つらつら日暮らし

約300字で仏教(58)

色々と思う所があって、大乗経典で最初に阿弥陀仏の観想を説いたという『般舟三昧経』を読んでいたら、面白い一節に出会った。

まさに、諍いすべからず。
何等をか諍いとなす。
空を誹謗す、この故にまさに共に諍いすべからず。
    無想品第十一


般舟三昧を極めるにあたり、様々な諍いをしてはならないという。その理由は、諍いが空を誹謗するからだという。確かに、一切の事象が空であれば、我々自身の諍いの原因とて空以外の何ものでもない。他人と争う意味はない。それでも、仏教史を見ると、諍いばっかりの気がする。そして、歴史のみではなく、今も同様だ。

従来の記事は【カテゴリー約300字で仏教】からどうぞ。

この記事を評価して下さった方は、にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へを1日1回押していただければ幸いです。

コメント一覧

tenjin95
コメントありがとうございます。
> an-an-an さん

所詮、仏教に於ける宗論というのは、方法論的な対決ですから、その意味では大いに議論されて良いと思うんですね。釈尊の真理はあらゆる時代に通じても、それを伝える方法があらゆる時代に通じるわけではないですからね。
an-an-an
下世話に
宗論はどちらが負けても釈迦の恥

といいます。
ルイス・フロイスが記事にした「安土宗論」を思い出します。キリスト教徒に対して確かにまさしく釈迦の恥ですね。
もっとも、向こうさんは向こうさんでもっとえげつない争いを延々としていたわけで、そっちは上の川柳みたいな洒落には到底なりようもないない代物だったようです。

改めてわれらが国の程の良さが思われます。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「約300字で仏教」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事