『鴨川食堂⑥まんぷく』柏井壽 03(小学館文庫2019/8/11)
亡き妻の掬子に見守られながら、娘のこいしと食堂を営む鴨川流のもとには多くの迷い人が訪れる。
彼らが探しているのは忘れられない思い出の味。
心の奥にしまっていた後悔を再現された料理とおもてなしで解きほぐします。シリーズ第6弾。
第一話:幼馴染が成人式に作ってくれた『たらこスパゲティ』アイドルのもう一つの顔
第二話:罪の意識と引き離せない『焼きおにぎり』若き日の過ちと向き合う
第三話:亡き妻の『じゃがたま』別のソースは使わんでええ
第四話:学校で問題を起こす息子が愛する祖母の『かやくご飯』おばあちゃんのごほうび
第五話:列車の中で泣きながら食べた『カツ弁』列車の中で流した涙
第六話:家族を捨てた父が最後に作った『お好み焼き』どうして置いていったの
・万事控えめに。派手は禁物。怒らず、腐らず、常に笑顔で P166
・料理で一番だいじなんは、作る人の気持ちやねん(略)
食べる人の顔を思い浮かべながら作るんや。
美味しいて言うて食べてくれるかなぁ、たくさん食べて欲しいなぁ、思いながら作るやろ。
その気持ちが相手に通じて、美味しい顔して、たくさん食べてくれたら嬉しい。
また次も美味しい料理作ろと思うわけや P205
・酒を味わうならいい。
だが気を紛らわせるために飲んではいけない P221
・自分の親を尊敬できるっていいですね P291
・仕事にもいろいろあります。
たいしてお金にならんことでも、人のためになる仕事もあれば、
山ほど稼いどっても自分だけが贅沢しとるような仕事もあります P304
・たとえどんなに離れていても、心はいつも近くにある P312