強度が6倍以上に向上。人工関節材のコバルトクロム合金の強化法
大阪大学大学院工学研究科の中野貴由教授、萩原幸司准教授らの研究グループは、人工股関節などのインプラント材料に使用されているコバルトクロム合金について、その微細構造の方位制御によって強度を高める方法を見いだした。特定方向に原子配列をそろえた場合、強度は6倍程度向上するという。5年後の実用化を目指す。
研究グループはコバルトクロム合金が酸化しないような環境のもと、1方向に凝固させる方式で原子配列をそろえることを実現した。こうしてできたコバルトクロム合金の単結晶に対して、特定の方向に配列した薄片状六方最密構造(HCP)相の導入に成功した。母相の単結晶作製技術を用いて原子配列を“整列”させられたという。
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