beauty and harmony

沙羅の花



沙羅の花からは

貝を
連想する。

真っ白い花びらは
ふちにプリーツが入っていて
すごくかわいいスカートみたいなのに

じみーに
「貝」
を連想する自分を
不思議に思っていたけれど



枝に咲く姿よりも

花ごと
美しいまま散り落ちている情景が
強く印象に残ってしまうから

かもしれない



散り落ちてなお
息づくような

沙羅の花
夏椿

芝生や
庭石に散っているたくさんの花を
写真におさめようとして、

あじさいの花に
そっと受けとめられている
ひと花に

心を奪われて



朝 花ひらき

夜には
大地に落ちる

たった一日だけの
無常の花



枝で咲いている姿は

真っ白い花が
緑に映えて

初夏の
爽やかな風情



でも明け方

まだ仄暗い庭の一隅に
夥しいまでの白い花が落ちている情景は
この世ではないような
静けさに満ち

美しいままの
沙羅の花は

ほのかに光るように
うす闇に浮かびあがって

打ち寄せられた貝のようであり
無数の魂のようでもあり

妖しいまでに
美しくて

これをすべて拾い集め
片づけるときには
暑さも相まってうんざりもするのだけれど

夜明けの
このときばかりは
そんなことも忘れて

異世界に迷い込んだように
立ち尽くしてしまうのです。












コメント一覧

sukekaku5th
hinata_boccoさん、こんにちは。
素敵な詩をお寄せくださって、
どうもありがとうございます^^*
詩を読んで
雨に濡れる沙羅の花を眺めていると
海の底をたゆたっているような
そんな気持ちになりました。
__桐花
hinata_bocco
沙羅

風に吹かれ さまよって
静かに
紫陽花の海に溺れていく
まるで私は 貝のよう

私を
そっと耳に当ててください
海の音が聞こえますか?
sukekaku5th
あおぞらさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
美しいままぽとりと落ちる白い花、まさに「諸行無常の花の色」ですね。
わたしも平家物語を思い出します。
歴史上いちばん好きな人は平知盛なのです~
片づけはほんとうに大変です^^; 毎日のことだし、ものすごい数の落花だし、冬ならまだしも暑いですし…。毎日はキツイので当番制にしてます。
祖父も父も花(木に咲く花)が好きなのでいろいろと植えたようです。鳥が運んきた木もあります。母はガーデニングが好きなので、木じゃない花を育ててます。
でも荒れ放題のジャングルなんです。美しく整えられた庭に憧れます…!
__桐花
sukekaku5th
tadaoxさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
移植するのが難しい木なのですか? それは知りませんでした。うちに来たときは2メートル弱の若木だったような気がします。いまでは2階の窓より高くなってしまいました。
そういえば夏椿の葉っぱはいつまでも新緑のような色と質感ですね。花も控えめな印象ですし、全体的に控えめな清楚な木ですね。
気を引く花…!
ほんとうにそうですね。控えめなのに、気を引かれます。バラなどのように華やかさではなく、儚さで人の気を引く花ですね。
__桐花
sukekaku5th
shimaさん、こんにちは。
沙羅から貝のイメージはあながち不思議でもないのではと聞いて、うれしくなりました。自分の感じ方に自信がない…というか、ちょっと変わってるかもとよく思うので^^;
貝のイメージありますよね。
貝がらではなくて生きている貝。白い二枚貝みたいな。開いていても貝っぽいし、雨の日に落ちた花は蕊を守るように閉じていて、その姿がとても貝っぽいんです。
ほんとうの沙羅双樹は日本の気候では育たないそうですね。
仏典にある沙羅双樹のイメージから、いにしえの日本人は一日花の儚くも美しい夏椿に「沙羅双樹」を見たのだと思います。
この季節には沙羅の花を愛でる会みたいなのが開かれるお寺がけっこうあるみたいですよね。お寺の沙羅の花は風情があってすごくステキだなって思います。
妖しいまでの美しさとは云っても、「妖艶」はなにか違いますね。艶ではなくて清らかなイメージが勝るようです。
コメントありがとうございました。
__桐花
kimibluekimi
桐花さん、こんにちは。
沙羅、夏椿と言われる花ですね。
名前は沙羅双樹と言われるだけあり、ついあの平家物語の一節を思い出します。
驕れるものは久しからず、のように一夜で花を落とすことから例えられたのでしょうか。
素敵な白い花なのに、儚いようなその命が愛おしく感じられますね。
その一日花とも思える沙羅の花、片付けは大変でしょうが、やはりその愛らしさから何処か可愛らしさもあろうかと。
お宅のお花の種類の多さに感嘆する思いです。
s1504
〈桐花〉さん、こんにちは。
沙羅の木は移植するのが難しいんですよね。
夏椿の葉っぱの色を見ていると弱弱しい緑でいつも控えめな印象を持っています。
沙羅の花が一輪紫陽花の花の上に着地してその光景に心を奪われますよね。
お庭や敷石の上にも無数に。
気を引く花ですね。
fumiel-shima
きりはなさん、こんにちは。

沙羅から貝のイメージを・・というのはあながち不思議でも
ないのではないでしょうか。
色も形もそれらしく思えるものがたくさんありますよね。

沙羅(夏椿)と沙羅双樹は全く別の花であってもどちらも
沙羅の木といわれているようですね。

沙羅の花は、朝咲くと夕方には散るということから「一日花」と呼ばれていますね。
私も木に咲いている沙羅よりも短い命を終えて地上に落ちた姿に目を奪われます。
私は行ったことはありませんが沙羅の木で知られ「沙羅双樹の寺」とも呼ばれる京都の妙心寺の塔頭「東林院」の苔むす庭に沙羅が散った光景の白と緑のコントラストなども一際美しく風情がある用に感じます。

一日花ということから沙羅には気品ある美しさとともに儚さのようなものも感じますが落ちてなお上向きになって何かを伝えようとでもしているかのような姿にも心惹かれますね。

>あじさいの花にそっと受けとめられている

ここでも沙羅の儚さとあじさいのおおらかさのよ美しい光景としても情感としても伝わってきました。

仄暗い中での沙羅の花は一層神秘的に見えるのでしょうね。
妖しいまでに美しい夏椿の白い姿に心奪われ、立ちすくむ桐花さんの気持ちが伝わってくるようです。
その妖しい美しさは「妖艶」というより「魅惑的」といえるのかもしれませんね。
sukekaku5th
ひるがおさん、こんにちは。
沙羅の花だけの方が、美しさや儚さが際立ちますね。
有馬温泉の念仏寺ですか…お寺の沙羅の花は風情があってステキでしょうね^^ いいですね~
落ちてなお美しい沙羅の花。
ゆっくり眺めるのがステキですよね。
__桐花
sukekaku5th
d-i-o-sさん、こんにちは~
夜明けの情景はほんとうに美しいです。
椿も絵になるので、落ちてもそのままにしておきたいですね^^
ただ夏椿は毎日ものすごい数が落ちるので、毎日片づけないと大変なことになるんですよ~。
うちの場合、木が門のそばにあって新聞屋さんとか郵便屋さんとかが落ちた花をバイクで踏んで汚くなるし…
毎日のことだし大量だし、暑いし、ついうんざりしちゃいます^^; ただキレイと言っていられない、これが現実だなーって。そのあたりも「無常」なのでしょうか。
でも庭石や松の葉や紫陽花のうえのきれいな花はそのままにしておきます。
コメントありがとうございました。
__桐花
ひるがお
こんにちわ~
沙羅の花の咲く頃ですね
紫陽花のブルーと合わせてとてもいいですが
やはりお花だけがいいのかも
明日有馬温泉に念仏寺というお寺があり沙羅の木があり
見に行こうと思っていたのです
落ちてなお美しい沙羅の花をゆっくり見てきますね
sukekaku5th
attsu1さん、こんにちは。
苔のうえに落ちている情景が、いかにも沙羅の花という風情で惹かれます。でも季節の紫陽花の花とも似合いますね。みず色や紫きに沙羅の花が馴染んでいて目を奪われました。
夕方見ていたら、たいていは紫陽花にぶつかって、ころころと地面に落ちるんですけど、ときどき、花房の窪みにハマるとそこに落ちつくみたいで、毎朝、数輪が紫陽花にのっかってます。
拙い写真にセンスを感じてくださたってありがとうございます^^
感じたことをうまく表現できないなぁと思っているので、添えた文章とで、わたしの感じた世界に引き込まれてくださって、すごくうれしいです。
門あさ美さんていうお名前も知りませんでした^^;
『月下美人』聴いてみました。妖艶さ、かんじますね~。ちょっと古い感じのメロディにハマりそうです。
__桐花
Unknown
オジンさん、こんにちは。
最近ログインできたりできなかったりで、今日は朝から入れないので、ログインしないでコメントにお返事してます。
白くて緑に映えて清々しいですよね。
梅雨入りしましたが今日はとてもいいお天気です。そちらはどうでしょう。災害が起きないように祈るばかりですね。
「沙羅の花 乙女にも似て 香り立つ」
ステキ…^^* どうもありがとうございます。
__桐花
桐花
蛍さん、こんにちは~
最近ログインできたり、できなかったりで、今日はもうぜんぜん入れないので、ログインしないでコメントにお返事してます。
右腕の骨折、少し痛みが和らいできたと記事にありましたよね。完治までには時間が掛かると思いますが、痛みが引いてくるとちょっとは気持ちが楽でしょうか。無理しないように安静にしてくださいね。
沙羅の花お好きなんですね^^ 蛍さんにお似合いだな~って思いました。
里山の一軒のお家に咲く沙羅の花、風情がありそうです~
__桐花
d-i-o-s
落ちた花、椿とかも綺麗でそのままにしときますが、、汚くなった時は確かにうんざりww
夜明けの沙羅の花の白さはきれいでしょうね~
breezemaster
こんにちは^^

沙羅の花、
紫陽花の上に落ちている姿、梅雨を表すアートのよう~
桐花さんは、謙遜されますが、写真の一枚一枚にセンスを感じます。
そして、そのアートを彩るような桐花さんの詩、

桐花さんは、異世界に迷い込んだように感じ、
その不思議な世界に更に引き込まれるようです。

そして、妖艶と聞くと、
月下美人を思い浮かべる私、
夜、甘い香りを漂わせる月下美人、
うす闇に浮かぶ沙羅の花、
どちらも、不思議な世界を作ってくれていますね

妖艶さを感じる門あさ美の月下美人、
桐花さんは、知らないかもですが・・・^^;
https://www.uta-net.com/movie/1743/
yamaguti2520
沙羅の花清々しい花ですね❣うっとしい梅雨にはこんなきれいな花を見て、気持が明るくなると嬉しくなります。
 沙羅の花 乙女にも似て 香り立つ
hotaru-3939
桐花さん、沙羅の花大好きなんですよ~
桐花さんの詩のような言葉にうっとりです。
そういえば、私ももっと早くに里山の一軒の家に
咲いていたのを撮ったままなのですよ。
探してみよう~
桐花さんのような言葉が出てこないなぁ~
いつもありがとうございます。
sukekaku5th
ショカさん、こんにちは~
予報よりショカさんの予想の方が当たってますね^^
ほんときょうは気温低いです。
やっと梅雨入りしたみたいですけど、あしたはピカピカ?

白いワンピースの後ろ姿。白絣も似合いそう…
__桐花
sukekaku5th
みぎまゆさん、こんにちは。
ありがとうございます。
苔のうえに落ちているのも絵になりますが、紫陽花に調和してきれいでした。
花ごとぽたり、ぽたりと落ちますね。わたしも切なくなります。
__桐花
tsn24502
桐花さん、おはよう~。
予想は当たってる。
気温も低くて。

後ろ姿、そう、そんなイメージ♪ 

ショカ
sukekaku5th
belleteinteさま、こんにちは。
はじめまして…!
コメントどうもありがとうございます。
「とても静かで、それでも優美さが隠しきれないお花」と読んで、ああほんとうにそうだなぁって思いました。
素敵なブログとの出会いと感じてくださって、とてもうれしいです。ありがとうございます。
ぜひまた遊びにきてくださいませ。
__桐花
sukekaku5th
ショカさん、おはようございます。
こんなに雨が降る予報でしたっけ!??
ヒメシャラの方がコンパクトなイメージ。お花はそっくりですよね?
オーラが強いから貝というのもなんだか納得です。
ヒトの女性をっていうのは最初ちょっと意外でした。でも後ろ姿が浮かんできました。
ショカさんのイメージとは違う…?
__桐花
migimayu1080
紫陽花に夏椿 素敵ですね!
椿はぽたりぽたりと花を落とすのが ちょっと寂しい気持ちになります。
sukekaku5th
すずちゃんのかあちゃん、おはようございます。
夏椿なんです。
儚い雰囲気は椿より山茶花っぽい気がするのですが、花びらで散らずに花ごとポトリと落ちるので椿なのでしょうね~
第二の花生…!そうですね。
枝での花生と、落ちてからの花生…奥深いです^^*
コメントありがとうございました。
__桐花
sukekaku5th
赤石さん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
夏椿のそばに紫陽花が数本植わっていて、ふさふさの花に受け止められていました。馴染むように…ほんとうに…^^
雨だと、とくに花びらが閉じて落ちるようです。蕊を守るように。そうするとますます貝のようなのです。
諸行無常の花の色。この世の儚さを教えてくれますね。
__桐花
belleteinte
おはようございます
はじめまして
お邪魔いたします

沙羅のお花
初めて拝見いたしました^_^
とても静かで、それでも優美さが隠しきれないお花

素敵なブログと出会って嬉しく思っています

これからも拝読いたします
ご記事の更新を楽しみにしておりますね♪
tsn24502
桐花さん、こんばんは~。
大好き♪
ヒメシャラも好き。
ウチにはいないけど。

貝、分かる!
花、それ自体が単独でイキモノのようなオーラ。
でも僕はやっぱり、
ヒトの女性を想像してしまう・・・


ショカ
suzulove
こんばんは~🌜

沙羅も椿のように、美しいまま花ごと落ちるのか〜なんて思っていたら、夏椿なのですね。
良く見れば椿ですね。
この年齢になっても知らない事が多いです😅ハズカシ!
赤い椿も綺麗だけれど、白い沙羅も美しいですね✨
一日で散る定めを、紫陽花に受け止めてもらって、第二の花生(はなせい)が始まるようですね。
赤石
こんばんは。
沙羅の花と紫陽花がお互いに色と色が馴染むように咲いて、素敵です。
たった1日で地面に落ちた沙羅の花はたしかに貝のようにも見えますね。
人生の儚さを教えてくれるような気がします。
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