子ども相談室 すきっと

子どもと自分を育てるブログ

24.いじめの相談を受けたら…

2013-09-25 20:27:59 | 小・中学生の頃

今、学校はいじめに対して、とても一生懸命取り組んでいます。

しかし、学校では一人の先生がたくさんの子どもたちを見なければならないので、
全てをすべて、把握することはとても大変だと思います。

また、高学年にもなると、先生の見ていないところで、
気づかれないようにやりますし、
いじめられている子も、なかなか先生には相談しづらいものです。


では、私たちにできることはないのでしょうか…。


近所の子や知り合いの子、親戚の子など、自分の回りの子どもで、
噂で「いじめを受けている…」ということを聞いたことはありませんか?
もし、その子があなたにとって大切な子なら、
直接その子に「イヤなことをされていないか」聴いてあげてください。

子どもにとって生活圏の中にいる大人(親や先生)には、
なかなか相談しづらいものですが、
少し距離のある相手には比較的相談しやすいところがあります。

話を聴いて、直接どうこうすることはなかなかできませんが、
「そうかそうか。大変だな~。つらいな~。苦しいな~」と聴いてあげて、
「先生や親に話しをするんだよ。相談して良いんだよ」と言ってあげるだけで、
少しだけホッとすることができます。

「イヤなことだらけだけど、良いことは少しもないのかな?」と
視点を変えさせてあげることも、元気が出てくるかもしれません。

とのかく、聞くときには、意見は言わず、
しっかりと聴いてあげる(はき出させてあげる)ことです。

そして、2~3日したら、またその子と連絡を取ってあげてください。
そして、その後どうなっているか、聴いてあげてください。
大事なのは、「あなたは一人ではないよ」「気にかけている大人がここにいるよ」
というメッセージを送ってあげることです。

孤独にさせないことで、子どもたちに勇気とエネルギーを…。
まず、自分にできることから、一歩ずつ始めましょう。


 


23.学校で子どもが心配なときには…

2013-09-21 09:52:38 | 小・中学生の頃

学校で仕事をしていると、いろいろな保護者に出会います。

多くの保護者は、
子どもが困ったときに担任に相談して
一緒に解決していくのですが…。

中には、
一方的に担任や学校を非難したり、
担任を飛び越えて管理職の先生に文句を言ったり、
さらにそれを飛び越えて、
教育委員会に文句を言ったりする保護者も少なからず存在します。

もちろん、いじめなどに遭っていてもなかなか対処してもらえないなど、
急を要するときもありますから、全てがすべてそれが悪いというわけではありません。

しかし、もともと学校というところは
子どもたちにとっては、楽しい場であると同時に苦しい場でもあるのではないかと思います。
次々新しいことを学んで行かなければなりませんし、
日々集団の中でいろいろな人と関わらなければなりません。

担任はそんな中で30人前後の子どもたちを見ていくわけですから、
見過ごしてしまうこともあるでしょう。

そこで、元気が無いなど心配なときには、
「最近、うちの子元気が無いのですが、学校でのようすを見てもらえますか?」と
担任にお願いすると、
それ以降、気にして見ていってくれますので、
気づかないでいたことにも気がついてくれたり、
もし困ったことがあれば助けてくれることもできるようになります。

その後、1週間くらいして「どうですか?」と聞いてみれば、
先生もいろいろなことを教えてくれると思いますよ。
それでも改善が見られない場合は、
スクールカウンセラーに相談することをお勧めします。

スクールカウンセラーは、ちょっとした心配事から、
本人の環境調整の手伝いまでしてくれますので、
こんなこと相談しても良いのかしら…なんて思っているくらいの内に
相談した方が、解決も早く気持ちが楽になりますよ(^^)。

それでもうまく改善されない場合、
いよいよ教頭先生などに話を聞いてもらってはどうでしょうか?

何事も順を追って…。


22.子どもをほめられない時は…

2013-09-18 23:31:40 | 小・中学生の頃

子どものことでお母さんとカウンセリングをしている時に、
「子どもをほめてあげてください」とこちらが言っても、
「ほめられないんです」と答えるお母さんがいます。

いろいろな理由が考えられますが、
その中の一つに、お母さん自身が親にほめてもらった経験がない
…という場合があります。

中には、「ほめるとそこでその子の成長が止まってしまう…
だからほめない」…という方もいましたが、
その人にとってほめないことは子どもに期待している…ということで
決して本人を否定している訳ではないのです。

でも、やっぱり子どもにしてみたらほめて欲しい。

昔なら親がほめてくれなくても、お祖父さんやお祖母さん、
近所の人、先生など、まわりにほめてくれる大人がたくさんいました。

勉強ができなくたって、走るのが速い、歌がうまい、
お手伝いしてエライ、下の子の面倒をみてエライなど、
いろいろなことを評価してくれる大人がいました。

しかし、今の時代、関わってくれる大人はそう多くはありません。
だから意識してほめてあげないと、子どもたちは自信をなくしてしまいます。

でも、自分がほめられた経験がない場合、
どんなタイミングでほめたらいいのか、
どんなことでほめたらいいのかやっぱり悩んでしまいます。

そこで、まずは「ありがとう」から練習してみてはどうでしょうか。
子どもが何かしてくれたときには、「ありがとう」と声をかけてあげる。

それは、ほめてもらうのと同じくらい
子どもの心を豊かにするための効果がありますよ(^^)。


21.質問:イライラしたときに書き出したり、日記等をつけた方が良いですか?

2013-09-11 00:08:54 | 自分のこと

子育てをしていると、時間に追われたり、
子どもが言うことをきいてくれなかったりなど、
思うようにいかないことも多いので、
イライラしてしまうことも少なくないと思います。

気持ちを誰かに聴いてもらえるとすっきりするのですが、
いつもいつもそんな相手が見つかるわけではありません。
また、上手に聴いて(受け止めて)もらえないと、
それがまたイライラを誘う…ということもおきてきます。

イライラした状態で子どもたちと接すると、
怒らなくて良いところで怒ってしまい、
さらにイライラが募り、怒っている自分に自己嫌悪してしまったり
…なんてこともあるかもしれません。

そんな時、「書く」ということは、頭の整理になります。
ついついイヤだったことや困ったことを書いてしまいがちですが、
日記を書く(書き出す)コツは、
良かったこと楽しかったことうれしかったことなどの事実(出来事)を書いていくことです。

日記などは、書いた後読み返すこともあるかもしれません。
そんな時、良かった出来事(事実)を書いておくと、
読み返した時に、その時の気持ちが蘇り、
「そうだった、そうだった」と明るくなり、元気がでてきます。

また、日頃から良い面を見るようにしていると、
日々の生活の中でも、自然とうまくいっているところを探すことができるようになり、
結果的にイライラすることが減っていきます。

良いこと日記、始めて見ませんか?


20.親子関係の逆転

2013-09-07 11:00:32 | 小・中学生の頃

兄弟が何人かいるとその中に一人が、
また一人っ子の場合はその子が、
親の話し相手になっていることが少なくありません。

仕事から帰ってきたお母さんに、
「お疲れ様。大変だったでしょ」なんて
気の利いたことを言う子には要注意です。

母親もついつい
「そうなのよ~。OOさんがね。いやんなっちゃうのよ~」
なんて話し始めたら、もぅ大変。
気のきく子は、「うん、うん…」なんて聴いてくれますから、
話しはますますエスカレートしていきます。

本来、親が子どもの話を聴いてあげる立場なのですが、
誰でも話しは聴いて欲しいので、
ふと気がつくと親子が逆転した関係になっています。

また、子どもは無意識に親を支えることで、
家族内での居場所をつくろうとするので、
自分の大変さを話せなくなってしまいます。

子どもたちも、毎日学校でいろんなことがあります。
「話したいけど話せない」+「親の気持ち」までしょってしまったら、
心の余裕がなくなり、何かをきっかけに学校に行けなくなってしまう…
なんてことが起きてしまいます。

子どもの話…、聴いてあげてくださいね。(^^)

 


19.学校に行けない気持ちをくみ取る

2013-09-05 23:53:11 | 小・中学生の頃

中学校で仕事をしていると、
不登校の子どもたちと関わることが少なくありません。
本人と会えればいいのですが、
それがなかなか難しい。
本人のことを心配して相談に来るのは、
やはりお母さんが多いです。

子どもが不登校になると、
自分のかかわりが悪かったのではないかと
お母さん自身が自分を責めている場合もあるので、
まずはお母さんの気持ちを支えていきます。

今の時代、親ががんばっていても、
誰が不登校になるか分からないのです。
同じエネルギーを使うなら、
これからどう子どもとかかわっていくかを考えることが大切です。

どうしても学校に来ないと先に進めない…と
親も先生も支援者も思いがちですが、
長い将来を考えたとき、
無理をせずに安心できるところで
エネルギーを貯めることも必要な場合があります。

本人がどうして学校に行けなくなったのか、
本人の気持ちをくみ取れるよう、
また本人が動き出すのを待ってあげられるよう
お母さんやお父さんと、また先生とともに本人を支えていくことが、
大切だと今は考えています。

人生は、まだまだ長いのですから…

カウンセリングルーム 「すきっと」
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kappara/sukitto.html


18.子どもが変わる瞬間

2013-09-04 20:56:21 | 小・中学生の頃

地域でやっている子どもたちの集まりで、
いつもやんちゃで、困ると「へへへ~」なんて言ってごまかしていた男の子が、
学校であったちょっとイヤだったことをぽそっと話してくれました。
珍しいな~と思いながら、「そうか~、大変だったね~」と聴いてあげたら、
その子はちょっと驚いた表情をしていました。

ちゃんと聴いてもらえたことが、今まであまりなかったのかもしれません。

自分の気持ちを上手に言葉にできる子は、
聴いてくれる人を見つけることも上手ですから、
話を聴いてもらって心を整理することができますが、
伝えるのが苦手な子は、こちらが丁寧に聴いてあげないと
途中で話すのをやめてしまったり、あきらめてしまいます。

今までは片づけもあまり手伝ってくれたことがなかったのですが、
その日は自分から率先して片づけを手伝ってくれました。

子どもたちは、ちょっとしたことをきっかけに変わっていきます。

それを見逃さない目を大切にしたいですね。


17.先回りしない

2013-09-04 05:49:07 | 赤ちゃん~入学前まで

大人は、ついつい子どもは活発(であってほしい)…と思いがちですが、
子どもの中にはのんびりした子もいれば、大人しい子もいます。

具体的には、
みんなが遊んでいるのに少し離れたところからそれを見ているとか、
友だちと遊ばないで好きなことに熱中しているとか。

でも、その子たちがいつまでもそうかというと、
そうばかりではないかもしれません。
のんびりでもゆっくりでも、自分なりに楽しんでいる子は、
何かをきっかけに少しずつ行動範囲を広げていくことができます。

ただ、親が「この子は大人しいから友だちをつくることが難しい」とか、
「自分の気持ちを人に話すことが苦手なんだ」と心配して、
不安なときや困ったときに母親の顔を見ればすぐに察してあげて動いてあげる…
ということが続くと、子どもは動き始めるチャンスを失って
困るといつも母親の顔を見る
母親がいないと(困って)固まってしまう、固まると誰か大人が助けてくれる…
という行動パターンが身についていってしまいます。

先回りして手を貸してしまうのは、大人の不安からです。
子どもの様子をよく見てあげて、その子なりに楽しんでいるようなら、
そっとようすを見守っていってあげることも必要かもしれませんね。


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