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Sliding Cafeマスターのブログ

697Zカスタマイズ

今回の697Zのカスタマイズ内容です。カスタマイズというほど大げさまものでもないんですが、スライドストッパーの回転リングの箇所にゴムリングを付けてみました。ゴムリングを付けた意図としては、前回投稿記事にも書いたように最近生じてきた楽器の不具合を解消されるためです。

その不具合というのは、スライドストッパーの回転リングの締め具合で、スライドを動かす度にカチカチという音が発生してしまうということなんです。以前はそんな音はしていなかったのですが、この697Zもかれこれ10年近く使っているので、さすがに不具合が出てきたのかもしれません。ストッパーがスライドに接触しているようでもなく、原因は不明。しかもこのカチカチという音は楽器を吹いていない時には全くしなくて、楽器を吹いている時にだけカチカチという音がします。どうやら楽器に振動が伝わることによって雑音が発生するようです。おそらく他人にはほとんど聴こえないと思いますが、吹いている本人にはかなり大きい音で伝わってくるので、非常に気になる。。。

そこで、この不具合の解消方法をいろいろ試してみたところ、スライドストッパーの回転リングを少し緩めるとカチカチという音はしなくなることが判明。ただ、回転リングを緩めた状態だとリングが固定されていないため、吹いているうちに勝手に回ってしまい、ストッパー台座に接触するなどまた別の不具合が生じてしまうので、回転リングを緩めた上でそこにゴムリングをはめて回転リングを少し固定させました。つまりゴムリングがスライドストッパーのストッパーという役割。回転リングの緩め具合は、いろいろ検証した結果、ちょうど2回転緩めた状態が吹奏感、音色とも良いようです。リングを2回転緩めたことにより、金属同士の密着度も減ったので、吹奏の抵抗感が少し弱まり、金属的な響きが少なく柔らかい音色になりました。

そのゴムリングですが、楽器用という訳ではなくて、ホームセンターなどで売っているものです。


ゴムリングを付けてみようという発想は、僕のアイデアではなくて、数年前に某管楽器雑誌に某有名オケの首席トランペット奏者のインタビュー記事が載っていたのですが、そのトランペット奏者の方がピストンのボトムキャップのネジのところにゴムリングを付けているということを知ったのがきっかけなんです。その方はボトムキャップのネジを1回転半緩めた状態が吹奏感、音色ともベストとのことでした。ゴムリングは緩めたネジのストッパーの役割として装着しているということでした。



その記事を読んで早速僕も所有のトランペットのボトムキャップを1回転半緩めてゴムリングを装着しました。確かに、嫌な抵抗感がなくなり、吹奏感も良く、オープンな響きに変わりました。以来、今でもこの設定で使っています。トランペットでは、ピストンのボトムキャップの重量の違いで吹奏感、音色に大きく影響しますから、当然ネジの締め具合でも影響してきますね。

トロンボーンのスライドストッパーの回転リングは、もちろんスライドストッパーのためのパーツですが、吹奏感、音色にも影響を及ぼす箇所でもあり、回転リングの締め具合、緩め具合によって吹奏感、音色が変わります。僕の場合、この回転リングのネジ部分にNano Liquid Cuを塗っていますが、塗るのと塗らないのとでは吹奏感、音色ともに大きな違いがあります。Nano Liquid Cuを塗るとなんとも言えない心地良い響きのフィードバック、抵抗感が出ます。

金管楽器を吹く上で「抵抗感」というのはとても重要な要素で、程よい抵抗感を感じられる楽器というのは、とても心地良く吹けますし、コントロールも容易となります。抵抗感が弱い楽器は、何か音がすっぽ抜けてしまうような感覚があり、楽に吹けるけどコントロールが難しく、逆に抵抗感の強い楽器は、力強い音となりますが、唇の負担が大きくなりバテやすくなります。つまり、吹奏の抵抗感が弱過ぎても強過ぎてもダメで、程よい抵抗感というのが重要です。

この「程よい抵抗感」という目安は非常に難しく、個人個人それぞれ好みの抵抗感があるので、新品時から自分の好みの抵抗感であることはまず無いと言って良いでしょう。新品の楽器を使っていくうちに、その楽器の持つ抵抗感に自分が慣れてくるというのもありますし、何年か使っていくうちに、楽器の響きが変わってきて自分の好みの抵抗感になるというのもあると思いますが、僕の場合は、積極的に楽器に手を加えて自分の好みの抵抗感に変えてしまいます。もちろんノーマルの697Zとはかなり違う抵抗感、吹奏感となっています。そして今現在も697Zのベストの吹奏感、抵抗感は試行錯誤中。

今回のスライドストッパー回転リングの2回転緩め+ゴムリング装着により、更に心地良い吹奏感と音色になったように思います。とは言え、まだ100%満足のいく吹奏感ではないので、心地良い吹奏感を求める旅はまだまだ続くことでしょう。

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