
もう5月も半ばなのに雪が散らつく、標高1500mの世界。

早朝バスターミナルに降ろされた登山客に混ざって準備を始める。
余計に持って来た防寒着が早速役に立つとは。
10ヶ月ぶりの上高地。夏だった前回とはまるでちがう。

それでも5月の陽射しは、すぐに高くなり、

地表からも、抱えきれなくなった光が溢れ出す。

空は気ままに雲を描き、

川は空色を吸い込んで碧くなる。

風が止んだ水面は、絶妙に光を弾き出す。

ファインダー越しに見える風景は、

自分だけが知り得る風景で、少し得した気分なる。

空気が暖かくなった頃、

たくさんの人がやって来て、河童橋はいつもの観光地になっていた。

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