子ども相談室 すきっと

子どもと自分を育てるブログ

22.子どもをほめられない時は…

2013-09-18 23:31:40 | 小・中学生の頃

子どものことでお母さんとカウンセリングをしている時に、
「子どもをほめてあげてください」とこちらが言っても、
「ほめられないんです」と答えるお母さんがいます。

いろいろな理由が考えられますが、
その中の一つに、お母さん自身が親にほめてもらった経験がない
…という場合があります。

中には、「ほめるとそこでその子の成長が止まってしまう…
だからほめない」…という方もいましたが、
その人にとってほめないことは子どもに期待している…ということで
決して本人を否定している訳ではないのです。

でも、やっぱり子どもにしてみたらほめて欲しい。

昔なら親がほめてくれなくても、お祖父さんやお祖母さん、
近所の人、先生など、まわりにほめてくれる大人がたくさんいました。

勉強ができなくたって、走るのが速い、歌がうまい、
お手伝いしてエライ、下の子の面倒をみてエライなど、
いろいろなことを評価してくれる大人がいました。

しかし、今の時代、関わってくれる大人はそう多くはありません。
だから意識してほめてあげないと、子どもたちは自信をなくしてしまいます。

でも、自分がほめられた経験がない場合、
どんなタイミングでほめたらいいのか、
どんなことでほめたらいいのかやっぱり悩んでしまいます。

そこで、まずは「ありがとう」から練習してみてはどうでしょうか。
子どもが何かしてくれたときには、「ありがとう」と声をかけてあげる。

それは、ほめてもらうのと同じくらい
子どもの心を豊かにするための効果がありますよ(^^)。


20.親子関係の逆転

2013-09-07 11:00:32 | 小・中学生の頃

兄弟が何人かいるとその中に一人が、
また一人っ子の場合はその子が、
親の話し相手になっていることが少なくありません。

仕事から帰ってきたお母さんに、
「お疲れ様。大変だったでしょ」なんて
気の利いたことを言う子には要注意です。

母親もついつい
「そうなのよ~。OOさんがね。いやんなっちゃうのよ~」
なんて話し始めたら、もぅ大変。
気のきく子は、「うん、うん…」なんて聴いてくれますから、
話しはますますエスカレートしていきます。

本来、親が子どもの話を聴いてあげる立場なのですが、
誰でも話しは聴いて欲しいので、
ふと気がつくと親子が逆転した関係になっています。

また、子どもは無意識に親を支えることで、
家族内での居場所をつくろうとするので、
自分の大変さを話せなくなってしまいます。

子どもたちも、毎日学校でいろんなことがあります。
「話したいけど話せない」+「親の気持ち」までしょってしまったら、
心の余裕がなくなり、何かをきっかけに学校に行けなくなってしまう…
なんてことが起きてしまいます。

子どもの話…、聴いてあげてくださいね。(^^)

 


19.学校に行けない気持ちをくみ取る

2013-09-05 23:53:11 | 小・中学生の頃

中学校で仕事をしていると、
不登校の子どもたちと関わることが少なくありません。
本人と会えればいいのですが、
それがなかなか難しい。
本人のことを心配して相談に来るのは、
やはりお母さんが多いです。

子どもが不登校になると、
自分のかかわりが悪かったのではないかと
お母さん自身が自分を責めている場合もあるので、
まずはお母さんの気持ちを支えていきます。

今の時代、親ががんばっていても、
誰が不登校になるか分からないのです。
同じエネルギーを使うなら、
これからどう子どもとかかわっていくかを考えることが大切です。

どうしても学校に来ないと先に進めない…と
親も先生も支援者も思いがちですが、
長い将来を考えたとき、
無理をせずに安心できるところで
エネルギーを貯めることも必要な場合があります。

本人がどうして学校に行けなくなったのか、
本人の気持ちをくみ取れるよう、
また本人が動き出すのを待ってあげられるよう
お母さんやお父さんと、また先生とともに本人を支えていくことが、
大切だと今は考えています。

人生は、まだまだ長いのですから…

カウンセリングルーム 「すきっと」
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kappara/sukitto.html


18.子どもが変わる瞬間

2013-09-04 20:56:21 | 小・中学生の頃

地域でやっている子どもたちの集まりで、
いつもやんちゃで、困ると「へへへ~」なんて言ってごまかしていた男の子が、
学校であったちょっとイヤだったことをぽそっと話してくれました。
珍しいな~と思いながら、「そうか~、大変だったね~」と聴いてあげたら、
その子はちょっと驚いた表情をしていました。

ちゃんと聴いてもらえたことが、今まであまりなかったのかもしれません。

自分の気持ちを上手に言葉にできる子は、
聴いてくれる人を見つけることも上手ですから、
話を聴いてもらって心を整理することができますが、
伝えるのが苦手な子は、こちらが丁寧に聴いてあげないと
途中で話すのをやめてしまったり、あきらめてしまいます。

今までは片づけもあまり手伝ってくれたことがなかったのですが、
その日は自分から率先して片づけを手伝ってくれました。

子どもたちは、ちょっとしたことをきっかけに変わっていきます。

それを見逃さない目を大切にしたいですね。


15.思春期になると…

2013-08-27 22:35:28 | 小・中学生の頃

小学生までは、親の言うことをきいていた子どもたちが、
早い子では小学5年生頃から、少しずつ変わっていきます。

声をかけても返事をしなくなったり、
学校の話をしなくなったり…。
その変化の大きい子もいれば小さい子もいます。

だいたいは、体の変化とともに心も変化していきます。
思春期に入ると、男の子はぐっと背が伸び、顔つきにも変化が出てきます。
女の子は、体に丸みがでてきたり、生理が始まります。

よく見ていると、思春期に入ったことはすぐに分かるのですが、
毎日接していると、気がつかないこともあるかもしれません。

返事をしなくなったり、部屋にいることが多くなったり、
親にしてみると、何だか反抗されているような気になり、
「返事をしなさい!」とか、「勉強したの!」と声をかけ、
今までのような親子関係を取り戻したいと考えがちですが、
ここはぐっとがまんして、ようすを見ていってあげることが必要です。

子どもの心は、一度親から離れて、
同年代の友だちの中で自分を創り上げていきます。
そして、ある程度できあがってきたところで、今度は大人同士の関係として、
また親の前に戻ってきてくれます。

思春期の時期は危なっかしくて見てられないことばかりですが、
親にとっても試練の時期です。
ぐっとこらえて、少し離れたところから、
子どもの成長を見守っていってあげてください。

 「カウンセリングルーム すきっと」
 http://www5a.biglobe.ne.jp/~kappara/sukitto.html



 


14.大人顔負けの習いもの

2013-08-25 22:43:48 | 小・中学生の頃

学校で仕事をしていてよく思うのことは、
とにかく今の子どもたちは忙しい…。

小学校から帰ったら、
月曜日はピアノ、火曜日は塾、水曜日はテニス、
木曜日はスイミング、金曜日もまた塾があり、土曜日は習字…

えーっ…って思いますが、そんな子どもたちがゴロゴロいます。

中学生にもなると、学校で勉強、その後部活、それから塾へ行って
帰ってくるのが夜の10時過ぎ。
夕食は塾の前か塾から帰ってきて食べます。
それからまた宿題をやって、
寝るのが何時になるのやら…。
そして翌日はまた朝から学校…なんて子どもたちもゴロゴロいます。

疲れますよね~どう考えたって…
でも、ある日突然その生活が始まるわけではなく、
徐々に徐々に増えていくので、
自分も家族もその大変さに気がつかないのです。

ゲームをやっているときだけが、唯一ホッとできる時間だったりする子どもたち。
でも、そんな親に限って、ゲームを目の敵にしていたりして…。

一度、子どもの生活を見直してあげてみませんか?

 


9.大人の話しは子どもが寝てから…

2013-08-20 20:55:42 | 小・中学生の頃

学校で子どもたちから相談を受けていると、
家の心配事について話しをしてくる子が少なくありません。

嫁姑問題、夫婦関係、親戚の話、お金のこと、等々。
親は子どもは何も分かっていないと思って話しをしているのでしょうが、
子どもたちは聞いていないふりをしながら、
実はいろいろなことをしっかりと聞いています。
(就学前、幼児の頃からです。)

いくら本人が心配したところで、どうこうできる力もないのに、
悩むために不必要なエネルギーを消耗していきます。

そんなですから、学校で友達関係に悩んでしまうと、
それに立ち向かうだけのエネルギーがなく、
保健室へ行くことが多くなったり、不登校になってしまったりする場合もあります。


つい30~40年くらい前までは、大人たちは、
難しい話をするときには、子どもを寝かせてからしたものです。
それだけ、大人と子どもの時間ははっきりと分かれていました。

しかし、今では、夜遅くでも子どもたちが起きているようになって、
子どもと大人の境界が曖昧にあり、
その結果、聞かなくても良いことを聞かされることになっています。

子どもたちにはまだ複雑な思考力はありませんから、
たとえば、自分の前で親がけんかをしているのを見ると、
「自分が良い子じゃないから親がけんかするんだ。
良い子にすれば親は仲良くなるんだ」と勝手なストーリーをつくりあげて
自分自身がそれに縛られて生きていくようになります。

子どもの心の健康のためにも、子どもの前ではけんかをしないようにし、
難しい話しは子どものいないところでしてあげるなど、気を配ってあげてくださいね。


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