『フィリピン日記』
「今度海外旅行する時はヨーロッパ」と決めていた私。それがいつになるかは全くの未定・・・。長年勤めた会社を辞め、大の苦手の英語を習い始めたばかり。
フィリピンは・・・「んん~~
」と行くつもりがなかったのに、行くと決めたのはフィリピン経験のある姉と甥っ子たちの影響、そして何か自分自身変われたら・・・という思いからでした。姉は全く英語が話せない私に「フィリピンだったら英語が話せなくても優しくしてくれるよ。初めてがアメリカやヨーロッパよりも入り易いと思うよ。」といういことを話してくれ決意しました。
ジョン先生の実家でのウエルカムパーティーの日。 ジョンママが20人分ほどの手作り料理でおもてなしをしてくださったことに感動。
そして私のホストファミリーのママ(Marissa)が遠くから会いに来てくれたこと、英語の先生(Lyvenne)が会いに来てくれたことがとても嬉しく思いました。
英語が話せない私にMarissaやジョン妹はたくさん話しかけてくれ、分かるまで話してくれました。Marissaは3日後からのホームステイを「今日からでも、いつでも受け入れるわ。
」と。ジョンファミリーの優しさに心が動かされる1日となりました。
話は一変し、私は貴重は体験をすることになります。
滞在4日目の晩、私は38.7度の熱が出ました。 外国の病院は不安・・・。行きたくない、しかし行かないと大変なことになりそうだったのでバコロドで一番大きい病院へ連れて行ってもらい検査と診察を受けました。
病 院は24時間体制で夜にもかかわらず患者さんがたくさんいます。それに対しドクターが一人で対応。カルテの記入や事務的な作業はドクターが全て手書きで行います。
パソコンがなく、受け付けにはワープロと思われる機械が置いてあり、日本よりも一、二昔遅れているように感じました。
しかしフィリピンはアメリカの医療が入っているとのこと。不安もありますが信じて治してもらうしか方法はありません。2つの検査のうち、1つの結果が出ず、また薬局が閉まっている為この日は帰宅です。病院ではジョンのお姉さんが対応してくれ、ドライバーのビボットは何時間も待っていてくれました。
とても有難かったです。
5日目、朝から熱がある為、午前中から病院へ。ドクターからは「デンゲ」の可能性があるとのこと。 デンゲとは毒を持った蚊に刺されると高熱が出て死に至るケースもあるとのこと。数値が悪く、体調が思わしくないため、念のため今から入院が必要だと。異国で、しかも初めての入院はショックであり不安であり、苦笑いです。
フィリピンでは日本と違って医療費が払えない人が多く、前払いで一部入金が必要とのこと。支払いの確認が出来るとすぐに大きな針の点滴を右手にブスッと刺され入院準備に入ります。
ICUから大部屋へ車椅子に乗って移動。個室が空くとスイートルームへ。大部屋と個室の違いは大きく、必要以上に広い空間。もちろんトイレ、シャワー、テレビ、クーラー、そしてソファが2つ。日本と変わらない設備が整っています。
右手に点滴をしたこともあり、身のまわりのことをお願いするためにドライバービボットの奥さんに24時間体制でお世話をしてもらいました。ビボットの奥さんがいてくれたことで、ナースからの会話も夜中も安心して過ごすことができました。
入院中、ナースが入れ替わり立ち代わり、夜中も何度も何度も来ます。ナースは男性も多く、女性と同じほどいるように思いました。 ナースは青の服、緑の服と、担当によって色分けされているようです。そして美男、美女のナースが多く、オシャレな人が多いように思いました。(個人的な感想です
)
ジョン先生には入院手続きをしてもらい、一緒に来ていた姉には日本食の親子丼を買ってきてもらいました。翌日はうどん
を買って来てもらいました。フィリピンの味付けは日本の「味の素」を基本にしているとのお話を聞きました。しかし正直、日本の味付けとはやはり違うなと感じました。もちろん病院の食事も食べました。やはり病院食ですが、美味しい食事もあり、弱っていた私でしたが美味しく食べることができました。しかし肉料理
も多く、鶏の足が出たり、量が多かったりです。だんだん飽きてきてスーパーで買ってきてもらったフルーツ
に救われました。
お見舞いにはビボットの娘さんが来てくれ、私に英語を教えてくれました。 また、1日英語の先生をしてくれたLyvenneは仕事があったり、子供が居るにもかかわらず、毎日来てくれました。いつも明るく、分かり易い英語で話してくれ、優しい気持ちがとても嬉しかったです。ジョン先生の奥さんも日本語が恋しいだろうからと、忙しい中来てくれました。私は結局、留学の半分を病院で過ごすことになりました。
病気だったとはいえ、みんなが心配してくれ、お見舞い
に来てくれ、心の温かさを頂けたことがとても嬉しかったです。
また、病院では全てが英語なので、病んでいる中、聞き取りができるようになり、勉強にもなりました。
(笑)また、入院をしたことで日本とフィリピンの医療の違いを肌で感じることができました。フィリピン留学をされた際、何かあっても安心して病院に行っても大丈夫ですよ。
優しい方々がたくさんいるし、私が体験済みですから。(笑)
最後に、私の病気はデンゲではなく、恥ずかしながら膀胱炎でした。 水あたりにならないように気をつけていたことで、水分不足だったこと、トイレが日本とは少しスタイルが違うのであまり行かなかったことが原因だったのかもしれません。
みなさんはしっかり水分を摂って、トイレにこまめに行き、休養をしっかり取ることに気をつけましょう。
あと、海外保険に加入することも忘れずに!
2012年夏 20代女性