ある女性のお話
母は私が14歳の時、がんで亡くなりました。41歳でした。
これまで、母が生きていてくれればと思わない日はありませんでした。
日々の買い物や夕飯の支度、
結婚式の時は着物やドレス、婚礼家具を一緒に選んでほしかった。
子どもを出産する時は、そばにいてほしかった。
子育ての悩み相談にも乗ってほしかった。
実家への里帰りや母と二人だけの「女二人旅」
いろいろなシーンで、私はいつも実母の姿を追い求めていました。
1歳年上の主人とは友人を介して知り合い、
出会って30年、結婚して23年がたちました。
主人と初めてのデートは、彼の実家でした。
その時、義母に会ったかどうかは覚えていませんが、
義母との出会いから30年になります。
東京に住む義母は、結婚後に行き来した時も、
未熟な私を「長男の嫁」と呼ぶこともなく、
いつも「ありがとう、ありがとう」と優しく接してくれました。
「二人だけの旅行」を除いたすべてを、義母がかなえてくれました。
今年の母の日は過ぎましたが、感謝の思いでいっぱいです。
まるで亡き母が、義母の元へ導いてくれたようで、
きっと、あの世で安心してくれていると思います。
まだ実現していない「親子二人旅」は、
私が義母へのプレゼントとして、近いうちにかなえたいと思っています。
お母さんありがとう。楽しみに待っててね。