子どもを育てていると、誰にでも何度か離婚したいと思う時があります。
学校のスクールカウンセラーとして仕事をしていて、
いろいろな相談を受ける中で感じるのは、
今のお母さんたちは忙しすぎるということ。
また、お父さんたちはお母さんたちの置かれている状況を知らなすぎるということ、です。
離婚したいというのは、
「毎日の忙しさから解放されたい」
「今の生活をコントロールできるようになりたい」
という気持ちの表れではないでしょうか。
それほど、毎日の生活に忙殺されていませんか。
結婚するまで、子どもができるまでは、自分の時間は全て自分のものでした。
しかし、結婚すると相手と共有する時間が必要になります。
好きで付き合っていた時は、相手に会う時間は自分が「会いたい」と思った時間ですから、
時間がコントロールできている状態です。
ところが結婚して一緒に暮らし始めると、
どちらかが、掃除、洗濯、食事の用意、片付けなど、日常の身の回りのことをしなければなりません。
さらに、子どもが生まれれば、それに子育ても加わってきます。
昔サラリーマン家庭では、
男性が家族を養うために働きに出て、
女性が家庭で家事と育児を行うという役割分業がなされていました。
不思議なことに、時代は変わり男性も女性も働く時代になったにも関わらず
家事や育児は女性がやるものだと今でも思っている人が多くいるのです。
それは、男性にも女性にも言えることです。
でもどう考えても、
女性(妻や母親)ひとりで
仕事をしながら
掃除、洗濯、食事の支度
子ども園への送り迎え
小学校の支度に勉強や持ち物のチェック
塾や習いものの送り迎え なんてできるわけがありません。
忙しさの中で横を見ると、夫(父親)はゲームや趣味に興じている
となれば、怒りもわいてくるのは当たり前です。
それを夫にぶつければ、
夫はあなたを避けるようになり、
避けられると悲しくなり
もっとイライラしてきてその気持ちをさらにぶつけてしまい
(または黙って口を利かなくなるなど)
あるとき、夫からきつく当たられるともう気持ちが混乱して
「わかってもらえない」「この人とは一緒にいたくない」という想いが出てきて
離婚の文字が頭をよぎるようになります。
夫がDV、ギャンブル依存、働かないなどの場合は、別れることに考える余地はありませんが、
そうではない場合、
夫(父親)は妻(母親)が何にイライラしているのかわからない状態だったり、
何をやってあげたらいいのかわからないで混乱していることがよくあります。
子どもが不登校になり、母親が相談に来てくれてもなかなか事が進まない時、
父親にも一緒に来てもらうことがあります。
今の家庭の状態(母親が何に困っているのか)を第三者の立場から分析的に父親に伝えると、
自分がどのように動いたらいいのかがわかり的確に動いてくれる方も少なくありません。
そして父親が動き出すと、家族の関係が大きく変わっていくことを何度も目にしてきました。
まずは、一人で落ち着ける時間を確保しましょう。
仕事の帰り、コンビニの駐車場に車を止めて15分仮眠をとりましょう。
外へ出て、公園のベンチに座り、近くの木を見上げて深呼吸をしましょう。
結婚していること
子どもがいることは本当はとても幸せなことなのです。