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まずは、とても軽量であることにビックリ。それもそのはず、この楽器はコーン88Hの設計を模して造られたモデルだからなんですね。ベルの肉厚も滅茶苦茶薄いです。そのため反応は凄く良いです。最近僕は太管テナーバスはバック42Bを吹いているため820GⅡのような軽量楽器を上手く鳴らすためには少し慣れとコツが必要です。バック42Bと同じような感覚で吹いてしまうとなかなか良い響きを出ません。息の入れ方、楽器を響かせるイメージを少し変えないと820GⅡの良さを引き出せないようです。また、普段メインで使っている細管のヤマハ6977Zとも吹奏感、響きなどが違うようで、少し戸惑いますが、697Zとはかなりキャラクターの異なる響き、音色なので、細管と太管を持ち替える意味はありそうです。これが、以前使っていた882Oだと697Zとの吹奏感の差が少なくて持ち替えは容易でしたが、音色や響きの差もあまり感じられず、太管に持ち替える意味を見い出せませんでした。細管から太管に持ち替えるのであれば、細管では出せないような豊かな響きが欲しいところです。そういった意味では、現在使っているバック42Bは697Zとはかなり吹奏感、音程感も違うため持ち替えは困難なのですが、697Zとは明らかに違う音色傾向と豊かな響きがあるため、持ち替えるだけの意味はあります。
で、820GⅡは楽器に慣れないと本当の良さはわからないのですが、1時間ほど吹いてみた感じでは、とても歌いやすい楽器だと思いました。シンフォニックな響きを出すような鳴らし方をするには楽器の吹奏感に慣れて、効率良く響くポイントを掴む必要がありそうです。個人的にはバストロンボーンのYSL-822G(ダグラスヨーモデル)と同じように主管素材もゴールドブラスにした方がより重厚な響きを出せるのではないかと思います。あと、このような軽量楽器にはどうしてもSwing Chipを貼りたくなってしまいます(笑)。820GⅡを僕仕様にカスタマイズするとすれば、主管をゴールドブラス素材に交換、ロータリーキャップを822Gのキャップに交換、マウスピースレシーバー部にSwing Chip Gold貼付、主管にSwing Chip Silver貼付、スライドロックネジにNano Liquid Cuを塗り、更に楽器全体にDCTV処理も施してみたい。これだけのカスタマイズをすれば僕好みの吹奏感と音色に変貌しそうです。ヤマハの楽器はカスタマイズすればするだけの変化が如実に現れるので面白いです。それだけポテンシャルがあるということなんだと思いますが、逆に何もカスタマイズしない素のままだといかにも’既製品’という感じがします。ヤマハの楽器は高品質で製品のバラツキが無く、初心者から上級者まで誰が吹いても均等に吹きやすい楽器であるということが最大の長所ですが、その分音色に対して強いこだわりを持っている奏者にとってヤマハは面白みのない楽器、個性のない楽器という印象になってしまう訳です。ですが、元々のポテンシャルは非常に高い楽器なので、積極的に自分好みにカスタマイズを施していけば、これほど自分の演奏欲求に答えてくれる楽器はないのではないかと思います。
いずれまたヤマハの太管テナーバスを使ってみたいとは思っていますが、今のところ820GⅡ購入の予定は無し。
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