〇 2画面にして得られるメリットは何か。
テレワークが普及した現在、多くの人が自宅などで仕事をしているわけだが、中にはモバイルタイプを含むノートパソコンを使っている人もいるはずだ。ノートパソコンは高性能化が進んでいるので、上位モデルならメインマシンとして使うことも可能である。
とは言え、ノートパソコンには総じて画面が小さいという弱点がある。13~14インチ程度のディスプレーだと画面が狭く、作業しやすいとは言えない。Windows 11でウィンドウの配置を素早く切り替えるスナップ機能が進化したが、それでも窮屈に感じる人もいるだろう。
そこで今回は、外付けディスプレーを利用してより作業しやすくする方法を紹介しよう。外付けディスプレーの例として、記事中の写真ではモバイルディスプレーを利用している。22~27インチクラスの大画面ディスプレーならさらに作業しやすくなるが、画面サイズは確保できる設置スペースも踏まえて検討してほしい。
当然ながら、外付けディスプレーをつなぐと使える画面が広くなる。どれだけ広くなるかは接続する外付けディスプレーによって変わるが、13インチクラスのものでもウィンドウが2つ開けるので効率は大きくアップする。
今回サンプルとしてつないでみた外付けディスプレーは中国INNOCNの「13K1F」という製品だ。USB Type-Cケーブル1本でパソコンと接続できるが、この方法だと画面がやや暗くなる。パソコンからの電源供給に頼るモバイルディスプレーは、輝度が上げられない製品もあるので注意が必要だ。ただそれでも、仕事に使うなら十分に価値を発揮するだろう。
対応しているなら縦置きを検討、情報量が増えるケースも。
モバイルディスプレーは、スタンドの形状によっては画面を縦にして使える。大画面ディスプレーも、画面を回転して縦にできるモデルが増えている。画面を縦にすると表示が最適化され、情報量が増えるアプリもある。例えばWebブラウザーやメールの一覧などは、縦表示のほうが情報が多く見やすい。
プレゼンテーションの練習をする際も有効。
プレゼンテーションをする際は、プロジェクターや大画面ディスプレーにパソコンを接続して利用するのが一般的だ。手元に外付けディスプレーがあれば、プロジェクターや大画面ディスプレーに見立てて「発表者ツール」(PowerPointの場合)を利用できる。次のスライドやノートを見ながら発表の練習ができるわけだ。
最近は外付けディスプレーにもなるタブレットを使ったり、外付けディスプレーとして使えるようにするアプリをタブレットにインストールしたりする方法がある。こうすると、直接会ってする商談で相手に外部ディスプレーの画面だけを見せてちょっとしたプレゼンテーションをすることができる。このような環境を用意しておくのもいいだろう。もちろん軽量のモバイルディスプレーであれば、商談の場に持参して同じように使うことが可能だ。
本体の画質が今ひとつなら外付けは高画質のものを。
ノートパソコンの内蔵ディスプレーの画質や明るさが今ひとつである場合は、それらが良い外付けディスプレーを使う手がある。ThinkPad T14sは個人的に画面が暗く、色合いも今ひとつだと感じている。ただ性能面は何の問題もないので、買い替えるのももったいない。
そこで、写真や動画編集、Webページの作成やチェック、スライド作成など色にこだわる用途では高画質の外付けディスプレーを利用するとよい。
下の写真は「InnoView INVPM204」という14インチの4Kに対応するモバイルディスプレーだ。モバイルディスプレーは4K、有機EL、量子ドットなどを採用した美しい画面を持つモデルが増えている。こうした外付けディスプレーを使えば、写真や動画の編集がとても快適になる。パソコン本体を買い替えたあと、外付けディスプレーは引き続き使えるのも良いところだ。