ひとつの悲しい恋のお話。
きっと、当時はこんなことがたくさんあったんでしょうね。
其の六 平中ラブストーリーⅠ
当時女性が「仏門に入る」「出家する」場合、いきなり頭をまるめるのではなくて
長い髪を肩ぐらいまで切り「おかっぱ」にしたようです。
長い髪が美人の条件だった時代。
それなりの身分がある女性は、生まれてからずっと髪を伸ばし続けているでしょうから
髪を切ることは、一大決心だったでしょう。
このお話に出てくる武蔵さん。
やだ「むさし」だなんて、ゴツい名前!とお思いでしょうが、
宮廷や貴族の邸で働く女性はたいてい、親や兄弟の役職などで呼ばれます。
彼女の父親は武蔵の国(現在の埼玉・東京・神奈川のあたり)の守(長官。現在でいえば知事かな)だったので、「武蔵」と呼ばれています。
ちなみに紫式部は、父親が式部省の役人だったから。
清少納言の「少納言」も役職名です。ついでに「清」は、彼女が「清原さんちの娘さん」だったから。
武蔵さんは、本文では単に「気位の高い女」とされていますが、
失恋したショックで出家してしまう女性なので、実はこんな人だったんじゃないかな~と
想像して描いてみました。
さて、天下の色好みといわれる平中くん。
今回は一人の女性を不幸にしてしまったわけですが、
そんな彼を手玉に取る女性も現れます。
それは平中ラブストーリーⅡで!
今回は、現代にも通じる『平安時代の食の問題』について。
・・・なんていうと、大げさですが。
あれっ? 今、気づいたけど今日は敬老の日なんだね。
偶然にもタイトルは・・・
其の四 魚売りのばあさん
・・・少し前に週刊誌でも、激安店の裏側というか、知られざる現状!みたいな
記事がありましたね。(わたしは新聞広告でしか見てませんが)
某激安回転寿司屋では、ウナギだかアナゴだかを偽って
海ヘビが使われていたとか・・・
本当かなあ(-_-;)・・・へび・・・
まあ、もちろん食用でしょうけど。
確か沖縄料理では使われていたような。
正直、海ヘビが悪いんじゃなくて、騙してたっていうのがイヤだな。
・・・事の真偽は定かではありませんが。
そりゃ世の中にはフェイク食品なんて、他にもいっぱいあるでしょうけどね。
安いキャビアはチョウザメの卵じゃないらしいし。・・・じゃあ何の卵?ドキドキ。
・・・でも、もし回転寿司屋さんで、
「今が旬!ぴっちぴちの海ヘビ握り!」
とか書かれたプレートと共に、頭のから揚げ(!)が添えられたヘビ寿司が流れてきたら、
たぶん、静かに見送る・・・そして行方を見守るだろう・・・
誰か、その皿を取るの?取らないの?ドキドキ・・・
季節柄、こんなお話はどうかな~。
と思っていたのに、猛暑に負けて、生けるシカバネになっていたら、
ちょっと時期がズレてしまいました(^_^;)
其の三 近江の国の女・・・
このお話を読んで思い出すのは、いわゆる「タクシーに乗る女の霊」。
夜更けに、人気のない場所に立っている女(たいてい髪が長い)が
タクシーを呼び止め、「〇〇墓地まで・・・」とか言って、
乗せたはいいものの運転手さんが気付くと女は消えていて、
座席がぐっしょりと濡れていた・・・ってヤツ。
霊って、どこにでも行けそうな感じするけど、
やっぱり誰かについていく方が動きやすいのかなあ。
・・・夜道で一人たたずんでいる女には、要注意だよ!
平安時代のお話には、「生き霊」が多いです。
あ、生き霊っていうのは、生きている人間の怨念とか強い気持ちが
形になって現われるもののこと。
「平安」といいながら、みんなストレス抱えて生きていたんだよね。
「平成」時代もおんなじさ。