例によって長岡派以外の方には意味不明です。
とりともめもない、よもやま話。
ネオジム磁石スピーカースキャンスピーク
ScanSpeak 10F/8424G00を使った田中さん製作例
○「自作スピーカー」という名称を「オリジナルスピーカー」変更した方が良いのはないか?という問いかけ
設計だけ自分で行って、後は板材の切り出しから組み立てまで全て業者にお任せという作品が増えているので、「自作スピーカー」ではなくて「オリジナルスピーカー」という風に名称を変更したらどうかという問いかけがあった。
少なくとも設計は自作である。ユニットの組付けなどは自作である。よって自作スピーカーのままで良いという意見があって、結果的には【自作スピーカー】ということになった。
実情との乖離が云々という点はさておき、一般大衆に受け入れられやすいのは
【オリジナルスピーカー】
の方だと思う。「自作パソコン」という名称が大手を振って歩いているので、「自作」の方がメジャーかとも思われるが、一般的に「自作」というとハードルの高さを感じるし、「既製品に劣る」というイメージがある。
ところが、メーカー製は様々な制約の下で設計されるので、大きさ・重さ・組み立て難易度で制限のないオリジナル自作品が優位に立てる部分もある。この点を強調するには「オリジナルスピーカー」の方が的確だし、語彙のニュアンスとしても、現代風である。
また、長岡鉄男先生の著作でも「オリジナルスピーカー」となっているのもあるので、そちらに合わせるという考え方もある。
名称についてはともかく、板材の切り出しは業者、というかパネルソーを使ったほうが高い精度がでる。アクリル板や金属素材の加工ともなると、もはや業者に任せるしかない。
アクリル板の組み立ては最初の頃は自作していたのだが、雑誌読者によるブログ投稿により、アクリル板材を組み立てる業者を紹介されて、業者委託となった経緯があるそうだ。
おおよその事に言えるのは「機械化」した方が精度も効率も良いのなら、躊躇なく機械化した法が良い。手作業に頼らざるをえない部分は、実際にできるかどうかはともかく、丁寧に自作すればプロに近い仕上がりに持っていくことが可能である。
だが、失敗して板材などを無駄にする可能性があるのなら、業者に丸投げしてしまった方が、資源の無駄使いにならないで済む、という考え方もある。
○D-57 D-58の設計図ミス問題について
長岡先生が間違って、D-57の7番板スロートの奥行を280mmとしたせいで、本来70~80mm位であるべき裏板との間が127mmにもなって、ホーンに不連続な場所ができた。ここで圧力が抜けてホーンロードが正しくかからず低音を損なってる。D-58にもこの間違いは引き継がれてしまった。設計図面のミスがあったようだ。
参考http://matock.com/audio/FE208ESR_05.htm
ところが180度折り曲げ部は気流抵抗が増えるので、折り返し後の断面積よりも大きく取るのが通例であり、限定ユニット使用を前提とするD-55以降はホーン効きを最大限に利用する設計である。
長岡先生は前後の音道が60mm/70mmなので、折り返し部を77mmと設計した。127mmでは取りすぎだが、あまり問題にならなかった。
この問題の問いかけを行ったが、私がうまく説明できなかったのと、D-55の製作者はいても、D-57は出来上がり品を買った人しかおらず、私もD-55は作ったが、D-57もD-58もヤフオク落札品なので、内部の音道設計がどうなっているのか分からない。
バックロードホーンに興味が無い人も多く、きちんとした回答は得られなかった。
長岡バックロード(BH)については幾つか見解がある。
1.そもそもD-7シリーズまでのコニカル型(ハの字形)の音道の方が音響特性が良いので、D-50以降は音質的にどうなのか?説
2.D-50以降のコンスタントワイド型(CW型・直管繋ぎ型)によって、製作の難易度を下げて、作る人が増えたので良かった。
3.(自説)長岡BHは折り返し回数が多すぎて、作るのが大変。もっと共鳴管1回折り返し型とかのように簡略化できないのか?
とかいろいろある。
実際、今更D-55/57/58を作りたいとは思わない。あまりにも大変過ぎるのである。
文字通りの「神機」FE208ES-Rはもはや入手困難である(ヤフオクや中古でも激高だし、仮に新製品として作るとしてもアルニコ磁石ユニットが暴騰しているので値段は倍以上になるとか)。
FE208ES-Rの優位性は、それこそ、D-58だろうが、D-150(モア)だろうが駆動しきってしまう制動力の高さにある。共鳴付帯音もフェライト系のユニットよりも少ないし、低音の音圧もFE208ES-Rの方が高い。微小音の応答性はFE208SSに分があるとされるが、総合的に見れば、FE208ES-Rの圧勝なのである。
私個人は手持ちのFE208ES-Rを使い回して行くつもりだが、入手性の悪さゆえに、一般的なオーディオファンに対する訴求力はない。
そもそも、20cm級のユニットが一般家庭で使うには大きすぎるとの意見もある。
ScanSpeak 10F/8424G00(8Ω) もしくは 10F/4424G00(4Ω)を使い、比較的作り易い作例を模索していくのが良い。
スキャンスピークのユニットはオランダの販売店から直接購入できる。ユーロ建て、クレジットカード決済となるが、国内経由で買うよりはかなり安い。黒船ならぬ南蛮船の到来である。
スピーカーユニットの磁性体はネオジウムかアルニコが良い。小型フルレンジだとネオジウムということになる。ネオジウムはフェライトよりも磁石が小さいのだが、磁束密度が高い。背面の磁石が小さい分、気流抵抗も低いだろうし、音波の遮蔽もフェライトよりも少ない。背面の音を積極的に利用するホーン系キャビネットでは有利に働く。
○時間は台詞と効果音でほとんどを費やし、音楽はながら聞き状態
私は音楽を聞く事に費やす時間が減った。音楽を聞くとしても、何か他の事をしている時だったりする。スピーカーに向かい合う時間の7割ぐらいは、アニメか映画を見ている。アニメにも音楽はあるが、8割ぐらいは台詞と効果音を聞いている。
つまり、時を経て、長岡先生の言うところの「音楽ではなくて音を聞く」時代になったのである。
音を聞く、つまりいかに原音に近いか、という事が重要である。音場感はアンプにあるDSPを用いた擬似的なサラウンドでもそこそこに楽しめる。もちろん、きちんと5ch分サラウンド情報が入っている方がチャンネルのセパレーションや効果のメリハリは顕著ではある。
早い話が台詞に込められた感情が明瞭に聞き取れる事が最重要課題となったのだ。中高音だけ考えたら、ベストの選択はコンプレッションドライバーだろうが、下の方の周波数がカバーできない。人の声は意外と下の周波数まででている。
となると、高い磁束密度のフルレンジユニットに分がある。振動板の重いウーハーなんかお呼びでない。
自分的には「獣の奏者エリン」の星井七瀬さんが演じた主人公エリンや、「とらドラ!」で釘宮理恵さんが演じた逢坂大河などが強い印象を残している。
まぁ、何がいいたのかと言えば、激烈高いメーカー製よりも長岡BHで見るアニメの方が、リアリスティックで情感を読み取れる訳で、世の中、必ずしも高ければ良いとか、皆が支持していれば良いというわけでない。数少ないオーディオ下克上を楽しめるのが、長岡BHワールドなのだ。
とりともめもない、よもやま話。
ネオジム磁石スピーカースキャンスピーク
ScanSpeak 10F/8424G00を使った田中さん製作例
Scan-Speak Discovery 10F/8424G00 10cm フルレンジ「8Ω」(ペア) | |
Scan-Speak |
○「自作スピーカー」という名称を「オリジナルスピーカー」変更した方が良いのはないか?という問いかけ
設計だけ自分で行って、後は板材の切り出しから組み立てまで全て業者にお任せという作品が増えているので、「自作スピーカー」ではなくて「オリジナルスピーカー」という風に名称を変更したらどうかという問いかけがあった。
少なくとも設計は自作である。ユニットの組付けなどは自作である。よって自作スピーカーのままで良いという意見があって、結果的には【自作スピーカー】ということになった。
実情との乖離が云々という点はさておき、一般大衆に受け入れられやすいのは
【オリジナルスピーカー】
の方だと思う。「自作パソコン」という名称が大手を振って歩いているので、「自作」の方がメジャーかとも思われるが、一般的に「自作」というとハードルの高さを感じるし、「既製品に劣る」というイメージがある。
ところが、メーカー製は様々な制約の下で設計されるので、大きさ・重さ・組み立て難易度で制限のないオリジナル自作品が優位に立てる部分もある。この点を強調するには「オリジナルスピーカー」の方が的確だし、語彙のニュアンスとしても、現代風である。
また、長岡鉄男先生の著作でも「オリジナルスピーカー」となっているのもあるので、そちらに合わせるという考え方もある。
名称についてはともかく、板材の切り出しは業者、というかパネルソーを使ったほうが高い精度がでる。アクリル板や金属素材の加工ともなると、もはや業者に任せるしかない。
アクリル板の組み立ては最初の頃は自作していたのだが、雑誌読者によるブログ投稿により、アクリル板材を組み立てる業者を紹介されて、業者委託となった経緯があるそうだ。
おおよその事に言えるのは「機械化」した方が精度も効率も良いのなら、躊躇なく機械化した法が良い。手作業に頼らざるをえない部分は、実際にできるかどうかはともかく、丁寧に自作すればプロに近い仕上がりに持っていくことが可能である。
だが、失敗して板材などを無駄にする可能性があるのなら、業者に丸投げしてしまった方が、資源の無駄使いにならないで済む、という考え方もある。
○D-57 D-58の設計図ミス問題について
長岡先生が間違って、D-57の7番板スロートの奥行を280mmとしたせいで、本来70~80mm位であるべき裏板との間が127mmにもなって、ホーンに不連続な場所ができた。ここで圧力が抜けてホーンロードが正しくかからず低音を損なってる。D-58にもこの間違いは引き継がれてしまった。設計図面のミスがあったようだ。
参考http://matock.com/audio/FE208ESR_05.htm
ところが180度折り曲げ部は気流抵抗が増えるので、折り返し後の断面積よりも大きく取るのが通例であり、限定ユニット使用を前提とするD-55以降はホーン効きを最大限に利用する設計である。
長岡先生は前後の音道が60mm/70mmなので、折り返し部を77mmと設計した。127mmでは取りすぎだが、あまり問題にならなかった。
この問題の問いかけを行ったが、私がうまく説明できなかったのと、D-55の製作者はいても、D-57は出来上がり品を買った人しかおらず、私もD-55は作ったが、D-57もD-58もヤフオク落札品なので、内部の音道設計がどうなっているのか分からない。
バックロードホーンに興味が無い人も多く、きちんとした回答は得られなかった。
長岡バックロード(BH)については幾つか見解がある。
1.そもそもD-7シリーズまでのコニカル型(ハの字形)の音道の方が音響特性が良いので、D-50以降は音質的にどうなのか?説
2.D-50以降のコンスタントワイド型(CW型・直管繋ぎ型)によって、製作の難易度を下げて、作る人が増えたので良かった。
3.(自説)長岡BHは折り返し回数が多すぎて、作るのが大変。もっと共鳴管1回折り返し型とかのように簡略化できないのか?
とかいろいろある。
実際、今更D-55/57/58を作りたいとは思わない。あまりにも大変過ぎるのである。
文字通りの「神機」FE208ES-Rはもはや入手困難である(ヤフオクや中古でも激高だし、仮に新製品として作るとしてもアルニコ磁石ユニットが暴騰しているので値段は倍以上になるとか)。
FE208ES-Rの優位性は、それこそ、D-58だろうが、D-150(モア)だろうが駆動しきってしまう制動力の高さにある。共鳴付帯音もフェライト系のユニットよりも少ないし、低音の音圧もFE208ES-Rの方が高い。微小音の応答性はFE208SSに分があるとされるが、総合的に見れば、FE208ES-Rの圧勝なのである。
私個人は手持ちのFE208ES-Rを使い回して行くつもりだが、入手性の悪さゆえに、一般的なオーディオファンに対する訴求力はない。
そもそも、20cm級のユニットが一般家庭で使うには大きすぎるとの意見もある。
ScanSpeak 10F/8424G00(8Ω) もしくは 10F/4424G00(4Ω)を使い、比較的作り易い作例を模索していくのが良い。
スキャンスピークのユニットはオランダの販売店から直接購入できる。ユーロ建て、クレジットカード決済となるが、国内経由で買うよりはかなり安い。黒船ならぬ南蛮船の到来である。
スピーカーユニットの磁性体はネオジウムかアルニコが良い。小型フルレンジだとネオジウムということになる。ネオジウムはフェライトよりも磁石が小さいのだが、磁束密度が高い。背面の磁石が小さい分、気流抵抗も低いだろうし、音波の遮蔽もフェライトよりも少ない。背面の音を積極的に利用するホーン系キャビネットでは有利に働く。
○時間は台詞と効果音でほとんどを費やし、音楽はながら聞き状態
私は音楽を聞く事に費やす時間が減った。音楽を聞くとしても、何か他の事をしている時だったりする。スピーカーに向かい合う時間の7割ぐらいは、アニメか映画を見ている。アニメにも音楽はあるが、8割ぐらいは台詞と効果音を聞いている。
つまり、時を経て、長岡先生の言うところの「音楽ではなくて音を聞く」時代になったのである。
音を聞く、つまりいかに原音に近いか、という事が重要である。音場感はアンプにあるDSPを用いた擬似的なサラウンドでもそこそこに楽しめる。もちろん、きちんと5ch分サラウンド情報が入っている方がチャンネルのセパレーションや効果のメリハリは顕著ではある。
早い話が台詞に込められた感情が明瞭に聞き取れる事が最重要課題となったのだ。中高音だけ考えたら、ベストの選択はコンプレッションドライバーだろうが、下の方の周波数がカバーできない。人の声は意外と下の周波数まででている。
となると、高い磁束密度のフルレンジユニットに分がある。振動板の重いウーハーなんかお呼びでない。
自分的には「獣の奏者エリン」の星井七瀬さんが演じた主人公エリンや、「とらドラ!」で釘宮理恵さんが演じた逢坂大河などが強い印象を残している。
まぁ、何がいいたのかと言えば、激烈高いメーカー製よりも長岡BHで見るアニメの方が、リアリスティックで情感を読み取れる訳で、世の中、必ずしも高ければ良いとか、皆が支持していれば良いというわけでない。数少ないオーディオ下克上を楽しめるのが、長岡BHワールドなのだ。
けものフレンズとか流行ってるけど星井七瀬ちゃんの獣の奏者エリンちゃんもたまには思い出して欲しい(上橋菜穂子さんの)
— と (@hachimitkumasan) 2017年2月17日
「獣の奏者エリン」を演じた星井七瀬さんが『エリンを取り除くのには凄い時間が必要です。』とブログに記し、『感情を込めなければエリンではなくなってしまう』ともコメントしていた。古くはベルサイユのばらTV版のオスカルを想起させる程に、ものすごい深い感情が入っているのが感じられた。
— たかおん (@TakaoMorimoto) 2016年10月5日
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