STRATEGY-11:フッキングとファイティングのメカニズムを考える 2
さて再び、スピナーベイト攻略編です
今回は前回までに続く、最後のファイティング編
前回でのフッキングが巧くキマったら、あとはターゲットとのファイティングとなります
ここで勝つも負けるも使い手の腕しだい
魚を巧く水上まで引き上げれば人間の勝ち
魚が巧くルアーを振り払えば魚の勝ちとなるワケですね...
勿論、普通に巻いてきても捕れるワケですが、やはりここでもテクニックの差がゲット数に大きく作用してきます
それらを全ての「生物と物質」を介する「物理的作用」を理解していれば、同じ魚でもファイティングは非常にラクにカンタンに、かつ有利になります
その多くの「物理的作用」が「ひしめき合う」、ファイティング・メカニズムとは...
ACT-2:ファイティング
ターゲットを巧くフックアップしたら、いよいよ魚との「格闘」、ファイティングとなりますよね
ここではスピナーベイトのメインターゲットである、バスをメインに考えていきましょう...
勿論コレは、ファイティング時のスピナーベイトのヘッドブレを抑えて外れにくくする効果もありますが、その他のルアーもよりバラシを最小限に抑える基本テクニックが多いです
なので、これから述べる全てのテクニックは、様々なルアーでのファイティングにも非常に有効かつ重要なメソッドです
そしてここではやはり、その物理的メカニズムを、ここでしか見られない独自の視点で解析していきたいと思います...
魚はルアーに掛かると激しく暴れますよね
そして、逃げようとして走ったり、カバーに逃げ込もうとしたり
更にバスはジャンプしてルアーを外そうとする特性を持っていますよね
ここにも細心の注意が必要です
ここに、普通にファイトするだけでは「不十分な要素」が隠されています...
ACT-2-2:ロッドワークのメカニズム
よくプロがやっているような左右に倒しながらの派手なロッドワーク
しかしコレはプロの見せ場でもあるので、多少オーバーアクション的な「見せ」もありますがダテではない...
中にはたまに意味を理解せず、パフォーマンスだけでやってるようなフォームもありますが?それはまた逆の別次元として置いといて...
コレらの写真のロッドワークにはしっかりとした「意味」という必然性と「物理的作用」と言うメカニズムが含まれています
プロはそのテクニックを確実に捕るために、意味を分かって本能かつ必然的に使っているのです
バスとのファイティングにはこの様々なロッドワークが非常に重要なウェイトを占めます
では何故そうなるのか考えていきましょう...
よく餌釣りなんかでヒットしてやり取りしてると、「竿を立てろ!」なんて言う親切なベテランギャラリーの方とかいますよね
これは正解で非常に意味があるありがたい言葉です
まあ、(図b)の「反作用」により、根に潜られないようにとかの意味もありますが、要はロッドの弾力を生かせと言う事ですね(図a)
のされてしまっては、ロッドの弾力によるショック吸収率が0となり、「プッツン!」と言うワケです
しかし、バスフィッシングにコレをそのまま応用しても巧くいかない事も多い
よく、このロッドを立ててのファイトで、ジャンプ一発でバラされた経験をした覚えがある方も多いのではないでしょうか
そこに、このジャンプ連発の習性を持つバスとのファイトが、一筋縄でいかない理由が隠されています
そしてここで、様々な「ロッドワーク」のメカニズムが非常に重要かつ不可欠な要素となってきます
そのメカニズムとは...
ACT-2-3:ロッドワークのメカニズム 2
ロッドを立てるだけではジャンプを阻止出来ない
さて、ロッドを立ててのファイティングではまんまとバスに逃げられてしまいました
では何故そうなるかから、考えていきましょう...
まず、バスがジャンプしようとした時ロッドを立てていると、上へのジャンプの方向と同じ上方向に力を与えてしまいます
つまり、バスがよりジャンプしやすいパワーを与えてしまった事になるんですね
しかもその時のラインは角度上、完全に水上に出てしまっていてバスがヘッドシェイクにより物理的にフリーにフックを外しやすい状態になっていたはずです
ロッドを倒せば、このジャンプのパワーも最小限に抑え込む事が出来ますが、それでは先述の、のされてプッツンになってしまいますよね
そこに先述の「左右のロッドワーク」が「非常に重要になる要素」が隠されています...
ACT-2-3:ロッドワークのメカニズム 3
タテにして出来る事はヨコにしても出来る
矢口先生の魚紳さんからのフライフィッシング講座、「ヨコのモノをタテにする」とは全く逆の理論ですがメカニズム的には全く同じです
先述のロッドの弾力を生かす「ロッドを立てろ!」ですが、ジャンプしようとするバスには同方向に有利に働いてしまいました
でもこの「ロッドを立てろ!」はヨコにしても出来るんですね(図c)
要は、ラインとロッドに角度をつけて、ロッドの弾力をヨコでも活かせば良いだけです
バスが走る方向の対角線上にロッドを寝かせれば、ロッドを立てたのと同様にロッドの弾力が最大限に生かせると言うワケです
しかもコレだとロッドティップ位置が低いので、バスがジャンプした時に水中にラインが保持されることも多く(図x)、ラインと水の抵抗により下方向にジャンプを阻止する力も働きます(図y)
この「効果」でラインによりルアーが下側に引っ張られ、ヘッドシェイクした時もルアーがフリーになりにくく、外れにくい効果も生まれるワケですね
しかもある程度のサイズならジャンプをねじ伏せる事も可能なので、よりバラシも最小限に抑えられます
更にこのテクニックは、勿論バスの走りを「止める」効果もあるので、横方向などのカバーに逃げ込もうとする事も阻止する事ができます(図z)
このように、この左右に倒すロッドワークは、バスをジャンプさせない、カバーに入り込ませない、バスの走りを止める等の様々なメリットがあるワケですね
勿論、水底の隠れ家に逃げ込もうとした時はロッドを立てて阻止すればいいワケです
そして、またジャンプしようとした時はロッドを倒してねじ伏せる
この繰り返しでバラシというミスを最小限に抑えられる筈です
ACT-3:ファイティング・シミュレーション
では最後に、以上全てを踏まえて、より各メカニズムを分かりやすく説明したいと思います
ここでは、想定されるフックアップからランディングまでを、ファイティングのシミュレーション的に、ロープレ形式でやってみたいと思います
1、フッキング編の通りに巧くフックアップに成功
コマンド?→ファイティング開始!
2、即座にバスが右方向に走りジャンプしようと上がってきた
コマンド?→ロッドを対角線の左方向に倒し、走りとジャンプをねじ伏せ
3、一転、バスは水底の藻穴に逃げ込もうとした
コマンド?→ロッドを立てて逆方向の力を発生させ侵入を阻止
4、侵入を阻止されたバスが、今度は左のカバーに走った
コマンド?→ロッドを右方向に倒しカバーへの侵入を阻止
5、以上の繰り返しでようやく弱ったバスが寄ってきた
コマンド?→最後まで油断せずラインテンションが緩まないように、ロッドとラインに角度をつけてランディング
(※ここで油断すると、ラインが緩んでルアーが外れる事があるため)
以上が、結構ありがちなファイトパターンの集約ですね
バスの動きに応じてコチラが対応すれば、ずっとファイティングがラクになると同時に主導権をバスから奪い取るコトも出来るワケですね
単純にロッドを立てるだけでなく、この様々な「ロッドワーク」を駆使すればより確実にゲット数を上げる事が可能なワケですね
そしてこれらのファイティング・テクニックは、バスと同じようなファイトパターンを持つ他のターゲットにも非常に有効なテクニックです
最後に... 結局、ターゲットを確実に上げるも上げないも、アングラーの知恵と腕次第なんですよね...
そして、様々なターゲットの様々なファイトパターンを全て見極めて勝利すれば、「常にランディング」という、勝利の「エンディング」が待っている事も付け加えておきます...
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