「盲獣」
1969年 大映
監督 増村保造
緑魔子
船越英二
千石規子
『盲獣』
江戸川乱歩の小説である。博文館の『朝日』に1931年2号から翌年の3月号まで連載された当時の乱歩が量産していた通俗もの作品
13年前(2011年)の記録を 書き直し 再録します
以前のバージョンは公序良俗に接触しているみたいだったもので
原作本は14年前に読んでいたが内容はからっきし忘れていた
世間では評判のヨイ映画である
自分的には当時は苦手だった増村保造もんなので
多分コントなんだろうと想像していたら
やっぱりコントでした
緑魔子さんは、めっさエエ
勃起少年の憧れの的やったですから
そりゃぁもう
脚 尻 腰 背中 そしてエキゾチックで阿婆擦れな顔面
そんな魔子様の下着姿が一杯見れてホクホク
めくら役は船越英二っつーのがポイント高い
何しろ「時間ですよ」の旦那さん
何しろふなこしえいいちろうのお父様
何しろ「怪談蚊喰鳥」のあんま様
そして 増村保造の一生懸命の台詞まわしと発音のトーン
これはどーあっても グロテスクから遠のいて
コントに近くなるのは仕方あるまい(イイ意味で)
原作の乱歩さんやっちゃいましたねとゆー内容だったよーな気がするが
映画も ちょっとやっちゃいましたねーとゆーシロモノ(勿論イイ意味で)
(1931年当時の乱歩が量産していた通俗もの作品で、乱歩自身は本作を失敗作としており桃源社版「江戸川乱歩全集」刊行の際に後半の一部を削除している。)
包丁と木づちの一振りで 腕や脚を落としたりすんだから
これはコント以外の何ものでもなく
グロテスク感はゼロ
しかし増村保造もんの現場に漂う粘着質で特濃な空気は、
船越さんの頑張り緑魔子さんの頑張りと、
このコント仕掛けとの相乗効果で
独特の世界観を構築していると思う
マヌケとゆーか
「なんでこーなっちゃうんだろーなー」とゆーか
「あらあら」とゆーか
「まぁまぁ」とゆーか
突っ込みどころは100以上はあるよーな気がする
とにもかくにも実に変な空気だ
悪臭が漂ってくるとゆーか(何度も言いますが勿論イイ意味でですよ)
触覚より嗅覚が刺激される感あり
第三サティアンみたいな
触覚とゆーとシャクティパットは効くんか
浅草歌劇の踊り子である水木蘭子は、ある日恋人の使いと偽る自動車によってかどわかされ、見知らぬ地下室へと連れ込まれる。
その薄暗い地下室で見たのは奇矯なオブジェの林であった。
オブジェは女性のありとあらゆる部位をかたどり、色彩は奇妙だが手触りにおいては様々な器材を使った巧妙なもので、腕なら腕、唇なら唇とまとめて無数に並べられている。その地下室の主は蘭子の前に度々現れる「盲目の男」であった。
生まれながらの全盲である彼はそのなぐさみとして「触覚」の世界を見い出し、父の莫大な遺産を使ってそれを満足させる芸術を造らせ続けているという。やがてこの触覚の世界に没頭し、彼と共にこの地下室で暮らすようになる蘭子。しかし、蘭子に飽きはじめた男は、その本性を現し始める。
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