心優しい人は違いますね、、、
カミキリは蜜柑にも害を及ぼす事を聞いた事があります
私なら絶命させて来られ無いように、、、すると思います
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ひまわり さんへ ()
2016-07-13 17:23:00
あのダイ・ハードのカミちゃんにお付き合いして観察してしまいました。
そんれにしましても顔といい声といい素性といいどれをとっても悪役ですね。
見つけ次第やっつけたいですね。
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こんにちわ (ひまわり)
2016-07-13 12:58:42
直ぐに諦めてしまう私  このかみきり虫 そして燦さんの執念
見習いたいものだと読み進みました
多分 私なら捕まえても温情は無しでしょうね
切り捨てゴメンでしょう
燦さんはお優しいですね
あのギ―ギ―いう鳴き声 知っていますよ
返信する
onon さんへ ()
2016-07-12 16:54:01
薔薇にも来ますか。あまり選ばないんですね。
白黒で少しは親近感が有ったのですが、孔明ちゃんもお友達にはなれないですよね。
アヤツ目は凶暴な顔をしており鳴き声もエイリアンですからね。ちょっと気が引けますが、これからは見つけたら即刻死刑に処します。
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ぶちょうほう さんへ ()
2016-07-12 16:50:32
いや、甘く見ていました。
ちょっと離れたそこら辺へ放り投げてやると帰って来ないだろうなと思いましたからね。
それがなんどでもなんどでもなんどでもって歌っている場合じゃありませんが、同じところへやってくるんですからね。
敵も食っていかなければいけないですから必死でしたね。でも完全に害虫ですからこれからは即刻死刑ですね。
まだ梅雨特有の蒸し暑さというのでしょうか、独りでに汗が噴き出してきますね。
お互いに気をつけましょうね。
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ルイコ さんへ ()
2016-07-12 16:43:58
ナントいう執念でしょうか。びっくりしました。まあ敵も必死ですからね。無理ないですね。
それにしても同じ紅葉にやってくるセンサー能力には驚かされます。
どうやって認知しているのでしょうね。
確かにイチジクではよく見かけますね。
間違いなく害虫です。
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ふふふ(⌒-⌒; ) (onon)
2016-07-12 14:12:01
笑っちゃいました(⌒-⌒; )ごめんなさい
薔薇にとっても天敵なんです
見つけたらただじゃおかないですよ容赦なく切り捨てごめん
茎の中、根っことかに卵産んでテッポウムシ(カミキリの幼虫)なんですけど、
薔薇がダメになってしまうのでね
最初は見つけた時は白黒できれいな虫とか思ってたんですが、聞いてからは
燦さん根気よく付き合いましたね、きっとカミキリムシさんも必死になってたんでしょうね
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こう言ってしまうとナンですが・・・ (ぶちょうほう)
2016-07-12 13:51:41
燦様 こんにちは
「カミキリムシは厄介な害虫です。」とこう言ってしまうと、実も蓋もなくなりますね。
そればかりか燦様の愛情あるカミキリムシに対する措置に水を差しかねません。
しかし、彼らがやることと言ったらえげつないことばかりです。
最初の二・燦年は小生も殺生はしないという観点から、追放する道を選んでいましたが、カミキリ君に庭木がひどい目に遭わされているのを見るにつけ、だんだん容赦をしないようになりました。
今では見つけ次第、確実に抹殺する方法として、アスファルトの道路まで持って行って、踏みつぶす方法をとっています。

クマゼミのドンゴロが木によじ登ってセミに羽化し始めました。
まだ梅雨明けはしていないようですが、暑さはすでに梅雨明けしていますね。
どうか健康にお過ごしください。
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一途 (ルイコ)
2016-07-11 20:51:24
 ただただ一途なカミキリムシに感動しました。
もしかすると先方も人間観察されていたのでは・・・。とりあえず勝利はいただきですね。
 カミキリムシは無花果の木が好きだと思っていました。我が家のモミジも年々衰退しています。犯人はコレかも入れませんね。
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