
起訴されたデンマーク人発明家、女性記者の殺害前に拷問加える
デンマークで自作潜水艇の取材をしていたスウェーデン人女性ジャーナリストのキム・ウォール(Kim Wall)さん(当時30)が昨年、コペンハーゲン近海で切断遺体となって発見された事件で、潜水艇を製造したデンマーク人発明家のピーター・マッセン(Peter Madsen)被告(47)が殺害前にウォールさんを縛り上げ、拷問していたことが分かった。AFPが24日に入手した起訴状で明らかとなった。
ウォールさんは昨年8月10日にマッセン被告にインタビューするため潜水艇に乗り込み、消息を絶った。その後、同月21日に頭部を切断されたウォールさんの胴体がコペンハーゲン沖で発見され、10月にはウォールさんの頭部と両脚、および衣服が入った袋が回収された。
ウォールさんの行方不明後すぐに逮捕されたマッセン被告は、ウォールさんの遺体切断と海への遺棄は認めたものの、故意の殺人や一切の性関係を否定している。同被告は今月16日、計画的殺人、遺体冒とくなどの罪で正式に起訴された。
起訴状によると、マッセン被告はウォールさんの頭部および腕と脚を縛って殴打し、「刺したり切り付けたり」した。ウォールさんの局部周辺には14か所の刺し傷があったという。
さらにその後、同被告はウォールさんを殺害し、遺体から胴体、頭部および脚を切断。複数の袋に入れ、金属の重しを付けてコペンハーゲン沖のケーエ湾(Koge Bay)に遺棄した。
(2018年1月25日 AFP)
被告は「愛ある精神異常者」と自己分析、デンマーク沖女性遺体切断事件で
デンマークの首都コペンハーゲンの地方裁判所で23日、潜水艇の取材をしていたスウェーデン人女性ジャーナリストのキム・ウォール(Kim Wall)さんを殺害した罪に問われているピーター・マッセン(Peter Madsen)被告(47)に対する裁判が行われた。法廷で証言した知人は、同艇を自作した発明家である被告がかつて自分自身を「愛に満ちた精神異常者」と分析していたと明かした。
マッセン被告の研究所に勤めていたというこの証人は、「被告の性的幻想が徐々に手に負えないものになっていった」と述べるとともに、被告が自身を「精神異常者ではあるが、愛に満ちている」と形容していたことも明らかにした。
謀殺と性的暴行、さらに遺体を冒涜(ぼうとく)した罪に問われているマッセン被告は、何度も供述を翻してはいるものの、ウォールさんが事故死したという主張は一貫して維持。またマッセンさんの遺体を切断して船外に遺棄したことは認めているが、謀殺と性的暴行については否認している。
証人は言葉に詰まりながら、マッセン被告が拷問を加える様子を収めたポルノ映画を制作しようという考えを抱き、殺害されたり自殺したりするシーンを含む映画に興味を示していたと話した。
22日には検視官が、ウォールさん体や頭部に見つかった傷について証言。特に、被害者の局部周辺に見つかった14か所の刺し傷が尋問の焦点となった。
検察側は、被告が自身の性的幻想を交えてウォールさんを殺害したサディストという面を強調。終身刑を求刑する方針を示している。来月25日には評決が言い渡される予定。
(2018年3月26日 AFP)
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