多摩爺の「時のつれづれ(師走の53)」
師走のせんない出来事
師走に入って一週間も立ってないのに、衝撃的なこと、悩ましいことが立て続けにあった。
いずれも、せんないことではあるが・・・ 雑感をちょっと記してみたい。
今年の正月、年賀状終いをお知らせする、最後の年賀状を出したので、
この時期になると、毎年のように届く訃報を告げる葉書は、もう来ないものだと思っていたら、
律儀にもというか、丁寧にひと言添えて、お知らせしてくれる方が居るんから、
ホントにもう・・・ 頭が下がる。
とはいえ衝撃的だったのは・・・ 亡くなった方が高齢のご両親なら、サラッと読むんだが、
40数年前に広島で勤務していたころの、三つも若い同郷の後輩が亡くなったことを、
奥様がわざわざ一筆添えて、お知らせくださったもんだから、
瞼に浮かぶ彼の面影とともに、葉書を見つめる目が、あっという間に潤んでしまった。
病気だったんだろうか、事故じゃなければ良いんだが・・・ あいつ酒がすきだったから、
などと、あれこれネガティブなことばかりが頭を過った。
私の脳裏にある彼は、まだ20代で、最近の面影は残念ながら残っていない。
来年、帰郷したとき、お線香をあげに行こうかと、思ったりもしたが、
彼には子どもが居なかったので、たぶん奥様は一人暮らしだろうし、
迷惑をかけてもと思うと・・・ その時になったら、たぶん躊躇してしまうだろう。
そんなこんなから、陽射しが大きく傾いた夕刻に、彼が眠る西の空に向かって、
静かに目を閉じ、手を合わせ「ありがとう。」に言葉とともに、
来世でまた、あなたと一緒に仕事をする機会があれば嬉しいんだけどね・・・ と念じ、
冥福を祈念させてもらうことにした。
続いて二つ目の出来事は・・・ もの凄く勇気が要って、めっちゃ恥ずかしくて、
とっても、とっても慌ててしまったことで、
つい先日、近所のターミナル駅で電車を降りたときのことだった。
私の斜め前に座っていた、若くて綺麗でリュックを背負ったお姉さんが、
私より先に立ち上がり、開いたドアの目の前にあったエレベーターに乗ったんだけど、
お姉さんの2段下に立った私の目の前にあったのは、なんでそうなったのか詳細は分からないが、
フワッとしたミニスカートがリュックに引っかかり・・・ なんとパンツが半分見えていた。
「わっ! どうしよ。」
「良いもの見せていただき、ありがとさん。」なのか、いやいやそんなわけがない。
心臓バクバクの数秒後、エレベーターが上に着いたとき・・・ 古希の爺さんは勇気を振り絞った。
「あの、申し訳ありませんが・・・ パンツ見えてますよ。」と、小さな声で伝えると、
綺麗なお姉さんの横をすり抜け、小走りに改札口を抜けていた。
なにも申し訳ないことをしてないのに、
「見たなぁ、このスケベ爺。」なんて言いながら、
「こら、待て!」と、大きな声で追いかけられたらどうしようなんて、
いろんな不幸なパターンが、頭の中をグルグルと駆け巡っていた。
おそらく、寿命が三日ぐらい縮まったと思うが、
ただ、見たくなかったと言ったら「嘘つくな。」と云われる半ケツを拝ませていただいたので、
寿命が縮んだ迷惑料と、半ケツの拝観料で、プラスマイナスだからチャラかもなんて、
不真面目というか、おバカなことを思いながら、駅ビル内の本屋さんに向かって歩いていた。
ただ思うに、迷惑料と拝観料を比べたら、圧倒的に拝観料の方が高額だったはずだから、
勇気なんて出す必要はなくて、トラブルにならないように、知らんぷりする手もあったんだけど、
年寄りに分類された、人生の経験が豊かな生き物は、なにがあっても正義感だけは強くて、
つい要らぬことを口走ってしまう、お節介な習性があるようである。
そして三つ目の出来事は、衝撃的かどうかと問われたら、
驚くほどのことではないかもしれないが、
なに気に「ハッ!」と気づかされた・・・ 世の中の変化についてである。
臨時国会が始まっても、いまだに野党第一党は総選挙の続きをやっていて、
政治とカネの問題に拘り続けているが・・・ メディアが調査した直近の政党支持率では、
103万円の壁で1本取った、野党第三党に抜かれてしまったとの情報を目にした。
モリ・カケ・サクラのときのように、国民生活に直結しない課題に、いつまでも拘り続けていると、
現実主義に着目し、身近にある課題の深掘りに汗を掻き、
あるべき理想論を提起する野党第三党と、
来夏の参院選挙では、立場が入れ替わることがあっても不思議ではないだろう。
そんなことを踏まえ、今夏の都知事選挙から、秋の総選挙、県知事選挙、市長選挙を振り返って、
選挙活動のスタイルが大きく変化していることに気づかされる。
かつては、ドブ板ありきだった選挙活動が、
SNSを活用したネット選挙に、活動スタイルが変わり始めているのだ。
おカネの集め方とか、その使い方といったことへの注目度が、
けっして疎かで良いとは言わないものの、
SNSによって発信される、候補者の人となりから政策に至る情報について、
その真偽性というか、信憑性が、投票行動に大きな影響を与えるようになってきているのである。
話題となってる企業・団体献金について、与野党それぞれに思惑があるのは分からんでもないが、
それはそれとして・・・ ネット社会では、閲覧数が即おカネになっていることに着目すれば、
SNSを使った選挙は、おカネになることから、
すでに新たなビジネスモデルとして確立されているといっても・・・ 過言ではないだろう。
いま国会で議論が行われている、企業・団体献金に絡んだ「政治とカネ」の問題は、
利権につながりかねないので・・・ 問題とされているが、
一方でSNSを使った「政治とカネ」の問題は、情報の真偽によって投票行動への影響が大きく、
政(まつりごと)に、取り返しのつかない悪影響を与えることもあるだろう。
さらに困ったことに、SNSへの投稿者は、閲覧数を稼ぐことは合法的なビジネスだと思っていて、
誤った情報を拡散している認識がなく、閲覧者の手を借りて倍々で拡散されていることもあり、
源流に辿りつくのが困難なことに加え、途中で未成年が関わってる可能性もあって、
規制したとしても罰則が緩くて歯止めが効きづらく・・・ 考えれば考えるほど頭が痛くなってくる。
悪いことは言わない。
とんでもないことが起こる前に・・・ SNSのファクトチェックを強化すべきだろう。
いまそれをやらないと、嘘が本当になったり、その逆もあったりして、
気がつけば、なにが本当か分からない、分断された社会になることもあり恐ろしい。
ただ、なんでもかんでも法律で規制すれば良いとも思わないので、
可能な限り自由で良いとも思うが、
嘘に騙されて、いつしか意図しない誤った方向に誘引されることだけは、
なんとしてでも阻止せねばならないだろう。
ここ最近、いろんなことがあって、書こうと思えば実家で一人暮らしの母のことなど、
まだまだ一つや二つ・・・ ネタはあるが、
長くなったし、ウダウダと愚痴ってばかりではせんないので、今日はここまでにしようと思う。
綺麗なお姉さんのパンツ事件、指摘されたのは親切で良かったと思いますよ。僕もしと思います。
それに選挙のSNS 問題。これは今回、その弊害を目の当たりにした者として、規制なり何なりしなくてはならないと、思います。
綺麗なお姉さんにゴチになった、正義の味方です。
まっ、それはさておき、
SNS問題ですが・・・ 仰るとおりで、ほったらかしは拙いと思いますが、
与野党の動きがイマイチぬるくて、ちょっと気になっています。
しかし「パンツ見えてますよ」はちょっと直球過ぎて言われた方は二重にビックリしちゃいそうです。
次に機会がありましたら「スカートがめくれてますよ」とか「引っ掛かってますよ」とか、少し外周から攻めることをオススメします(=゚ω゚)ノ
ナイスなアドバイスをいだだき、ありがとうございました。
次の機会を期待してるわけじゃありませんが、
もし次があったら、そのような伝え方をしようと思います。
機転の利かない爺さんで、恥ずかしい限りです。
最初はしんみりとして、貰い泣きしそうになったと思ったら、あらまあ、第二段は綺麗なお姉さまのエピソード!笑っちゃいました。
「スカートがリュックに引っかかってますよ」とか他の言い方が良いと思いますが、ご本人が恥ずかしいのは同じなので、教えてあげた事は良かったと思います。
第三段は同感です。でも、第二段が面白過ぎて、当分思いだし笑いをしそうです。なおとも
人間って、ありえないことに遭遇すると、ホントに心臓がバクバクするんですね。
私の半生の中でも、きっと忘れることができない、とっても貴重な経験になりました。
次はないと思いますが、声の掛け方を学びましたので、今度は上手にお伝えすることができると思います。
奥さま名です。
詳しい内容は記されていません。
学友で安アパートで飲みながら安田闘争のことなどを激しく論じあい、リルケ思想なども語り合いました。
パチンコ屋に行っては、勝っている方からこっそりと球をもらい・・・。
北海道が地元で、行った時は札幌の居酒屋を案内いただいたり・・・。
つい「〇〇死んじゃうのは早いよう!」とつぶやきました。
仲間から次々と訃報のハガキが届くこの頃です。
年齢ですので、致し方ありません。
先輩だったら、既に数名亡くなっていますが、さすがに60代の後輩はキツいですね。
最近は年賀状だけの付き合いになっていましたが、
彼が一筆添えていてくれたのは、いつも「またいつか飲みたいですね。」だったので残念で堪りません。
おはようございます
とんでもない「おパンツお姉さん」に遭遇してしまったのですね。
その状況を想像すると、エレベーターでなくエスカレーター上での出来事なのかしら?
多摩爺さまのアタフタした様子に、私も「頑張れ!多摩爺さま」と心で叫んでました。
そんな状況の時、どんなアクションをしたら良いか!
う〜ん、私が男性だったら、気付かないフリしてスルーしちゃうかな。
とっさの判断を求められるの時って難しいですよね。
でも勇気を振り絞っての決断、お見事です。
当のおパンツお姉さんは、意外にも「あ、そう!」くらいの出来事に過ぎなかったかもしれませんよ。
お一人で気を揉まれて、本当にお疲れさまでした。
ご指摘いただいたとおり、エレベーターじゃなくてエスカレーターでした。
これから気をつけますと言っても、そう思い込んで書いてるんですから、気をつけようがないかもしれませんね。
いやぁぁ・・・ 恥ずかしい。
そろそろ私にも認知の風が吹いてきたかもしれません。