銀座平野屋女将日記

銀座平野屋210年のあゆみと老舗女将の嫁日記

[銀座平野屋を語るもの]色糸のパレットのような

2023-04-12 | 日記

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おはようございます!

お久しぶりです!

気がついたら、4月も10日をすぎています!

4月から新たな環境で、

新生活がスタートしている方もいらっしゃるかもしれませんね。

新たな環境に慣れてきたでしょうか。

 

さてさて。大分から戻ってから、日常におわれておりましたが、

久々に片付けなどもやっておりました。

そしたら、出てくるでてくる。いろんなものが。

銀座平野屋を語るもの達が。

 

まずはこちら。

色のグラデーションがきれいですねー。

 

こういうページもありました。

これは、「色見本」の一覧表ですね。

色糸が整然と並んで、たいへんきれいです。

 

イラストレーターの方が絵の具などで色の見本帳を作っているのを見たことがありますが、同じような感じですね。

これが表紙。

『標準色』とありますね。

 

奥付を見ると、昭和十三年に東京市日本橋區本町の東京糸問屋同業組合から発行されたものとあります。

 

もう一つ、別のがありました。

ちょっと糸の納め方が違いますね。

でもこちらも色見本帳です。

こちらが表紙。

よく使われたようで、表紙の痛みが激しく一部判読できないのですが

「第二回 染色標本 /浅草區□□(2文字判読不可)海野染工」とあります。

 

浅草周辺で染色の店があるのが意外だったので調べて見ると、

江戸時代には神田川の水流を使った染色を行っており、

染物屋が浅草周辺にもかなりの数があったようです。

明治大正の頃になると、良い水流を求めて神田川をさかのぼって江戸川橋や早稲田方面に移動したため下町の染色業は数を減らして行ったようです。(この板橋方面では、現在も「東京染色」の工房があります)

この「海野染工」は残った店の一つだったのでしょう。

現在は浅草の川向こうの墨田区で染色業の工房はいくつかあるようです。

 

閑話休題。

 

この2つの色見本は、先代社長が新しい袋物を作る時に、

職工さんと色決めをする時に使われたもののようです。

この色見本帳を見て、色を決め、生地の発注をしたのでしょう。

今はデジタルの色見本も多いのですが、

当時はこれを見ながら、打ち合わせで話に花を咲かせていたのでしょう。

そう思うと、

これも「袋物の銀座平野屋」を語る歴史的史料と言えるのだなあと

先代社長の仕事を懐かしく思い出しました。

 

 

まだ他にも、[銀座平野屋を語るもの]が出てきたので、

またの機会に続けられるといいなあ

 

 


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