ニューパルサーSP-Bをアミューズメント仕様に改造する

ニューパルサーSP-B（山佐）

GNDをさがす

まだ電源は入れないで、１BETスイッチの配線を追います。CN５に赤と黒の配線がつながっています。デジタル回路でスイッチの２つの端子の片方はGNDです。今は２つのどちらがGNDか？不明です。いま、仮にCN6②青をGNDだと仮定します。CN３はメダルセレクターの配線でセンサーにつながっているのでGNDがあります。CN6②青と導通している（つまり、抵抗値ゼロ）ところがあるはずです。

アナログテスターを用意してください。

テスターを抵抗値が計れるレンジ（Ω）に合わせます。

赤の電極と黒の電極を接触させます

針が右に振れます。２つの電極が接触するということは抵抗値がゼロということですから、ゼロオームアジャスターのつまみで針がゼロの位置を示すように調節してください。

テスターの黒の電極をCN6②青に固定して、赤の電極でCN１３の７か所の端子と導通を確認してみましょう。残念ながら、CN6②青と導通しているところはCN１３にはありませんでした。このことはCN6②青をGNDだと仮定したことが誤りでありGNDはCN6①赤であることを証明しています。

導通を調べるときにピーと音で知らせてくれるデジタルテスターでは注意が必要です。●●オーム以下で発音する、この●●オームが高く設定されているテスターでは、ドッチかなー？って調べたらどっちも音が鳴る。どっち？ってことになりかねません。アナログテスターの針の動きでみることにしましょう。詳細はテスターで導通チェックをご覧ください

電源の確保

アミューズ仕様基板は電源を持ちません。パチスロの電源からDC24VとGNDを横取りしてつなぎます。アミューズ仕様基板には三端子レギュレーターというトランジスターが搭載されていて７８１２で２４Vを１２Vに落とし、さらにその１２Vを７８０５で５Vに変換してマイコンを動かしています。

メダル投入疑似信号

ニューパルサーSP-Bはメダルセンサーが３個あります。このそれぞれにメダル投入疑似信号を送らなければなりません。テスターを使ってでセンサ信号の位置は調べられます。

アナログテスターをDC電圧が計れるレンジにあわせて、黒の電極をGNDに固定します。電源を入れて、赤の電極でCN13の７か所の端子の電圧を計ります。メダル投入時に電圧が変化するところがあります。テスターの針が①５Vから０Vに下がるところ、②０Vから５Vに上がるところがあり、そこがメダル投入信号の端子です。①がアクティブロー、②がアクティブハイです。

テスターでわかるのはここまでです。

実際にどのような疑似信号を送ればいいか？を調べるにはオシロスコープで波形を読むことが必要です。

オシロスコープの波形のタイミングチャート

これと全く同じ波形を発生させるプログラムを作成して、マイコンに書き込んで回路にのせてアミューズ仕様基板とメダルセレクター回路の間に割り込み配線します。

MAXBETを押すとメダル投入疑似信号が割り込み回路のマイコンを作動させ、オシロスコープで調べた波形と全く同じ信号がパチスロ本体に送られます。アミューズ仕様基板はパチスロのブロッカーコイル信号をかんししていますので、ブロッカーが閉じたときだけメダル投入疑似信号を出力するので、メダルを投入しなくても、プレイヤーが100円を投入して得たクレジットの範囲でプレイできるのです。

メダル払出疑似信号

小役が当選するとパチスロの主基板はDC24Vをメダルホッパーに送ります。アミュズ仕様改造では、メダルホッパーは一度切り離します。そして、このホッパー駆動信号はアミューズ仕様基板に入力されます。DC24Vをマイコンに取り込むわけにはいけませんので、アミューズ仕様基板上ではフォトカプラーで５Vのデジタル信号に変換しています。マイコンは駆動信号を受けて払出疑似信号を送ります。パチスロがこれを認識すると払出が完了しメダルホッパー駆動信号が止まって、メダル払出疑似信号も止まります。アミューズ仕様基板は小役の枚数を数えるのではなく、回った⇒信号出力、止まった⇒信号出力停止を繰り返しているだけなのです。

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