ひとときの駿感.blog

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国立西洋美術館『グエルチーノ展』

2015-05-30 23:53:11 | 美術館巡り
5月30日(土) 快晴

雲ひとつない青空も
朝から陽射しが強く
かなり暑い陽気だった。

午前中上野公園にある
国立西洋美術館へ行ってきた。



「グエルチーノ展」。

前売りのチケットを持っていたのだけど
鞄の中に入れたまま、いつか行こう、いつか行こうと思いながらも
実際観に来たのはとうとう展示終了一日前になってしまった。

宗教画が好きで、それは聖書の物語。
前回はエル・グレコ展を
観に行ってきて
『無原罪の御宿り』を
目の前で観たときは
かなり感動したのを覚えている。

グエルチーノは初めて聞く名前の画家で
予備知識は全くなし。

午前中いっぱい使って
ゆっくりと作品を観てまわった。

印象に残った作品は4つ。

<聖母子と雀>
<キリストから鍵を受け取る聖ペテロ>
<聖マタイと天使>
<放蕩息子の帰還>

意外にも結構面白かった。

陰影を駆使した明暗の臨場感。
どの聖人も表情が豊かで生き生きとしていて
今にも動き出して
しゃべり始めるんじゃないかといった様子が伝わる。


 

たとえば
<聖マタイと天使>の
聖マタイが福音書いてる最中に
天使が教えようとあれこれ言ってくる。
聖マタイが訝しげな表情を露骨に見せているのだ。

<放蕩息子の帰還>での
父親が肩に手をかけて息子を必死でフォローしている様子とかが
なかなかドラマチックで微笑ましい場面。

等々。。。

展示室の中も教会に似せたような微小な照明の演出が効いて
厳かな雰囲気を味わうことができた。

すべて観終わって出口の外へ出て駅へ向かって歩いていったけど
なんだか別世界のスリリングな体験をしたような心地よい余韻が湧いてくる。

こうした鑑賞は今の個人的な
ささやかな趣味の範囲内でしかないけれど
観たい聞きたい知りたい…
この好奇心はいつまでも持ち続けていたい。
そんな思いだね。


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