はんかくさいんでないかい。

八つ当たりブログである。だから誤爆はある。錯誤もある。情報の正確性も保証しない。でも、変なことは変だと言いたいのである。

TPPってなんだろう

2014年01月13日 | 日記

いわゆる新自由主義を信奉する人たちの多くが、TPPに賛同しているらしい。いや、本当はどうか分からないのだが、風聞ではそう言われている。

TPPの最大の問題点が、その協議内容が国民が主体の民主主義を標榜している国家同士の条約協議であるにも関わらず、その内容のほとんどが、参加各国の国民に知らされていない点である。国会議員すら知らない場合が多く、多くの場合は、政府官僚と、何故か利害関係を持つ企業などの方が情報が提供されているという、妙チクリンな事になっているのだ。

オレは、つまりこれは、国家間の条約に見せかけた、国際企業の企業連携を模索するものだ、と思っている。国家よりもグローバル企業と称する企業同士の連携と利害の調整だと思っているのだ。国家は単なる踏み台となる装置にしか過ぎず、そうした装置を騙って行なわれている企業契約の実行だと思っているのだ。

当然、利益を優先する企業にとっては、国家が主張する公共というものが「邪魔」になる。むしろ、公共という概念そのものを廃したいと思っているだろうし、公共の名を借りた利潤追求の方法を模索しているその一助だろうと思っているのだ。そうでなければ、それぞれの国の文化・風土の中で独自に発達してきた産業や商売の在り方にまで口を出す在り方というのが理解できない。

市民と政府の意見交換会~TPPを考えよう」というサイトが作られている。そこでは、TPPと似たような貿易協定が実際にどうなっているのかについても語られるべきだろうし、その例としての北米貿易協定の実情や、米韓貿易協定などの実態を知る必要がある。

多くの場合、こうした問題は、先例が示す状態が現実化する。

ISD条項問題が例示されやすいのだが、実はその他にも多々あるわけだ。日米の間では米国から日本に対しての年次要求なども毎年出されていて、その中には日本独自の自動車規格である軽自動車規格の撤廃なども、ほとんど毎年のように記載されているようだ。今回の軽自動車税の値上げは、そうした米国からの要求と、日本国内での税収不足など、様々な要員が絡み合ったものと言える。

でも、ちょっと考えてみて欲しい。オレは東京の道路事情も四半世紀も住んでいたから知っている。軽車両が走ると、塀にへばり着いて人間が避けなければ、必ず人と車が衝突するような道もある。そんなところにハマーのようなバカデカイ米車の四区自動車が入り込めるわけがない。そもそも、道幅の方が狭いほどだ。

日本のGPSの地図情報を最初に作ったのは、北海道の旭川の会社だという。北海道では当然車両などが入り込めないと考える道幅の道路でも、東京あたりでは通行ができるという実態のため、最初の地図は使い物にならなかった、という話まである。国内ですら、これだけの「違い」があるわけだ。とても「一律」には行かない。

米車が日本で売れないのは、燃費などの問題だけではなく、道路事情に合わないためでもある。米国が日本の軽自動車規格の撤廃を求めるならば、それに代替できる安価で小型で性能の良い車を日本市場に投入したら良いだけの話だ。求められていないから売れないという至極当たり前の事が理解されていないのに驚く。

TPPによる一元化というのは、どうやら、こうした差異そのものがISD条項に抵触するという話でもあるらしい。売れないモノを作って売れないとなると、企業がその売れない損害を国に請求するという、ほとんど「お前らの企業努力はどこにあるのだ」という話になる。日米貿易摩擦の大半、特に自動車摩擦は、三菱自動車ダンピング問題などもあるにはあったが、主に相手国の実情を知った上で、その顧客志向に会ったものを販売したから売れた、というだけの話である。

ISD条項が企業が国家に対して想定利益の保証を求める、という事が進めば、その国独自の政策や、その国の公共というものが脅かされる。単に貿易摩擦という問題ではない。話は、文化の違い、文明の差異の問題となるわけだ。文化や文明、あるいは国家そのものが、国際企業経済、つまりグローバル経済の支配下に置かれるための橋頭堡として、現在のTPPは存在する。

そもそも太平洋の小さな経済圏で、物流などを共通化して利便性を高めようと、小さな経済共同体を作ろうとしてできたのがTPPなのだが、それが肥大し、グローバル経済を牛耳る米国が参加することによって、その性質が「想定外」に様変わりしてきた。それは米国経済へのカンフル剤としての役割を果たすのだが、米国式の企業風土や経済政策の強要ともなる。それを押しすす埋めるのは米国ではない。実態は米国の顔をしたグローバル企業なのだ。すでに米国は国そのものが企業の奴隷と化しているように見える。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。