そんな向井さんのレコード、CDは今でもよく聴きますが、僕が一番気に入っているアルバムは「Pleasure」です。松岡直也さんプロデュース、1980年ニューヨーク録音です。ドラムは、なんとスティーヴ・ガッドです。ライナーノーツには、松岡さんのカッチリと決められたアレンジに縛られて、向井さん自身は本来の自由奔放で豪快なプレイが全く出来なかった、というような趣旨のことが書かれていますが、僕はむしろ松岡さんの綿密に計算されたアレンジにより全体のサウンドの色彩感、メリハリが素晴らしく、より向井さんのトロンボーンの魅力が引き出されたアルバムだと思います。いわゆる80年代フュージョンサウンド(死語?)ですが、松岡さんのアレンジ、参加ミュージシャンのプレイが素晴らしいので(特にスティーヴ・ガッド)、今聴いてもそれほど古くささや恥ずかしさ(概して80年代フュージョンを今聴くと恥ずかしいものですが・・・)は感じません。
プレジャー | |
向井滋春,松岡直也,ウォーレン・バーンハート,ホルヘ・ダルト,川崎燎,ジェフ・ミロノフ,ニール・ジェイスン,スティーヴ・ガッド,ラファエル・クルス,ナナ・ヴァスコンセロス | |
日本コロムビア |