すそ洗い 

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2006年5月からの記録
ナニをしているのかよくワカラナイ

ドフェチ&はずれ ・フェルメール展 2008

2008年10月25日 | アート・絵画

「窓辺でリュートを弾く女」1664年頃 51.4×45.7cm

これが一番好きでした。主役の女子の顔面、蛇系コケティッシユで好きやねんけど、こーゆー女子は今までの経験上、僕のことを決して好きになってくれないタイプなんよ、だから上辺だけは愛想はしてくれるんですが、結局最終的には相手してくれないので、深追いして好きにならんよーにしといてます、そーゆー女子が主役です。

この楽器もなんか気になります。窓辺からの光が生み出す空気感の作・構成・演出はフェルメールの真骨頂ですが、フェルメールの得意技の物体のコッテリしたゴロりん感は希薄です、どっちかゆーとさらりと流しているのがお洒落です。「もーこってりはそろそろエエんちゃのん?」てフェルメールゆーてそーです。

フェルメール展 2008年 東京都美術館

画集の図版やポスターやネットの画像なんかは「現物の絵画」をカメラで撮ったやつを印刷しているだけのシロモロなので「絵画」とはいえません。画像や図版とゆーのはあくまでも「こんな感じに近い」とゆーのを説明している単なる情報なので、現物との差は物凄くあります。「絵画」のゴロりんとした実在を見たいのであれば現物を見るしか手はありません。

特に写真術以上の光と空気感とモノのゴロりん感を描画でけるフェルメール先生のブツは図版とは全く異なる情報量と「感動」を頂戴でけます。ありがたいことでございます。

さてそんなフェルメール先生の現物を目の前に接するのはこれで4度目です。

前回は「牛乳をそそぐ女」2007年
http://blog.goo.ne.jp/tagomago1021/e/f526df0651127d4655d761cca48a7605

これまでは出し惜しみ丸出しで一度に一枚しか見れなかったのですが、1枚でお腹一杯になってしまいますもんで充分なのですが、今回は太っ腹な7枚も!奥さん、なんて大盤振る舞いなんだー!お腹が張り裂けてしもーたらどーするんやー!!

なんてスンゴイことは起こるわけもなく、フェルメールの中でもそんなに目玉なものがなく、まとめてどーぞとゆーやつでしょう。そうです。フェルメール先生も偉大なことはマチガイないのですが、そこは人間の悲しい性、全部が全部大当たりも大傑作とゆーわけではなく、現物の中でも半分以上はイマイチなのかなとゆーのが、あまり皆さんはおっしゃいませんが、みんなそー思ってらっしゃることでしょう。個人の好き嫌いもあることでしょうし。


とりあえず今回の目玉はこれですか・・・


「小路」1657-58年頃 53.5×43.5cm

うん、「小路」の現物は観たかったですなー、28年間見たかったなーと思い憧れてましたさかい「絶対図版と全然ちごてめっさカッコエエにちがいない」とゆーのをその図版からプンプン匂わしておりましたから

現物はやっぱ物凄かったねー、レンガの凹凸やら前景の空気感やら通路やら空の抜けやらスッキリ書割っぽいくせにめっさフェチ そらもーめっさフェチ

別にこれ1点でもよかったんちゃうかなー、これでお腹一杯なれます

あとはまぁ、そんなたいしたことない(どっちかゆーとフェルメールの中でもハズレかな)とゆーのが僕の感想(好き嫌いですすんません)です


「手紙を書く婦人」1665年頃 45.0cm×39.9cm

テーブル布はさすがフェルメールでカッコエエのですが、他がどーもねー、窓とか壁とか人物の顔とかがどーも・・・フェルメールにしては一生懸命さが希薄な感じがしました。


「ワイングラスを持つ娘」1659-60年頃 78.0×67.0cm

赤いスカートの布の質感ゴロりん感はモノスゲーです。でも人物の顔がヨロシクナイなーと思いませんか?女子の顔もフェルメールの中では一番キモチワルイ


「ヴァージナルの前に座る若い女」

これは初めて観ました。最近フェルメールの作と認められたそーです。この小品は何気にヨイです。服の皺のゴロりん感と表情がヨイのと、ヴァージナル(オルガンか?)とゆー楽器のテカリ具合と反射具合が非常にヨロシイピカピカ感 なかなかの隠れフェチな感じがしました。でもフェルメールの贋作と言われればそーゆーよーな気もするしー。ま、好きだからどっちでもイイですか。別にフェルメール作でなくてもイイです。好きです。



「マルタとマリアの家のキリスト」1655年頃 160.0×142.0cm

これはハズレでしょう。他の人らが「これはフェルメール作です」って説明してくれんとこれがフェルメール作だとは気付かないでしょう。その時代のどこにでも転がってそーな凡庸なおもんない古典画やんかいさー、とゆーのが個人的な感想です。よーは自分には必要ないやつです。


「ディアナとニンフたち」 1655-56年頃 98.5×105.0cm

これは一番のハズレかな・・・普通やんこれ・・・全然フェルメール感がない、ただのそこそこ上手なおもんないオランダ古典画。

でもフェルメールでもつまんない絵も描いとってんやーのがわかると、ちょっと安心しました。普通の凡庸な人やったのに何かの出来事や信じられないぐらいの努力や発明があって非凡な絵画表現がでけるよーになったと・・・何があったんでしょうか?

ま、今調べるのもめんどくさいので、そのうちに勉強しときましょう

やっぱし上野の美術館は混んでいるのでキライ


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「フェルメールはカメラが出来る前の“写真家”である。と考えた方がいいのかもしれない。そう思うほど、フェルメールの絵は光学的で、神秘的である。光学的、つまり科学的であることがどうして神秘的なのか。(中略)ぼくがフェルメールに引かれたのは、そういう妙な感触からである。二律背反というか、暖かいのに冷静、穏やかなのに研ぎさまれている、そういう感触が妙に目に引っ掛かって離れなかった。」(本文より――赤瀬川原平)

フェルメール 奇跡の光を描いた画家

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2 コメント

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Unknown (B.B.)
2008-10-26 23:50:16
そういえば上野でフェルメール展でしたね。
前回の六本木からあまり年月がたっていませんが、日本人が好きな画家様なのかな?人を呼べるのでしょうか。
フェルメールの描くスカートはいいですね。タフタの照り感とか、素材の重量感。タックやドレープやすそ周りまでゾクゾクしました。いつも思うのですが、このような絵を描ける人の手には何かが降りているとしか思えません。きっと目やら指先やらからレーザービームみたいのが出てる。
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Unknown (gs)
2008-10-27 02:06:55
レーザービームは出てへんと思いますが、視覚がものごっつい(整理の仕方も)のと努力の賜物ですね。ただ巧いだけだったらああはなりませんから。ホンモノそっくりってムツカシイ概念ですな
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