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ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

サイレントヒル

2008年02月04日 | ネタバレ批評篇
PS2の人気ゲームの映画化にあたって複数の会社による争奪戦があったらしい。映像はゲームの世界観を完全に再現、否、ゲーム以上の映像美を堪能できる作品に仕上がっている。

娘シャロンの行方を追って地下火災の続くゴーストタウン<サイレントヒル>に迷い込んだ母親ローズ(ラダ・ミッチェル)。人気のない街に降り続ける“雪(ゲーム)”を“灰(映画)”に変更したアイデアもなかなかgood。

しかし、主人公ローズの代わりに警察官シェリルにクリーチャーと戦わせた演出は?である。美人ちゃん系とはいえ、弱いながらも子供のために戦う母親役をラダ・ミッチェルに演じさせてもよかったのではないかという気がするのだ。映画の中で“タイラント”的存在であった“三角頭”との攻防があまりにも短すぎて中途半端に終わってしまった点も残念だ。善と悪の境界をハッキリ分けすぎた脚本も若干深みには欠けるのかもしれない。

表と裏。オリジナルゲームが他のゲームと一線を画していた最大の要因は、このパラレルワールドのシュールさにあったのだが、監督もそこには気づいていたらしい。エンディングにUFOこそ登場しなかったものの、ローズが最後辿り着いた家は娘シャロン(アレッサ)によって閉ざされた世界に存在するのだろう。しのつく雨によって草木が生い茂ることもなく、白い灰が音もなく降り積もるだけの世界に・・・。

監督 クリストフ・ガンズ(2006年)
〔オススメ度 

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