上咽頭癌&後遺症との戦いぃぃぃぃ!

2013年4月に突如の上咽頭癌ステージ4の告知を受けてからの入院闘病記と退院後の後遺症について、記録をしていきます。

退院後2ヶ月目のQOL(2013.09)

2013年12月04日 | 上咽頭癌
おはようございます。
今日も寒いですが、いい天気ですね。


さて、今日は退院後2か月後のQOLについて書きたいと思います。
残暑が厳しいこの9月も、先月と変わらず、殆ど家にいた記憶しかありません。
食事と水分補給も、全て胃ろうから摂取をしていました。
体調は相変わらず悪く、頭痛、発熱、吐き気、倦怠感、唾液障害、睡眠障害などなど
毎日がどうしようもない状態でした。


出かけていた場所は、東大病院(定期健診)、心療内科、スーパー、薬局、くらいでした。
あと必要なものはインターネットで注文をしていました。
完全な引きこもり状態です(笑)

退院した直後は、会社の先輩・後輩、個人的な友人達から励ましのメールなどが
沢山ありましたがこの頃になると、連絡があるのは両親、親族位でした。


■facebookの光と闇
僕は以前に頻繁にFacebookを使っていました。友達は300人位いて、
以前は不定期でDJイベントをやっており、パーティの告知をしたり、友人達と
飲みにいったり、出かけた時のことを割と頻繁にアップするという事をしていました。

入院中も、病室でもスマホを使って、自分の入院日記を書いたりもしていました。
この頃は、自分の近況を知ってもらい友人から応援や、コメントをもらうことで
入院生活をなんとか切り抜けてきました。

しかし、退院をしてからといもの、引きこもり状態の自分の事で特に書くことが無くなり、
段々、自分の気持ちがモヤモヤしはじめました。
また友人達が次々とUPする、いわゆる「リア充」な生活の記事を見ては、溜息をつき
徐々に羨ましいという気持ちが強くなり、次第に見ることが苦痛を覚えるようになってきました。

つい数か月前に、皆と同じように当たり前のように出来た事が自分だけは出来なくなり、
友人達が遊んだり、旅行したり、美味しそうな物を食べている画像や記事を読めば読むほど、
「嗚呼、もう自分は以前と同じように飲んだり食べたりは出来ないんだな。。。」と
思うようになってしまい、徐々にFacebookから自分を遠ざけるようになっていきました。

友達は何も悪くありません。ただ健常な状態ではない人間にとってFacebookというツールは、
あまりにも周囲の状況が眩しく映ってしまい、今の僕の心には毒でしかないとさえ、
思えてきたのです。自分はもう別世界の人間になってしまったなと。

この時、本当に僕の心は弱っているんだなという事を思い知らされました。
(おかげで今でも、Facebookにはあまりアクセスしていません(笑))



■この頃に何をしていたか?
この頃の娯楽と言えば、テレビを観る、入院中にもらった本を読む、DVDを観る、
ガンダムのプラモデルを作る、、、、こんな事だったと思います。
まだこの頃放射線治療の後遺症で中耳炎のせいで、右耳がほとんど聞こえず、
大好きだった音楽もあまり聴きたくなかったので、部屋のDJブースへも
殆ど足が向きませんでした。

本当に毎日、淡々と変化のない日々を部屋の中で送っていたように思います。
身体を動かしたくても、体調が悪くすぎて身体が重く、動かすことができませんでした。


■小さな前進
月末に、東大病院で検査を待っているときに、待合室で急に吐き気に襲われて、
嘔吐をしてしまい、周囲の人に迷惑をかけたりと、本当にシンドかった記憶があります。

ただ、この日に行った飲み込み検査で、嚥下機能が少し回復をしてきているとの事で、
水にとろみをつけた物や、ウィダーインゼリーなどの柔らかいものは、少し食べても
良いだろうとの事になり、制限付きですが、口からの摂取がOKとなりました。


この日の帰りに、近所の薬局でウィダーインゼリーを20個位、大量に購入して
帰宅した記憶を未だに鮮明に覚えています。
こうして、約2ヶ月ぶりに、口から食べ物と水を摂るという事が解禁になったのでした。



この頃の僕にはこの小さい一歩が、非常に大きな一歩でした。
口から栄養を取るという人間として当たり前のことが許された瞬間だったのです。