DREAM/ING 111

私の中の「ま、いいか」なブラック&ホワイトホール

インセプション★7/28 吉祥寺スカラ座

2010-07-30 | ドラマ・映画・演劇・アート

『インセプション』見て参りました。

面白かった!★4.5

軽いネタバレがあるかもしれないので
先入観なしに見たい方はご注意ください。





意識の階層化、夢と現実の曖昧化というテーマは
新しいようで古いようで、
そこに夢盗っ人な要素を盛り込んだのが新しくて
うまく消化できていましたー。

他者の脳内にダイブする、という作品なら
『RD 潜脳調査室』〔アニメ)
『ザ・セル』

誰かの夢、仮想現実という作品なら
『ビューティフル・ドリーマー』『イノセンス』(押井アニメ)
が近いのかな?と思ったけど、
いや、非現実を現実視する点では『アヴァロン』(押井作品)
アクションものという点では『マトリックス』。

見ながら、一瞬
「ミクロの決死隊」も頭をよぎった。
(タイムリミットもの代表)

ってこの手の現実/非現実作品は
私にとっては、どうも押井守監督と、P.K.ディックの
専売特許的認識があるんですが、
いいかえれば、とっても好きなテーマなわけで、
美味しくいただきました。

ディカプリオの持ち味だと思われる、
独特のウエット感は、
ちょっと粘っこいんだけど、
渡辺謙とのバランスはよかったかも。

個人的には、妻との病的な関わり方が
スティーブン・キング的ホラーでありました。
(どんな幸せな関係にも終わりはあるのね・・・)

映像はよくできてはいるけど、
最近の大作映画を見慣れていると、さほどびっくりはしないかなー。
でも、エッシャー的表現はかなりツボ。
それ以上に、キリコの絵のような虚無空間に心魅かれた。
波打ち際は『猿の惑星』っぽくもあり、
悪夢の象徴のようなニュアンスも想起しつつ。

あと、繰り返し出てくる子供たちが
ちょっとオカルト要素感じる描き方(顔が見えないからだと思われ)
で、そのへんもうまいなぁ、と。

夢の中のルール、特に時間感覚が、とても面白かったです。
どうやって夢を作るのかは、ちょっと急ぎ足すぎた気もするけど
なにを省くか、でいれば、そこは見る側のイマジネーションに
頼ったんでしょうか。

押井守、P.K.ディックが好きな方には相性いいんじゃないかと
思います。


■7/31の111のみどころ



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 6年目に入りました☆ | トップ | 有元利夫ー天空の音楽★8/5 都... »
最新の画像もっと見る

ドラマ・映画・演劇・アート」カテゴリの最新記事