少し専門的な話になってしまいましたが、これまでの通常のCDに収録されているオーディオファイルをそのままiTunes配信用に圧縮(AAC)変換すると、制作者が本来意図していない音質に変化してしまっていたのでした。「意図していない音質」とは、例えば、リバーブが深くなってしまったり、ダイナミクスレンジが狭くなってしまったり、最悪の場合は音割れノイズが発生したりと、元のCDの音質と大きくかけ離れてしまう結果になっていました。それらの不具合を回避するためには、CD用のマスタリングとは別にMastered for iTunesでiTunes専用のマスターを作成しなければならない、ということですね。ただ、Mastered for iTunesさえ使用すればiTunesに最適化されたマスターが作成出来るという事ではなく、マスタリングエンジニアが調整しなければならない項目はいろいろあります(具体例は割愛)。
先月からMastered for iTunesでマスターを作成するようにしてからは、AAC256kbpsフォーマットに変換した際の音質は格段に良くなりました。変換前の24bit96kHzのWAVと聴き比べると、確かに音質は落ちているようですが、データ容量は元ファイルの17分の1まで圧縮されている訳ですから、それを考えると驚異的な圧縮技術ですね。音楽だけに全神経を集中して細部まで聴かない限りは、違いを聴き分ける事は難しく、変換前のWAVとほとんど遜色ありません。
これからのマスタリングは、Mastered for iTunesが世界標準になるのかもしれませんね。
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