〇 IntelがノートPC向けとして初の第13世代Core、最大24コア集積。
米Intel(インテル)は、テクノロジーの見本市「CES 2023」(2023年1月5~8日、米国ラスベガス)開催直前の2023年1月3日(現地時間)にPC向けMPU(マイクロプロセッサー)「第13世代Coreプロセッサー」(開発コード名:Raptor Lake)の新製品を一気に発表した 日本語版ニュースリリース 。同社は、第13世代Coreプロセッサーの第1弾として、デスクトップPC向け製品(Sシリーズ)の6モデルを2022年9月に発表している*1。今回、ノートPC向け(モバイル向け)製品を初めて発表し、さらにデスクトップPC向け製品を追加発表した。このほか、ローエンドMPUの新顔「Intel Processor」の第1弾製品も登場した。
第13世代CoreのノートPC向け製品は、消費電力(プロセッサー・ベース・パワー:PBP)が異なる4シリーズからなる。55Wの「HXシリーズ」、同45Wの「Hシリーズ」、同28Wの「Pシリーズ」、同15Wの「Uシリーズ」である(図1)。いずれも、最初に発表されたSシリーズの6モデルと同様に、改良版の7nm世代プロセス「Intel 7」で製造する。
HXシリーズは、MPU本体のダイだけを収めたパッケージ(45mm×37.5mm)に封止されており、PCH(Platform Controller Hub)は別パッケージ(25mm×28mm)で供給する(図2)。PCHが別パッケージな点は第12世代HXシリーズと同じである。第13世代HXシリーズはCore i9/i7/i5の3グレード9モデルからなり(図3)、いずれのモデルもオーバークロック動作が可能である。Core i9の3モデルはいずれも24個のCPUコア(8個のPコアと16個のEコア)を集積し、最大スレッド数は32である。
ハイエンドモデル(i9-13980HX)のPコアの最大動作周波数は5.6GHzと高い。第12世代Core HXシリーズと比較して、第13世代Core HXシリーズはシングルスレッド性能が最大11%、マルチタスク性能が最大49%高いという。GPUコアは第13世代Core版UHD Graphicsで実行ユニット(EU)数は最大32と少なく、外付けGPUの利用が想定されているようだ。Intelによれば、HXシリーズMPUを搭載したノートPCは60機種が予定されている。