天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

築地本願寺常例布教

2007-03-16 21:43:40 | 日々
今日明日と、若住職龍哉が築地本願寺の常例布教でお話をさせていただいています。
本人はとても緊張していますから、その様子を見ているだけで家族も緊張。

そんな時、祖母が言いました。
「おじいちゃん(前住職)は農協に勤めている時、布教がしたいからと1円も持たずに広島の仏教学院に行ったんだよ。結局は叶わなかったけど、それを孫がしてくれているからきっとよろこんでいるでしょう」と。

うちは元々島根県の山の中の小さなお寺です。ですから過疎地でご門徒さんも少なく、祖父は農協に勤めていたそうです。でも布教がしたいという思いから、広島へ出て、そこから都市開教を目指し東京に移りました。その間は他のお寺の法務員を勤め、大変苦労をして今の天真寺を建立しましたから、とても布教になど出る時間も余裕もなかったのです。ですから、その願いを孫が叶えてくれただけでよろこんでいるだろうと満足している様子です。

その言葉を聞いて、少しでも上手に話して欲しいな~と思っていた心が少し変わりました。うまい下手ではなく、このご縁をいただいたことに感謝し、とにかく精一杯にお話をさせていただくことが大事なんだな、と。

あと一日、明日を無事につとめさせていただけることを願っております。

(静)