Toshichanの独り言

海外、国内旅行の旅日記。私の俳句手帳、などなど筆の進むままに書き連ねてまいります。

インド お釈迦様の足跡をたどる その4

2015年09月07日 | 旅行

●バナーラス

・ここはガンジス川に沿った町で、ヒンズー教の聖地の一つであり、信徒がガンジスの沐浴などに訪れる地である。我々は早朝起きて船でガンジス川に乗り出し、朝日を待った。何艘もの小舟が川にこぎ出している。日の出とともに皆で般若心経を唱えた。
その後ガンジス川に花を添えた燈明を流した。
水鳥が餌を求めて飛び交っていた。

・バナーラスに来る途中、たまたま葬式に行きあった。鳴り物入りで赤い布でくるまれた死体を皆で担いで川べりにある火葬場に運んでいく。薪で燃やす。燃えた死体は灰になり、それを前の川に流す。人は死ぬと輪廻転生するので魂の抜けた死体はもはや用はないと言うことだろう。バナーラスでもガンジスの川岸で薪で火葬していた。そしてその灰をガンジス川に流す。子供は焼かずにそのまま流すそうだ。

・沐浴している人も多い。泳いでいる人たちすらいた。日本人ならたちまち死ぬだろうな。瞑想中の人もいる。また死に水としてここの水を持って帰る人も多いと聞く。傍らで洗濯をしている人もいた。宗教的情熱と混沌。インドの大きなエネルギー!

 

 

●タージマハル

・アーグラに着いた。ここにはあまりにも有名なタージマハルがある。17C、ムガール帝国(イスラム)の皇帝シャージャハーンがなんと亡きお妃のために建てたお墓であるそうだ。遠くから見れば立派な宮殿としか見えない。白い大理石がまぶしい。これを建造するのに22年の歳月と巨額の富を持ってし、国を傾けたそうである。最後には子供に幽閉されたとか。

・しかし、そのおかげで今、全世界から観光客を集めている。インド観光と言えばタージマハルがまず最初に頭に浮かぶはずだ。この話、ドイツのノイシュバンシュタイン城と同じである。あの城の造営などによりバイエルン王国の財政は傾き、皇帝ルードビッヒ2は最後は幽閉され暗殺されたとも聞いているが、今 世界中から観光客を集めて大いに貢献している。何が正解になるのか分からないですね。

●本物の仏舎利に出会う。

インド国立博物館。カピラ城跡で発見された仏舎利。この骨は本物のお釈迦様の骨だと言われている。この前で我々は最後の法要を営んだ。

 

●ツアー一行

ツアーは総勢40人。関東、東海、関西、九州とあちこちから集まってこられた。2台のバスでツアーを続けたが、我々のバスには「サルマンさん」という日本語が上手で、駄洒落、冗談も話し、また細かな気働きもできる等良き案内人が乗っておりバスの中でも、降りてからも一生懸命ガイドを務めてくれた。

ツアー中、モンキーバナナで空いた小腹をなだめる。このひと塊で約1,000円。まあまあの味。

 

 

仏跡地における法要などについて

第一部で紹介したように、聖地では必ず法要を営んだ。まず小机を前に置き、そこを祭壇とし、ほとんどは加藤執事長が導師になり、日本出発時に頂いたお経集の中から、まず「般若心経」を唱えた後、その場にふさわしいお経を唱える。

その後、毎回御抹茶とお菓子を頂いた。木製ではあるが日本からお茶碗、お茶、お菓子を持ってこられ、現地でお茶をたて、美味しいお菓子も頂いた・・・。

また食事の前には「食作法五観(じきさほうごかん)」「六法礼拝」と言う感謝と戒めの経文を唱えた。

 

●お買い物

・バナーラスではシルク工場、アーグラでは大理石象嵌のお店と、カシミヤのお店に寄ったが、皆さん、特に女性の購買欲が大いに発揮された。インドに来たんだからインドにできるだけお金を落として帰ることは全く正しいことである。

・私も買い物は嫌いな方ではなく、特に外国旅行すると購買欲がそそられることが多かった。
 しかし①残念なことに「欲しいもの」がその「土地、気候、風土」に密着してればしているほど、日本に、家に帰ると「熱が急に醒める」のである。同じ日本国内でも沖縄で飲む泡盛古酒はあんなに美味いのに、家で飲むとあまり美味いとは思わないし、冬の信州のスキー場で食べる野沢菜も同じことが言える。食べ物、お酒はまだいいが、外国の民族衣装とか特殊な品は日本に持って帰ると熱も冷めて興ざめorお蔵入りとなって仕舞う場合も多い。 ②冷静に考えると「現代の飽食の日本人」が本当に欲しいものものなんてそうないのではないか?私も旅行に行くと「買いたい症候群」に取りつかれる場合も多いが、さすがに何回も同じことを繰り返すと反省をして、「欲しい、欲しい」と思った時、深呼吸をして本当に欲しいのかを自問自答すると、ほとんどは「特にいらないな」と言うことになる。

と言うことで、辛口の話になってしまいました。お釈迦様も言っておられます。「いろいろな欲を捨てることが心の平安、悟りの道に通ずる。」 

●エピローグ

加藤執事長とジャイソワールさんとサルマンさん、および関係者の皆さんには、朝の早くから夜遅くまでいろいろ働いて頂き本当にお世話になった。おかげさまで皆お腹をこわすこともなく、楽しく、有意義に、無事に旅行出来ました。

お釈迦様はこう言われた。「生きとし生けるものは必ず死を迎える。世は無常であり、常に移り変わっている。事象は必ず原因、縁起、結果で結びついている」etc.今回のツアーで問題提起は受けたがまだ心はカオスの中にいる。しかしそのことが自覚できただけでも有難いことだ。

私ごとではあるが、「私が死んだら火葬した灰を、私が旅行して気にいったところ、インドガンジス川や、ヨーロッパ、東南アジア、日本で散骨するように」遺言しておこうと決めた。

最後に同行の皆様、有難うございました。楽しく有意義な旅が出来ました。See you again!



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