銀座平野屋女将日記

銀座平野屋210年のあゆみと老舗女将の嫁日記

格調の美ー櫛・笄(その4)

2019-02-26 | 日記

 

おはようございます

 

本日岡山高島屋さんにて開催の

江戸・東京の味と技展」最終日です。

 

   

 

始めての開催の場所でしたが、連日多くにお客様にお越し頂きました。

本当にありがとうございました。

本日最終日、元気に参りましょう!

 

 

8階催事場にて、午後4時までの開催です。

皆様のご来店をお待ち申し上げます!

  

 

 
 

 


 

 

銀座平野屋には普段お客様の目にはふれないけれど、

素敵なものが数々ございます。

それは江戸からの粋を伝える物であったり、

先人の技や美を伝えるものであったり様々です。


 

(その1)(その2)(その3)に引き続き、今回は「その4・おまけ編」として、

笄のみご紹介します。

 

本来なら櫛と笄でセットとして使っていたものが、

笄だけになってしまったり、

元々笄のみだったものです。

 

 

『笄 香木蒔絵』  (笄)18cm

香木を台にし、左右に金蒔絵をほどこしたものです。

 

右側。

左側。 右側にもある菱形紋に花菱紋を加えていますが

笄に厚みがあるので、落ち着いて重厚な印象の笄です。

 

 

 

 

 

 

(上)『笄 秋草』 孝永作 (笄)14.5cm

(下)『笄 桜』 (笄)14cm

 

 

まずは(上)『笄 秋草』から。

右側。

木台に漆と金蒔絵をほどこしたもので、螺鈿で秋草を描いています。

この秋草の横幅は約1.5cm。大変細かな細工です。


左側。差し込みのところに「孝永」と作者名があります。

笄は中ほどの細い部分が取り外せるものもあります。

髪型によって扱いやすくする為のようです。

この差し込みは、取り外せるところです。

  

 

やはりここでも1cm以下の側面にも蒔絵が!職人さんはすごいですねー

螺鈿の輝きがよくわかると思います。

 

 

 

 次に(下)『桜』です。
 
左側。こちらは鼈甲台に、銀の透し彫りをはめ込んであります。
 
透し彫りなので、持った感じがとても軽いです。
 
 
右側。少しわかりにくいですが、桜の花が見えます。
 
春のお出かけに使ったのか、それとも春を待つ気持ちで使ったのか。
 
ちょっと想像したくなる笄です。
 
 
 
 
決して華美ではないけれど、格調高い美しさをもつ装飾品がある一方で、
 
季節を取り入れた装飾品でお洒落をしたい!という
 
女性ならではの楽しみが、ここに見られるようです。
 
 
 
 
 
 
長々と「櫛・笄」をご紹介いたしました。
ひとまずこの「櫛・笄」は一旦終了です。
お読み頂き、まことにありがとうございました。
 
 
とはいうものの、以前ご紹介した「飾り櫛」が
まだ色々ございまして…
写真整理が終わってないんです!
 
気長にお待ちくださいませ






さて、次の「西日本 春の催事の旅」の開催地は
3月6日(水)からの熊本鶴屋さんになります!
 
 
熊本の皆さまにお会いできるのを楽しみに準備中です。
もう少々お待ちくださいね。
 
 
 
 
 
 

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