明け方の眠りは浅く気まぐれに目を覚ます。
うたた寝をしながら目覚ましの音を待つ。
いつもどおりの月曜日の朝、少し家を出るのが遅れる。
出社し、いつもどおりに仕事を始める。
PCを立ち上げ先週の図面に目を通す。
今日も朝から飛び込みの仕事で、手持ちの仕事がなかなか減らない。
期日までに終えることができるんだろうかと、仲間内で話しながらカレンダーを眺める。
まぁ、それも慣れたもの…
取り急ぎ頼まれたデータを二つスキャンする。
保存したデータのファイル名を変えましょう。
と、一つ目のファイルの名称を変換し保存した時、二つとも同時にきれいに(1)(2)とに名変変換されたファイルとなった。
その静かで鮮やかなパラレルシフトに、私は確信する。
「あぁ、わかった…」と
私は、知った、そう感じた。
あり得ない現実を冷静に観察し、そうだ、現実はこのように
「起きてくる」ものなのだ、と深く腑に落ちる。
現実は流動化している、変わる、大丈夫、と確信する。
なんの根拠もない確信、静かでそれはとても穏やかだった。
何故、いつものような派手な並行現実を体験した瞬間ではなく、今わかったのだろう?
そして、私は何をわかった、と確信したのだろう?
あまりの心の静けさの中、私は、自我は、何を確信したのか理解できない、言葉にできない。
あの、知った、という感覚。深い所で腑に落ちる感覚。
何故だ?
自問自答する。
ああ、そうか…
昨晩私は自分の内なる声を心の声として受け止めました。
それを魂の声とは気づかずに。
魂の声、それはかすかな予兆。
誰にも邪魔されず自我に打ち消されず
ふと沸き起こる、そう、それは起きてくる声。
魂はささやき、意識は誘導する。
自我は受け止めきれずに、迷走する。
魂の声は一言でいうと
「ピュア」
あまりに純真すぎて、
気付いたら最後
もう、自我は観念するしかないみたい