・湊 かなえ
「往復書簡」
中学時代の忌まわしい出来事に記憶喪失に
なっている女性が15年後に起きた事件が
切っ掛けで過去の記憶が蘇ってくる・・・
その記憶に重要なのが恋人との手紙の
やり取りとなる
「サファイア」
真珠/ルビー/ダイヤモンド/猫目石
/ムーンストン/サファイア/ガーネット
7つの短編集
ルビーとムーンストン以外は切ない物語
「花の鎖」
親子孫の3代に渡る物語
祖母の秘密から両親の事がわかり
そして祖父の死の真相も明らかに・・・
孫の代でやっと溜飲を下げる事が出来た
なかなかわかりずらかったが面白かった
「母性」
母親と娘のそれぞれの思いが交互に
語られるが、母親が恐ろしく酷く自分勝手な
人間過ぎて、母性とは母親なら誰もが持つ
訳ではない事を改めて感じさせる作品だった
「境遇」
養護施設で育った2人が大人になり
30年前の殺人事件の加害者家族と
被害者家族という立場の誤解から
それぞれの人生がめちゃくちゃになって
いく様が描かれている
・伊坂 幸太郎
「死神の精度」
死神が主人公の短編集
死期が決まった人達の元へ一週間
査定をしにやってくる
表題とは違い
結構軽い感じのストーリー
「ジャイロスコープ」
7つの短編集
伊坂ワールド前回な話ばかりで
全て短編とは思えないぐらい話が広がる
「アヒルと鴨のコインロッカー」
現在と過去が交互に語られるが
現在と過去に出てくる登場人物が重なるし
少し訳がわからなくなるが、それもまた
面白い
もしかして私の勘違い?
この人は結局誰?
とか思いながら結末まで行くので
飽きさせない
「バイバイ・ブラックバード」
同時に訳アリな女性達と付き合ってた
主人公が巨漢の女性と一緒に
お別れ行脚をする
これがめっちゃ面白い
すっとぼけた主人公なんだけど
何だか憎めない
そして巨漢の女性が非常識なようで
意外と合ってるような気になる
・スティーヴン・キング
「悪霊の島」上・下
不慮の大事故で命は助かったが
片腕を失った主人公が孤島の一軒の家に
導かれて住み始め、憑りつかれた様に
絵を描きまくる
キング節満載のモダンホラー
・東野 圭吾
「ナミヤ雑貨店」
廃屋のナミヤ雑貨店に隠れる三人組が
ポストへ投函された手紙に悩みが書かれて
いるのを見て、それに対しての回答を
牛乳ポストへ入れる・・・
短編じゃないんだんだけど
相談者の話単位になってる
なんだか不思議だけど面白かった
・奥田 英朗
「噂の女」
短編の様に見えて全部同じ女性の話
〇〇の女という題で10の話
どんどん強かで悪女の匂いがプンプンする
噂の女が気になって気になって(笑)
凄く面白かった
「純平、考え直せ」
ヤクザの兄貴に憧れ舎弟になった純平が
鉄砲玉になる前の楽しい思い出作りの話
気の良い(イケメン)の若者純平は新宿で
様々な人達と出会い、皆から心配される
何だかホッコリした素敵な話だった(笑)
・畠中 恵
「すえずえ」
シリーズ第13弾
幼馴染の栄吉に嫁取りの話が出る中
ついに若旦那にも数多の結婚話が・・・
ヌクヌクと居心地が良かった長崎屋の
離れに不穏な空気が流れる
妖達はいったどうなる!?
・宮部 みゆき
「泣き童子」
三島屋百物語
今回は6つの物語
宮部さんらしい切ない至極の物語
ホロリと泣ける物語はどれも素晴らしい
「ペテロの葬列」
杉村三郎シリーズ第3弾
・・・物凄く後味の悪い物語でした
宮部さんらしく、柔らかい様で凄く悪意のある
出来事や人物をさらりと描いている
いつも事件に巻き込まれ嫌な思いばかり
する主人公が今回は最悪の仕打ちに合う
読んでいて気分が沈んでいく・・・