EKKEN♂

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良いブログを作るために、自分の文章の欠点を知っておく

2005-03-29 | WEBにまつわる話
 「それが人気ブログの条件」として当然というものに、敢えて反論したLSTYさんの「他人の不幸は蜜の味」の記事が好きで、たまに読み返したりしているのです。
まぁ読んでみて
 良いブログを作るために、こんな逆説を知っておくべきではないのか
 良いブログを作るために(略)2-話題が豊富なブログ
 良いブログを作るために(略)3-画像いっぱいのブログ
 良いブログを作るために(略)4-コメントがたくさんあるブログ

 これに追記するとしたら、「トラックバックの多いブログ」「専門性の高いブログ」……
 
 自分のブログを少しでも良い物にしよう、と、ブログそのものについて書かれたブログを読んだり、PC雑誌のブログ特集を組まれた号とか、ブログ解説書を購入したりする人がいるわけですが。
 良いブログ記事の書き方を学ぶために、他人の書いた「面白いと思うブログ」を参考にするのは、お金もかからないし、いろいろなブログを読むことで、学べる事も多いと思うのですが、参考書を買うっていうのはなぁ……
 アレを商売にしている人もたくさんいるのでしょうけど、何冊かパラパラページをめくった限り、絵文録ことのはの松永英明さんが書かれたウェブログ超入門!の他は、たいした情報を得られるものではないなぁ。
 だいたいにおいてブログの解説本は、サービスごとにターゲットを絞り、編集画面のキャプチャを掲載、独自エディタの使い方とか、トラックバックの送り方といった、電化製品における「説明書」みたいなものが多く、ブログサービスが用意するヘルプ画面など見ない人とか、見ても分からないという超初心者(あの手の説明を読んで理解できない人は、ブログ初心者、ということではなく、ネット初心者なんだろう)向けのバカ丁寧解説書なのであります。
ブログ流行っているから、あたしも始めちゃう!
   ↓
あぁん! 難しくてよくわかんなぁい!
   ↓
あらやだ! こんな親切な解説書が出ているのね!
 とかナントカ言いながら買うケースでなら、「まぁ、それもよかろう」なのですけど、「ブログを始めてから2ヶ月経つけど、あまり閲覧数増えないなぁ」というような方には、まるで意味が無い本が多いのです。
 ブログの使い方が分かったからといって、面白いものが書ける訳ではありませんからね。

 閲覧数が増えない原因は、いろいろあるでしょう。
  • 更新回数が少ない
  • 宣伝下手
  • 他人のブログと交流していない
  • 扱う話題がマニアックすぎ
 などなど。
 しかし、それなりに面白いことを書いていれば、いつかは閲覧数が増えてくる物です。いつまでも全然閲覧者が増えないのは、やはり書いてあることが、誰の目から見ても面白くないからでしょう。
 ただし、ウケを狙って書いた記事は、実はハズす事が多いです。
 ハイテンションなノリの「コメント待ってるぜぇ!」みたいな記事に限って「コメント(0)」となっていれば、背中を冷たい風が通り抜けること間違いなし。
 
 人が「面白いと思う」事って、結構バラバラなものです。
 アクセスランキングなんかを見ていても「どうしてこのブログがこんなに人気があるの?」と思うようなものが、いっぱいあることでしょう。コメントやトラックバックがたくさんついたブログでも、自分にとってはまるで面白くないということは、決して珍しい物でもないと思います。
 最近お笑いブームが再燃していますが、あの人気若手芸人の中で、自分が本当に面白いと思う人達って、何組も無いんじゃないですか?
 何が面白がられるかを理解するのは、かなり難しい物です。
 自分が「こんなのじゃあまり面白がられないだろ」と思ったものが、思いがけずウケたりすることもあるものですから、とにかく数を書く、という手段もあるのですが、記事を多く書くことで書いたように、良質の記事を駄記事で埋もれさせるデメリットが大きいと思いますし、なにより書いている本人さえ「つまらない」と思って書いたものを、他人様の目に触れさせるのは失礼だろうじゃあ「面白い記事」ってどういうの?)と思うのですね。
 
 そんなわけで、記事としての完成度を高めるために、「少なくとも自分が面白いと思えるもの」を書くことが大事だと思うのですが、そうは言っても、「オレ、こんなに面白い事書いているのに、全然アクセス数増えねぇッ!」とボヤいている人も、きっといるはずです。
 ブログの数が多すぎるために、面白いことを書いていても目立たない、要するに注目を浴びるチャンスは「運」による部分も多いものですが、多くの人が「本当に面白い」と感じる話題の記事を書いていれば、それなりにアクセス数は伸びる物だと思います。
 似たような話題を扱っているのに、あの人のブログは人気があって、自分のブログはそうでもないというケース、その場合は、自分の書いた文章を、声に出して読むことをオススメします。
 
 「興味深い内容の記事なのに、イマイチ面白くない」
 こうしたブログに多く共通していることは、文章が読みにくい、ということだと、僕は思うのです。
 そこで、提案。
 「良いブログを作るために、自分の文章の欠点を知っておこう」
 
 このブログの自己診断です。
  • 一記事が長文過ぎる。
  • そもそも一文が長すぎる。
  • 文体が変わりすぎ。
  • いきなりキレるな。

 読み易い文章、読み難い文章っていうのは、実は「文章力があるか・ないかではない」と、僕は思っています。小説においても、名作と呼ばれる口語体作品の全てが「読み易い」文章とは言えませんよね。梶井基次郎の「檸檬」とかさぁ…
 読み易い文章かどうかを判断するのは、声に出して読むことが一番簡単です。実際に声に出さなくても、その感覚で読んでいけば、読みやすいか否か、すぐに分かる物です。
 声に出すつもりで読むと、読み易い文章には、ある種のリズム感を感じることが多いのです。
 こうした文章能力の差が、どこから生まれてくる物なのかというと、僕は「優れた書き手の作品」の読書量の差なのだと思います。
 最近はライトノベルと呼ばれる、マンガチックな小説が売れているようですが、あの手の本の中には、シロート以下の文章の作家も数多く存在し、中には優れた書き手もいるのかもしれませんが、あの手の小説全般を「教科書」として使うのは危険すぎです。
 自分に合った、「面白くて読み易い文章」は、本をたくさん読んで見つけるしかないと思うのですが、僕のオススメは椎名誠東海林さだお原田宗典のエッセイ本。
 内容が親しみやすい、ということもあるのですが、とにかく読みやすいのです。椎名誠の「あやしい探検隊」シリーズ、東海林さだおの「丸かじり」シリーズ、原田宗典の「スバラ式」シリーズなど、一冊30~50分程度で読み終えられるのは、その文章のリズム感の良さがなしえる物。
 ブログの参考書として、技術的な解説書を読むのも、間違ってはいないでしょうけど、面白い記事を書くには、むしろ文章を磨くための本を読んだ方が、僕は役に立つと思います。


ウケるブログ―Webで文章を“読ませる”ための100のコツ 最近書店に並んでいる、ブログの参考書として役に立ちそうだと思ったのがコレ。ブログ本というより「文章作成読本」ですね。僕は購入はしていないのですが、「読ませる」文章を書くための参考書としてなかなか良い物だと思います。
 誰にでもわかりやすいハウツー物。
頭がいい人、悪い人の話し方 コンビニで販売されていたのを見て、面白そうと購入。コンビニで売られているくらいなんだから、ベストセラーなのは当たり前なのですが、そんなことはつゆ知らず、分かりやすい構成と挿絵のしりあがり寿に魅せられました。
 「話し方」の本ではあるものの、そのまま「文章」にも置き換えて読むと、説得力のある文章の書き方とか、バカに思われる書き方などが明快に分かり、自分の文章を振り返ると、反省点がたくさん出てきます。
 「バカの壁」はどうにもこうにもタイトル負けをしていて、全然面白くなかったのですが、この本はオススメです。


丁寧すぎてバカみたい

2005-03-29 | 雑記いろいろ
 以前からずっと頭を悩ませていることに、仕事上のFAX送信案内、メールでの文中の相手の呼び方に対する敬称のつけ方があります。
 僕としては、実力主義が尊重され、年功序列が崩れつつある現在、○○課長とか××部長といった「苗字+役職」で呼ぶよりも、上司か部下かにとらわれず、「苗字+さん」という呼び方のほうが良いんじゃないの? と思っているわけですが、なにぶん「その職場の空気」というものがあるわけでして、こと、部長クラスの上司に対して「ナントカさん」とは呼びにくいのは分からないわけでもないのですが、何十人も居る職場の人間の役職を、全て把握できる物でもないし、そんな物を覚えるノーミソの皺の余裕があるくらいなら、もっと有効活用できそうなものです。
 まぁ、それでも相手が自社内の人間相手で、口で話し掛ける場合なら、そんなに気を遣う事も無く、大きく歳のはなれた上司のみ役職名で呼ぶようにし、他は歳下であろうと「ナントカさん」と呼ぶようにしているのですが、問題は自社内はもちろん、取引先へのFAXやメールでの相手の呼び方なのであります。
 そのメールマナーってどう?で使った画像の、僕の仕事用アドレスに送られてきたメールの送り主は、社内の人間で、一般常識が高そうな人なのですが、この方は「ナントカ部長」としています。
 僕が十数年前に会社に入ってからずっと「これはヘンだなぁ」と思っていたことなんですけど、この役職に付け加えて、さらに「様」とか「さん」を付ける人が、かなりたくさん存在するのですね。
 たとえば上司を呼ぶのに、「○○部長さん」「○○課長さん」なんて呼び方をしているとしたら常識を疑われてしまいます。上司や先輩の呼び方はもちろん、得意先の人の呼び方もしっかり覚えておきましょう。

職場での役職名の呼び方は?

もともと役職には敬称としての意味が含まれている為、役職に敬称をつけるのは間違いです。しかしなんとなく役職で切るのはごろが悪く、呼び捨てにしているような気分も有り敬称を付けたくなるのも事実です。

拝啓社長様|週刊マナー美人

 以上の引用文のように、役職に様を付けることは、国語的にもおかしな話なのですが、(僕の業界に限った話かもしれませんが)かなり頻繁に見かける誤りですね。
 周りが間違っていようが、自分は正しく使いたい、と思っても、この手の問題の場合、「様」「さん」をつけることを常識だと思っている連中にとって、「ナントカ部長」と取引先から「様」ナシで書かれた場合に、「コイツはなんて失礼なヤツなんだ! コノヤロコノヤロッ!」と思われそうで、こちらとしては間違った使い方であることを分かっていつつ、あるいは先方に「あー、こいつわざわざ役職に様までつけてきて書いてきて、バカみてぇ~!!」と思われている可能性を考えながら、周りの慣例に合わせて、仕方なく「ナントカ部長様」と書いたりするのでした。
 
 案外小心者の自分が情けない。