昨日との比較ではほとんど変化はありませんが、1週間前と比較すれば確実に回復は進んでいるようですし、2週間前との比較では飛躍的に回復しているようです。
今日もレッスンを1時間。今日は録音は行わず、大半は呼吸法、アンブシュアの形の作り方、舌の使い方、レガートタンギングの発音等の基礎的な部分と楽器を吹けない日のトレーニング方法についてのレッスン。あとはジャズのニュアンス、アーティキュレーションの付け方についての指導を少々。僕が模範演奏を示すことができないので、それをカバーするために通常よりもより一層生徒さんの演奏を注意深く観察して具体的な改善方法について指導するようにしています。
左顔面の筋肉機能が失われたことにより、顔面筋肉のしくみ、機能とアンブシュアとの関連性についてより一層熱心に研究するきっかけとなりました。本当に皮肉なことですが、顔面麻痺を発症したことで、アンブシュアに問題を抱えている人、バズィングが上手く出来ない人の感覚、気持ちを身を持って知ることになりました。問題解決のためにはどのようなイメージを持って練習を行えばよいのか、具体的にどういう練習を行なえば解決できるのかということがわかってきました。
しばらくの間トロンボーン演奏が不能になってしまたことは非常に大きな損失ですが、逆にこの病を発症したことで気づいたことも多いので、マイナスばかりではなく、今後の音楽活動、人生においてはむしろプラスになる経験のようにも思います。
