完全なる自由を手に入れた日曜日、私は朝一から神戸三宮のミント神戸にいた。
晴天に似つかわしい青い海を久しぶりに眺めながらJR神戸線で東進し、テレビアニメの総集編に当たる『名探偵コナン 緋色の不在証明』を鑑賞した。
私がコナンを観ていたのは小学生まで。映画は観たことがなかった。
探偵ものは好きで、子供の頃は江戸川乱歩の怪人二十面相シリーズを片っ端から読み漁ったことも記憶しているし、テレビドラマの古畑任三郎もどハマりした。
コナンに関してはアニメを追いかけていてもなかなか真相に辿り着かないことやトリックの複雑さについていけなくなり、いつしか観なくなっていたのだが、次の映画がようやく一年ぶりの封切りをするということで、その繋がりとなる赤井家に迫る今作を観たのだった。
結論、観て良かった。
ここ最近やたらとアニメショップ等でもコナンコーナーが置かれたりいつしか女性ファンが急増していたりと、なかなか息の長いコンテンツだと思っていたところに私の知らない領域が飛び込んできた。
「なるほど、これはハマるわ」
社畜JKみなみは観賞後そう呟いた。
知らぬ間に登場していた新キャラクター達の生い立ちや主人公コナンとの関わり、そして真相に迫る大きな一打。
久々に心底面白いと思える映画であり、4月の緋色の弾丸も楽しみに待てる仕様。シンエヴァンゲリオンの上映が決まらない為今の楽しみはこちらにすり替わった。
しかしよくもまぁ次から次へと思いつく物だ。作者には敬意しかない。これからもきっと面白い物を生み出してくれるであろう。我々はそれにありがたく金を出させていただくしかないのだ。それが更なる投資になることを確信して。