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私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

WOWOWシナリオ大賞★Go Ape ゴー・エイプ

2009-03-29 | ドラマ・映画・演劇・アート
Go Ape/ゴー・エイプ
WOWOWシナリオ大賞『Go Ape ゴー・エイプ』見どころ
岸谷五朗 /城田優/杉本哲太/名高達男/金子賢/モロ師岡/波岡一喜 /鈴木蘭々/李麗仙

バーディの最終回待ちの間になんとなくつけて流してたのですが
・・・のですが、結局目が離せなくてバーディを見ることができなかった~;
・・・というわけで、録画を見るとして(ゴメン、バーディ;;。

いやは、めっちゃ面白かった!!!!!
NAL的にはここんとこのドラマ低調を吹っ飛ばされた感じ。

なにコレ!@@ と思ったら
シナリオ大賞作品でしたか、超納得。

はじめはよくある痛い系の暴力ものかな~、だったらヤダな〜、と思ったのですが
ここまで徹底的にやってくれちゃうと、
すでにスラップスティックなお伽話レベルだな、と。

どれだけ殴り合っても、縛られても、ガス爆発に巻き込まれても、
銃で足を撃たれても、車の上に落下しても、警官がいても&警察署でも;、
人前でも、TVで全国ライブで流れても、力尽きても
ひたすら殴り合う。

まさに理屈ではない子どものケンカ。
・・・って、たしかに大人になってしまうと
ファンタジーなのかも。
1st.ルパン三世のルパンと五右衛門、
カウボーイビバップのスパイクとアンディ、
そういう気合いの入った&損得なし、上下なしのケンカっぷり。
でもそこにある2人の鬱憤は、もっと重くドロドロしてるのだけれど・・・。

で、社会をなめてたり悪ブってたり、
日和見やエセ正義やヒエラルキーや力関係や、
不良学生、政治家、組関係、おエライさんの(バカ)息子・・・
ある意味「大人」のプロトタイプのような人間たちが
それぞれの方法論の中で自滅していく快感。
その巻き込まれ系ドタバタぶりもまたダーク・ファンタジー。
真面目な刑事がぬれ手に粟なのは、お伽話の「いいおじいさん」的役割のようで
めでたしめでたしな感じ。

おやじ狩り、ライフル銃や大麻、そういう「旬」な要素を加味しつつも
変にわかったような解説型(説教型)の解釈に流れず、
エスカレートするケンカに徹したのがよかった!
(言い換えれば軽く扱いすぎなのかも、ですが
だからこそのダーク・ファンタジー)

2人がこれからどうやって生きていくのか、
それは語られることはないけれど、
でも大人ぶる(大人ぶるという言葉の意味を改めて噛み締めつつ)ことなく
しがらみや常識や世間や体裁や、そういうもの一切眼中になく
本能むきだしのぶつかりあいができる、
猿になったこの2人は何があっても大丈夫、そんな感じがする。

主役の2人がとんでもなくよかった!
岸谷五朗さん、ひさびさにTVで見た気がするけど、
さすがSETの看板しょってただけある存在感。
屈折した卑屈さ、ストーカー行為やおどおどした暴力、
エリート憎悪な逆恨みからラストへの暴走ぶり、
いや、キモ怖かった。
城田優さんは、『交渉人』でのサイコな真里谷役が秀逸だったけど
今回もよかった!高校生には無理があるケド(汗;)
鼻血でも血ヨダレでも彫刻のようなキレイな顔は崩れず!拍手。
すべてに無関心で、でも本当は深く傷ついてる「子ども」な感じが出てました。
(余談ながら、私の中での薔薇十字探偵・榎木津礼二郎は
現時点で水嶋ヒロくんか城田優くんなのですが、
今回の演技で、城田優くんに決まりかも。)

杉本哲太の絵に描いたような刑事っぷり、
名高達男の絵に描いたような政治家っぷり、も
海外ドラマ並にシンプルでストレートな表現でよかった!

すっごい役者さんとスッゴイ脚本に乾杯!

岸谷五朗、城田優出演ドラマ『Go Ape(ゴー・エイプ)』
WOWOWドラマ「Go Ape」制作会見
WOWOWシナリオ大賞
城田優 公式ブログ
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