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→♂♀←_no.3_2011:危険な話-チェルノブイリと日本の運命

2011-04-03 21:55:13 | 今月のお薦め_XX.20XX
危険な話-チェルノブイリと日本の運命 広瀬隆 八月書館
危険な話 チェルノブイリと日本の運命
八月書館

1987年初版の88年に買った単行本(八月書館)を再読。
発売されてから20年以上経っているが、個人的な後付解釈をすれば、
「数年以内・・・・・・」という本書の推測は大きめな誤差の範疇に入る妥当な予言であったと考える。

あてにはならぬ例え話をつづけるが
「数年以内・・・・・・」という推測が平均点(偏差値=50)に相当し、
良くも悪くも幾つかのがんばりが20年強という、
偏差値的に60から80の結果をもたらしたのであろう。

何がなんでも推進派の画策による「数年以内・・・・・・」という実力にもかかわらず、
ガリ勉的な勤勉による運転が、ある程度の(大きな)事故が起きない期間をつくり、
フィードバックなどにより原発運転という続いているテストの得点力を押し上げ、
一度も?落第点をとらずに済んだので、これまでの方針を変える風が今日まで吹かなかった、だけ。
(本当は1度や2度、落第点はとっていたのかもしれないが、巧み?な立ち振る舞いにより
不合格したことにならずに済んでしまった。)
しかし、今回の地震のような、
いきなり、テストの出題の傾向が変わるとか、体調が悪くなるとか、
十分起こりうる、想定に入れておくべき変化が起きた時に、
同じ傾向で点をとる術だけで満足する、
実力を付けるという本来の努力を怠ったことで、
顕著に点数が低下してしまった、落第点をとってしまったのが今回の事態と思う。

せめて、平均点・偏差値=50を「滅多なことでは壊れない・・・・・・」設定にしていれば、
スリーマイルやチェルノブイリより幾ばくの猶予があったであろうフクシマにおいて、
これほどの漏れは防げたのではないか、と思ってしまう。
否、「滅多なことでは壊れない・・・・・・」設定は
偏差値=20、予測最低点(は愚か、0点でも滅多に壊れない設定)
であるべきだったのだろう(※)。
さもなくば、原発のテストを受けていけなかった、受け続けていけなかった、
これから受けていけない・・・・・・。

もはや、赤点・落第点をとってしまった事実は揺るがない。
ある試験に落ちた場合、次の機会が与えられる場合もあれば、与えられない場合もある。
次の機会があれば、合格点をとる、それも、毎回、ずっとPASSし続ける対策をたて、
実践しなくてはならない。
そのためには赤点をとった事態の収拾とその説明は必須。
反省なく、次の試験票は貰えないのだ。

繰り返す、今回は運が悪いとかではなく、やはり、所詮、
「数年以内・・・・・・」の実力で運転をし続ける無謀な行為であったことを認めなくてはいけない。
試験を受ける、受けることを認めたという点において、
フクシマの結果は全人類の責任である(と書いてどうなるというのか)。
そして、今も、みんなで受け続けている試験、試験問題・会場は複数存在する。

試験を受けないという選択もある。その場合、異なる類の試験を受けることを考えるか
試験を受けないことによる不便の覚悟が必要だ。

そのようなオモイが、再読後、この約20年の悔しさとしてコミアゲル。

3月29日(火)のNHKラジオ第1ラジオあさいちばん、
ビジネス展望で内橋克人さんが話した
「原発安全神話はいかに作られたか」も実に印象的である。

※偏差値=20、予測最低点(は愚か、0点でも滅多に壊れない設定)から推定される?
各設定、標準偏差によって、ばらつき具合も変わります。
平均・偏差値=40の例:内燃機関ぐらいの危険、危険物を漏らさない仕組み、などなど
平均・偏差値=50の例:壊れても危険でない原子炉、壊れたら自然に還る、などなど
平均・偏差値=55の例:移動可能原発(ちっちゃい・組み立て、など)、などなど
平均・偏差値=60以上の例:素手でさわれる核エネルギー、最近聞くわけがない核融合などなど
(偏差値60以上、もっとかきたい)

地熱発電の壊れたときの危険度(の少なさ)を考えるとイメージし易いかも。
話はそれますが、日本の特徴を活かすなら地熱発電は直近の押し。
そのためには法律を変えましょう。それから、利権については厳しく監視。
じゃないと、二の舞になるだろうし。

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