五つも歳が離れ、たまに会釈をする程度の間柄の二人が話をするのは久々。
だから正方形をつくりながら、バイトはこの前の夏休みからとか、今どきの小学校の修学旅行や運動会、それから縦割りレクのこととか雑談も織り交ぜられる。そして、一辺3の正方形計十二枚もできあがった。
このイベントに積極的参加してますアピールのつもりでもないが先の四枚のつづきを引き受ける感じでJさんができた一辺3の正方形を並べる。
「残り九枚も一辺4の正方形の内側に接するように置けば一辺3の正方形十二枚による一列一周り口状の正方形になって、その内側も空いているから次は一辺2の正方形を・・・」
と言いながら
一辺4、3と同じように並べた八枚の一辺2を思い浮かべる。さらに空いている中央に一辺1の正方形四枚が縦横二列の
2x2で、ぴったしに埋まる(嵌る)ところまで想像するJさん。
「そっか、(キレイに)納まるんだ、おもしろいな」
「うん」
自然と呟くJさんに頷くKちゃん。四方山話の蓄積も少しばかり増やしながら二人の手も話もは止まらない。ただ、Jさんが自分の進路に関わる辺りを微妙に避けながらのお喋り。幸いKちゃんは気づいてない。程なく、一辺2が八枚、一辺1が四枚の正方形もでき上がり、並べられた。
当たり前だがテーブルには一辺1が四枚、2が八枚、3が十二枚、4が十六枚の大小計四十枚の正方形から成る一辺20の正方形が置かれている。当たり前ついでに四十枚の最外郭を成す一辺4の十六枚の外に一辺5が二十枚、一辺6が二十四枚・・・といった具合に一辺nの正方形なら4n枚で囲むことができるのも明らか。
折角並べたのだからという見方・視点で表現すれば(というか言い換えれば)一辺nの正方形n-1個の内側と一辺n-1の正方形n個の外側が一致するから四隅の四枚分が増えていくことを一目瞭然にしてる図形的配置とも言え(そう、または表現でき)そう。
さて、(二人の考察の)時間は止まらない(で今しばらく続く)。
Kちゃんが(大小四十枚からなる大きな正方形の一辺の)長さ20について気になって黙ったままでいる一方で高校生のJさんが
「この正方形の集まりには1^3+2^3+3^3+4^3がある。」
と大き目の声! だったのでKちゃんの気になってたことは自ずと脇に置かれ、
「三乗って、三回掛けること?」
と確認気味に尋ねる(Kちゃん)。(そうだよと)頷くものの気持ちは既に次に向かってるJさんは
「だから、これってΣk^3の図形ってことか?」
などと義務教育中のKちゃんにとっては耳慣れない(し・ぐ・ま?という)ワードを発した。
つづく
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