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インクジェット・レーザー・LEDのどれが最適か、個人用プリンターの選び方。

〇 個人向けプリンターとして販売されている製品は、印刷方式の違いからインクジェットプリンター、レーザープリンター、LEDプリンターの3つに分類できる。

印刷の用途や出力する紙のサイズ、印刷コストなどでその種類を選ぶ。今回はプリンター選びのポイントを解説する。

印刷方式と印刷物の最大サイズを決める。

印刷の主な用途が写真印刷なら、色が鮮やかで1枚のランニングコストが安いインクジェットプリンターで決まりだ。インクジェットプリンターは写真の印刷だけでなく、ビジネス文書の印刷にも活用できる。

一方、ビジネス文書を大量に印刷するなら、印刷が速いレーザープリンターやLEDプリンターを検討する。モノクロのビジネス文書が主な用途なら、低価格なモノクロレーザープリンターやモノクロインクジェットプリンターも視野に入れてもよいだろう。

印刷方式を決めたら、印刷できる最大サイズを決める。個人向けプリンターでは、A4サイズ(210×297mm)が主流だ。これより大きいサイズでは、B4サイズ(257×364mm)やA3サイズ(297×420mm)に対応した製品がある。

印刷方式と最大サイズを決めると、製品はかなり絞られる。

プリンターメーカーの多くは、個人向けと法人向けでラインアップを分けている。個人向けでは、オールマイティーなインクジェットプリンターが中心。画面はセイコーエプソンのWebページ
画1、プリンターメーカーの多くは、個人向けと法人向けでラインアップを分けている。個人向けでは、オールマイティーなインクジェットプリンターが中心。画面はセイコーエプソンのWebページ。

インクジェットは色数とインクの種類を確認。

インクジェットプリンターを選ぶときは、搭載するインクの色数や種類に注目したい。インクジェットプリンターのベースとなるインクは、C(シアン、青色)、M(マゼンタ、赤色)、Y(イエロー、黄色)、K(キープレート、黒色)の4色である。この4色に色味の異なる青色(ライトシアン)、赤色(ライトマゼンタ)、黒色、灰色などを追加して、印刷物で表現できる色の範囲を拡張した製品もある。

インクの種類は、主に染料インクと顔料インクに分けられる。どちらもノズルから噴き出すインクを紙に定着させる仕組みは同じ。染料インクではインクが紙に染み込んで定着するのに対し、顔料インクは顔料が紙に付着することで定着する。

染料インクは紙にインクが染み込むため、発色が鮮やかで光沢感を得やすいので写真印刷に向く。一方、インクが乾燥するまで時間がかかり、紙の種類によってにじみやすいといった欠点もある。

一方、顔料インクは使える紙の種類が多く、印刷物の色の見え方が環境によって変化しにくい特性を持つ。耐久性も高く、インクが乾きやすいという利点もある。

写真印刷を主に使うのであれば染料インクの製品を、文書印刷やデザイン用途で使うのであれば顔料インクの製品を選ぶとよい。両方のインクを搭載し、用途によって使い分けるプリンターもある。また、モノクロの文書印刷用のプリンターは黒色の顔料インクだけを搭載する。

インクジェットプリンターではインクの数が多くなると色の表現力が増す。キヤノンのWebサイトでは、6色、8色、10色の製品を確認できる

画2、インクジェットプリンターではインクの数が多くなると色の表現力が増す。キヤノンのWebサイトでは、6色、8色、10色の製品を確認できる。

印刷コストはタンクタイプのほうが安い。

インクジェットプリンターでは、交換インクの種類にも注目したい。交換インクはカートリッジタイプとタンクタイプがある。

カートリッジタイプでは、インクが充填されたカートリッジを利用する。インクが空になったら古いカートリッジを捨てて、新しいカートリッジに入れ替える。一方のタンクタイプでは、本体に内蔵されたタンクにインクを入れて使う。インクが少なくなったらタンクにインクを補充する。

カートリッジタイプはタンクタイプと比べると、本体サイズが小さく、本体の価格は安くなる。一方、印刷コストではカートリッジが交換になるため、タンクタイプより高くなる。カートリッジタイプの中には、インクが噴き出すヘッドと呼ばれる部品がカートリッジと一体型になった製品もある。ヘッド一体型はカートリッジを交換するたびにヘッドが新しくなるので、インクが詰まる故障が起きにくいというメリットがあるが、ヘッドがある分カートリッジの価格が高くなる。タンクタイプは印刷コストだけでなく、多くのインクが入るタンクを使っているので交換の手間が減るというメリットもある。

セイコーエプソンは、1年間に1回以上カートリッジのセットを交換する、もしくはA4用紙500枚以上を印刷する場合は、タンクタイプのほうが本体価格とインク代の合計額が安くなるとしている。

セイコーエプソンのWebサイトでは、5年間使ったときのトータルコストでカートリッジタイプとインクタイプのどちらが得になるかを示している
画3、セイコーエプソンのWebサイトでは、5年間使ったときのトータルコストでカートリッジタイプとインクタイプのどちらが得になるかを示している。

レーザーとLEDの違い。

レーザープリンターとLEDプリンターの違いは印刷の仕組みにある。

レーザープリンターは、静電気を帯電させた筒状の感光体ドラムにレーザー光を照射し、その感光体ドラムにトナーを吹き付け、それを紙に押し付けて転写する仕組み。一方のLEDプリンターは、レーザープリンターのレーザー光をLEDの光に置き換えた仕組み。レーザープリンターではレーザー光をミラーで振り分けて、レンズで焦点補正しながら感光体ドラムに照射しているが、LEDプリンターは複数LEDを使って至近距離から感光体ドラムに照射している。LEDプリンターのほうが、レーザープリンターより本体が小さい。

どちらも印刷速度はインクジェットプリンターより速い。インクジェットプリンターの欠点である文字がにじみやすいという症状は発生しない。1枚当たりの印刷コストはインクジェットプリンターより高くなりやすい。

レーザープリンターやLEDプリンターは印刷が速く大量印刷に向く。本体価格はインクジェットプリンターよりも高価な製品が多いが、3万円程度で購入できる製品もある。画像はブラザー工業の「HL-L3230CDW」の製品紹介ページ
画4、レーザープリンターやLEDプリンターは印刷が速く大量印刷に向く。本体価格はインクジェットプリンターよりも高価な製品が多いが、3万円程度で購入できる製品もある。画像はブラザー工業の「HL-L3230CDW」の製品紹介ページ。

付加機能もチェック。

プリンター選びでは、両面印刷やCDのレーベル印刷といった付加機能や、印刷速度などの性能も参考にしよう。

両面印刷する機会が多いなら、自動両面印刷機能を持つプリンターを選びたい。この機能を使えないと、1枚印刷するたびに手動で紙の表裏を入れ替えて、再度紙をセットする手間がかかる。

CDのレーベルや名刺を印刷する機会が多い場合は、これらの印刷に対応した製品を選ぼう。印刷を外注するより、自前のプリンターで印刷できたほうが印刷コストが安くなる場合がある。

各プリンターメーカーは、電子情報技術産業協会(JEITA)が定めた「家庭用インクジェットプリンターの印刷コスト表示に関するガイドライン」に従って提示している。このため、異なるメーカーの製品でも比較しやすくなっている。

 

自動両面印刷やCDのレーベル印刷、名刺印刷などは一部の製品のみが対応する。必要であれば機能の有無を必ず確認しておく。画面はセイコーエプソンのWebページより
画5、自動両面印刷やCDのレーベル印刷、名刺印刷などは一部の製品のみが対応する。必要であれば機能の有無を必ず確認しておく。画面はセイコーエプソンのWebページより。

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