福生町食堂 そら豆 こまめ

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ある少女の1日。   『駅の巻』    by空豆

2005-11-13 | 空豆
彼女は、駅の地下にいた。新宿駅なのだろう、なぜかというと、こういう大きな通路で、両側を、大量な人が歩けるという駅は、僕があまり知らないと言うだけでそう思う。
大量に人が行きかう中、彼女は何処からかコカ・コーラなどを入れるプラスティックの箱を持ってきて、その上に立っている。
そして人の眺めを見ている。気持ちが良いのか?サラリーマンの頭しか見えないと思うのだが。
曲は、フリッパーズ・ギター『ビッグ・バッド・ディスコ』だ。
背が低いから、上から見たいのだろうか?
その人混みの中から、背の高い男の子が現れた。
頭はショートカットでさっぱりした感じで、ツンツンヘアだ、ファッションは、パンクスなのだろう、赤と黒のチェックのネルシャツに黒のスリムのデニム
赤茶の10ホールのドクターマーチンで黄色のステッチが入っている。この二人はつき合っているのかは、確かめるすべはないが、二人はお似合いな感じがする。
彼は通行人の中でも、頭ひとつ分出ているので、ひときわ目を引く。
彼は真っ直ぐ彼女の方を、見て歩いている。彼女も嬉しそうに見ている。二人の目線は、お互いを繋げている。愛や恋というたぐいではなく、温かい温もりのある目線だ。
彼は彼女の前に立つと、二人はフレンチキッスを交わした。
二人は、抱きしめ合うでもなく、手をつなぎ歩き始めた。
曲は、カヒミカリィ『zoom up!』に変わっていた。
二人はただ真っ直ぐ、駅の通路を手をつないで歩く、しかも真ん中をだ。周りのサラリーマンは迷惑そうな顔をしているが、道をあけている。やっかいなことには、巻き込まれたくないという感じだ。サラリーマンと二人の時間は違う。明らかに二人は、二人の空気を楽しんでいるようだ、しかし、周りのサラリーマンは朝だからだろう、急いでいる。
そんな周りをよそに、二人は、自分たちのこの時間を大切にしているように見える。


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