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くしくもTSUTAYAで同時レンタルした『潜水服は蝶の夢を見る』と同じ主題歌「ラ・メール」が使われていたのはちょっとビックリだったが、10年前にハリウッドとのコラボで作られた『ビーン』と比べると、映画の出来としては本作品の方が数段いい。
ほぼサイレントに近いオリジナルのTVシリーズの世界観を映画に引き継ぐためには、やはりビーンことローワン・アトキンスに台詞をしゃべらせてはアカンのだ。その意味で同じ英語圏のアメリカよりも、言葉の通じないフランスの方が舞台としては都合が良かったのかもしれない。案の定、フランス語がしゃべれないビーンのはっきりとした台詞は「ウィ」と「グラシアス」?ぐらいで、後はいつもの(何を言っているのかわからない)ニョゴニョゴ言葉のみ。(そういえば、フランスのほぼ無声に近いコメディ映画『ぼくの伯父さんシリーズ』にどこか設定が似ているような気が・・・)
懸賞で当選した旅行券を使っていざカンヌへ。映画はビーンのカンヌまでの珍道中を描いたいたってシンプルな内容だが、旅行途中で撮影したビデオ映像がうまく映画祭とからむエスプリの利いたオチがオサレな1本だ。道中でビーンと知り合う小股の切れてそうな女優サビーヌ(エマ・ドゥ・コーヌ)のひまわりのような笑顔もすばらしく、南仏の明るい空気感の中でもロンドンの迷惑オヤジはなぜか映像にうまーく溶け込んでいた(ハリウッド版ではあんなに浮いていたのに)。
このビーン、何がおかしいのかよくよく考えてみると、自己愛があまりにも強いために周りがまったく見えなくなってしまう点に集約されるような気がする。自分をやたらビデオ撮影したがるシーンなどによくそれが表れており、その意味ではウィレム・デフォーが演じた映画監督もある意味ビーンと同類の人種である。自己愛と自己愛がぶつかると、そこに喜劇が生まれる場合もあれば、戦争という悲劇をもたらす場合もあるということだ。
監督 スティーヴ・ベンデラック(2007年)
〔オススメ度![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
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ほぼサイレントに近いオリジナルのTVシリーズの世界観を映画に引き継ぐためには、やはりビーンことローワン・アトキンスに台詞をしゃべらせてはアカンのだ。その意味で同じ英語圏のアメリカよりも、言葉の通じないフランスの方が舞台としては都合が良かったのかもしれない。案の定、フランス語がしゃべれないビーンのはっきりとした台詞は「ウィ」と「グラシアス」?ぐらいで、後はいつもの(何を言っているのかわからない)ニョゴニョゴ言葉のみ。(そういえば、フランスのほぼ無声に近いコメディ映画『ぼくの伯父さんシリーズ』にどこか設定が似ているような気が・・・)
懸賞で当選した旅行券を使っていざカンヌへ。映画はビーンのカンヌまでの珍道中を描いたいたってシンプルな内容だが、旅行途中で撮影したビデオ映像がうまく映画祭とからむエスプリの利いたオチがオサレな1本だ。道中でビーンと知り合う小股の切れてそうな女優サビーヌ(エマ・ドゥ・コーヌ)のひまわりのような笑顔もすばらしく、南仏の明るい空気感の中でもロンドンの迷惑オヤジはなぜか映像にうまーく溶け込んでいた(ハリウッド版ではあんなに浮いていたのに)。
このビーン、何がおかしいのかよくよく考えてみると、自己愛があまりにも強いために周りがまったく見えなくなってしまう点に集約されるような気がする。自分をやたらビデオ撮影したがるシーンなどによくそれが表れており、その意味ではウィレム・デフォーが演じた映画監督もある意味ビーンと同類の人種である。自己愛と自己愛がぶつかると、そこに喜劇が生まれる場合もあれば、戦争という悲劇をもたらす場合もあるということだ。
監督 スティーヴ・ベンデラック(2007年)
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個人的にはジョージ・ベンソンのBeyond The Seaが好きです♪
ビーンことローワン・アトキンソンは、ジャック・タチの大ファンで、この映画には「ぼくの伯父さん」はじめタチ作品へのオマージュがあちこちに散りばめられてます。
本作の英題("Mr.Bean's Holiday")も、「ぼくの伯父さんの休暇」("Mr. Hulot's Holiday”)からのいただきです。
詳しくは私のブログ参照してください。
本作を見て、ジャック・タチの匂いを嗅ぎ取るとは、さすがですね